2013年03月25日

日本にとって観光業が大切な3つ理由  ~その2~

前回に続いて、日本にとって観光業が大切な3つの理由のうち、2つ目について書きたいと思います。前回のはこちら 。いま、僕が携わっているプロジェクトの一つにインバウンド観光促進事業というものがあって、簡単に言うと「世界の皆さん、日本にどんどん旅行に来てください」というプロジェクトです。

憲法25条の生存権を改憲する、もしくは社会保障の仕組みを抜本的に変えない限り、日本は経済成長しなきゃいけない状況になっていてで、それは加速度的に大変な状況になってきてます。

日本は戦後から00年代まではものづくり&貿易立国として順調に成長してきたのですが、ここに来て他のアジアの台頭などから、「あれ?日本の製品って売れなくなってきてるよね。いいもの作ればいいわけじゃないのかも。」と気がついてきているわけです。日本の得意分野は韓国、台湾に持っていかれ、単月ベースではしょっちゅう貿易赤字を出すようになって来ました。

なんかこの前、民主党のえらい人が「日本は貿易立国であるべきなんだ」などと発言しているのをみて、「太平洋戦争時代、は戦闘機、戦略爆撃機、航空母艦が重要になってきてるのに、日露戦争での成功体験が忘れられずに、でっかい戦艦に遠くまで飛ばせる大砲を積んで賞賛していた時代から何も変わってないのね。」などとがっかりしたことがありましたが、成功体験に縛られずにゼロべースで考えるっていうのは、事実かなり難しいんだと思います。 歴史に学ぶと貿易立国の次は金融立国かIT立国を目指すのが王道なのですが、それは日本の風土とはなじまないらしく、多分ムリ。ホリエモンとか村上ファンドさんの事件とか見てたら、絶対この国民とは合わないんだろうな、と思うわけです。


じゃぁ、この先、うちの国はどうやってメシを食っていくのか、と聞かれると確かに難しいんだけども、個人的に有望なのは観光業だと思っています。日本は観光収支(外国人が日本で使うお金-日本人が外国で使うお金)は大赤字なんだけれども、これは大昔、貿易黒字がどんどん増えていって、アメリカに「いいかげんにしろ」と怒られて、じゃぁ、と渋々海外旅行客を送り出して来たわけです。だけれども、もう時代は変わっていて、そもそも貿易収支が赤字になってる。
なので、もう日本人観光客が海外でお金を落としてそれで、許しを請う、みたいな時代は終わっていて、日本も積極的に観光収支で黒字化を目指さなきゃいけない時代がきていて、それを産業として作って育てていかなきゃいけない。海外から観光客を呼び込む、なんていうのは日本国自体の新規事業みたいなところがあって、もうマイルストーンを決めて、やるしか無いわけです。 

幸い日本は島国で大陸とは適度に違った自然が残り、気候も恵まれている。日本が誇る全国のプロの農家さんが育てた素晴らしい食材を、めちゃくちゃ美味しく調理をするシェフもいる。伝統文化もサブカルも発展していて、国民は英語ベタで恥ずかしがり屋だけれども、基本、ホスピタリティ水準としては高い。 こう考えると、日本の観光が持ってるポテンシャルって結構高くて、対競合観点(特に韓国と)からも差別化しやすいし、アジアの経済発展とLCCの普及によって、気軽に日本に来てもらえる時代がすぐそこまで来てると思います。

そう考えると、日本の次世代主力産業の一つに観光業を据える、というのは全然、ありだと思っていて、割りと筋がいいと思うんです。競争戦略を考えると、結局行き着くのは「差別化」なのであって、スマホで操作できるエアコンとか別に日本じゃなくても作れるし、5ミリ薄いテレビを作るためにすごい額の研究開発費用をかけてる日本のメーカーとか、マジで理解に苦しむわけです。

