2013年03月25日

日本にとって観光業が大切な3つ理由  ~その2~

前回に続いて、日本にとって観光業が大切な3つの理由のうち、2つ目について書きたいと思います。前回のはこちら 。いま、僕が携わっているプロジェクトの一つにインバウンド観光促進事業というものがあって、簡単に言うと「世界の皆さん、日本にどんどん旅行に来てください」というプロジェクトです。

憲法25条の生存権を改憲する、もしくは社会保障の仕組みを抜本的に変えない限り、日本は経済成長しなきゃいけない状況になっていてで、それは加速度的に大変な状況になってきてます。

日本は戦後から00年代まではものづくり&貿易立国として順調に成長してきたのですが、ここに来て他のアジアの台頭などから、「あれ?日本の製品って売れなくなってきてるよね。いいもの作ればいいわけじゃないのかも。」と気がついてきているわけです。日本の得意分野は韓国、台湾に持っていかれ、単月ベースではしょっちゅう貿易赤字を出すようになって来ました。

なんかこの前、民主党のえらい人が「日本は貿易立国であるべきなんだ」などと発言しているのをみて、「太平洋戦争時代、は戦闘機、戦略爆撃機、航空母艦が重要になってきてるのに、日露戦争での成功体験が忘れられずに、でっかい戦艦に遠くまで飛ばせる大砲を積んで賞賛していた時代から何も変わってないのね。」などとがっかりしたことがありましたが、成功体験に縛られずにゼロべースで考えるっていうのは、事実かなり難しいんだと思います。 歴史に学ぶと貿易立国の次は金融立国かIT立国を目指すのが王道なのですが、それは日本の風土とはなじまないらしく、多分ムリ。ホリエモンとか村上ファンドさんの事件とか見てたら、絶対この国民とは合わないんだろうな、と思うわけです。


じゃぁ、この先、うちの国はどうやってメシを食っていくのか、と聞かれると確かに難しいんだけども、個人的に有望なのは観光業だと思っています。日本は観光収支(外国人が日本で使うお金-日本人が外国で使うお金)は大赤字なんだけれども、これは大昔、貿易黒字がどんどん増えていって、アメリカに「いいかげんにしろ」と怒られて、じゃぁ、と渋々海外旅行客を送り出して来たわけです。だけれども、もう時代は変わっていて、そもそも貿易収支が赤字になってる。
なので、もう日本人観光客が海外でお金を落としてそれで、許しを請う、みたいな時代は終わっていて、日本も積極的に観光収支で黒字化を目指さなきゃいけない時代がきていて、それを産業として作って育てていかなきゃいけない。海外から観光客を呼び込む、なんていうのは日本国自体の新規事業みたいなところがあって、もうマイルストーンを決めて、やるしか無いわけです。 

幸い日本は島国で大陸とは適度に違った自然が残り、気候も恵まれている。日本が誇る全国のプロの農家さんが育てた素晴らしい食材を、めちゃくちゃ美味しく調理をするシェフもいる。伝統文化もサブカルも発展していて、国民は英語ベタで恥ずかしがり屋だけれども、基本、ホスピタリティ水準としては高い。 こう考えると、日本の観光が持ってるポテンシャルって結構高くて、対競合観点(特に韓国と)からも差別化しやすいし、アジアの経済発展とLCCの普及によって、気軽に日本に来てもらえる時代がすぐそこまで来てると思います。

そう考えると、日本の次世代主力産業の一つに観光業を据える、というのは全然、ありだと思っていて、割りと筋がいいと思うんです。競争戦略を考えると、結局行き着くのは「差別化」なのであって、スマホで操作できるエアコンとか別に日本じゃなくても作れるし、5ミリ薄いテレビを作るためにすごい額の研究開発費用をかけてる日本のメーカーとか、マジで理解に苦しむわけです。

と、なんか長々と駄文を綴っているわけですが、日本にとって観光業が必要な2つ目の理由は、「儲けやすそうだから」という一言に尽きます。SWOT分析とか5F分析とかやればやるほど、有望産業だと思うし、国を上げてやるだけの意義はあるはず。アベノミクスフィーバーでそれはそれで良いことなんだけど、産業構造は全く変わってないので、フィーバーしてる間にちゃんと、産業構造の変革に手を付けていただいて、最終的には民間の我々がそれにコミットして、やり切る覚悟を持ってインバウンド市場を育てて行きたいなぁ、と思っています。

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