と、なんか長々と駄文を綴っているわけですが、日本にとって観光業が必要な2つ目の理由は、「儲けやすそうだから」という一言に尽きます。SWOT分析とか5F分析とかやればやるほど、有望産業だと思うし、国を上げてやるだけの意義はあるはず。アベノミクスフィーバーでそれはそれで良いことなんだけど、産業構造は全く変わってないので、フィーバーしてる間にちゃんと、産業構造の変革に手を付けていただいて、最終的には民間の我々がそれにコミットして、やり切る覚悟を持ってインバウンド市場を育てて行きたいなぁ、と思っています。

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Posted by たじぃ at 00:25Comments(0)観光

2013年03月03日

日本にとって観光業が大切な3つ理由  ~その1~

今、プロジェクトで携わっている日本のインバウンド観光促進事業はまさに、これからの日本に必要なプロジェクトだなぁ、と思ってます。

第二次世界大戦が終ってから約70年になろうとしてますが、それ以来大きな戦争が起こってない要因の一つに、「国際観光が発達」が上げられると思っています。戦争の傷跡が癒えてきた60年ごろからヨーロッパで海外旅行が急激に発達してきました。当時はヨーロッパ内での旅行でしたが、その後北米も巻き込んで国際観光圏が発達して行きました。

戦後、戦争はそれでも起こっていたのですが、そのほとんどは海外旅行が一般化してない地域(出国も入国も少ない地域)で起こったものでした。中東、アフリカ、南米、中国、ベトナム。。。  実際、旅行客がたくさん行き交うようになった地域で戦争になったことは人類史上まだありません。その意味で、国際観光の発達は世界平和に直結すると言い切れます。なんか最近の中国の動きを見て、戦争になるんじゃないか、と心配してる人がいますが、間違いなくなりません。少なくとも現時点では日本はもちろん、中国にも戦争するメリットがありません。(まぁ、人民開放軍が暴走するリスクはありますが。。。)戦争なんてしようもんなら、中国は日本人観光客が落としてくれる多額の収入を失うことになりますし、日系企業で働いている従業員の雇用先もなくなるわけです。世界各国からの観光客もパタリと止まります。中国はフランス、スペインに次いで、世界第三位の観光客が来ています。彼らが落とすお金と、南シナ海に浮かぶ島を天秤にかけた場合、どちらが大切か、一目瞭然なのです。

そんな訳で、国際観光が広がれば広がるほど世界は平和になる、というのは歴史から見ても、国家戦略的にも「真」なのです。ネットで中国、韓国にヤーヤー言ってる所謂ネトウヨ的な人たちが、街に出たくなくなるくらい世界から日本に観光に来てもらえるような社会にすることが、僕達の仕事です。そしてそれが、平和な社会につながると信じて、来週もワクワクして出社しましょ。  その2、その3はまた今度。
  

Posted by たじぃ at 18:54Comments(1)

2013年01月07日

たじぃの読書感想文(2012年12月分)

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

2013年も、はや1週間経ってしまいましたが、2012年12月に読んだ本をまとめました。
もし、「読んでみよーかなー」と思われた方は、リンクからAmazonで購入していただけると、
僕にアフィリエイト収入が入りますので、なにとぞ。m(_ _)m


書籍    ドン・キホーテ流 観光立国への挑戦
著者   中村 好明
オススメ度 ★★★★☆
テーマ   観光学
概要    訪日観光客向けマーケティング第一人者のドンキの中村さんが、これまでのドンキホーテで実施してきたことを紹介する本
読書期間  2012年11月20~12月3日
感想   
インバウンド(訪日観光客)に関する業務についている人は必読の一冊。ドン・キホーテのインバウンドの歴史やノウハウ、インバウンドに臨む心構えまでがまとまった素晴らしい一冊。ここまでちゃんと体系化されたものは無かったので業務のバイブルにしたい。









書籍    採用基準
著者   伊賀 泰代
オススメ度 ★★★★★
テーマ   経営学 人的資源論
概要    マッキンゼーの人事部の採用責任者である著者が書いた人事論。
読書期間  2012年12月23~12月29日
感想    最近、新卒の採用に関してもっとしっかり知る必要があったので、ちょっとした興味本位で読んでみたら、かなり面白かった。「採用」に関してはほとんど書かれてなかったのが残念だったけれど、もっともっと大事な人事の仕組みが書かれていて勉強になります。さすがコンサル出身と思わせる論理展開は圧巻でした。自身のキャリア設計についても参考になると思うので、これはみんな読んだ方がいいと思います。



書籍    リクルート流 1人1000万の利益を生む人の創り方
著者   小原 瑞穂
オススメ度 ★★★☆☆
テーマ   経営学 人的資源論
概要    リクルートトップクラスの営業が書いた「良い」チームの創り方。
読書期間  2012年11月20~12月3日
感想   
リクルートの中にいた人であれば、「あー、そうそう、あるよね、そういうこと。」と思うことがあって親近感を感じます。4~5名のチームで仕事をすることが多い人は仕事にそのまま生かせることが多いのでオススメです。「ヨミ表」とか「キャンペーン」とかの説明もあって参考になります。さすが人材の会社だなぁ、という部分が多い一冊です。



書籍    不愉快な現実
著者   孫崎 享
オススメ度 ★★★★☆
テーマ   政治学 国際関係論
概要    元外交官の著者がアメリカと中国の2大国家に挟まれた日本がどうすべきかを論じた本。
読書期間  2012年10月20~12月12日
感想   
オフショア・バランシングという概念を軸にこれからの米中関係とその間に挟まれる日本の立ち位置を解説しています。外交の戦略の立て方なんかも事細かに書かれていて非常に面白く、企業の戦略立案にも十分に活用できると思います。個人的に好きな分野なので、面白かったですが、興味がない人にとっては、全く面白くないかもしれません。興味がある人はぜひ読んでみてください。


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Posted by たじぃ at 00:47Comments(0)読書

2012年11月30日

たじぃの書読書感想文(2012年11月)

毎月最終週の週末にその月に読んだ本をまとめて、投稿していこうと思います。
その記念すべき、第一弾。2012年11月分。占めて7冊。



書籍    戦後史の正体
著者   孫崎 享
オススメ度 ★★★★★
テーマ   政治学 国際関係論
概要    戦後史を日米関係を軸に振り返る
読書期間  2012年11月3~6日
感想    
著者は外交官でこれまで外交の最前線にいた人物。これまで、戦後史に触れた本は多くあったが、ここまで赤裸々に、かつ高校生でも分かるように解説した本は無かったと思う。
原爆を2つも落とされ、全国に絨毯爆撃をされ、300万人以上も殺されているのに、なぜアメリカ好きが多いのか、非常に腑に落ちた。戦後、なぜ日本が劇的な経済発展を遂げられたのか、今ホットな領土問題とか、中国が反日なのに、台湾が親日な理由まで、すべて明快に解き明かしている。ここまで書いて作者の今後は大丈夫なのか、と少し心配になるくらい。また、太平洋戦争以降の歴史を学校でほとんど勉強しない理由も分かった。まぁこれでは周辺諸国から日本人は歴史を知らない、と揶揄されても仕方ないな、と。縄文土器と弥生土器の見分け方とかどうでもいいので、歴史の半分の時間は明治維新以降に当てるべきだと思う。まぁ、それができない理由も同時に分かるんだけども。



書籍    直感力
著者   羽生善治
オススメ度 ★★☆☆☆
テーマ   哲学 人生観
概要    将棋を通して培われた勝負感を語る
読書期間  2012年11月1~4日
感想    
直感とは論理的思考の積み重ねによって磨かれるもの、という一文がとても印象的でした。史上最強棋士として、常に将棋界にトップとして君臨していた羽生さんの勝負感などはとても参考になる。個人的には羽生さんのライバル、森内さんの方が好きだったりするんだけども(笑)





書籍    地域をプロデュースする仕事
著者   玉沖 仁美 
オススメ度 ★★★★★
テーマ   地域社会学 地域観光論
概要    作者が携わった地域創りの事例をもとに地域プロデューサーの役割を提案
読書期間  2012年10月29~11月2日
感想    
地域資源を発掘してから商品化していくまではこんなに大変なのか、と重かった。地域独特のウェットな人間関係や、財政事情など赤裸々に書かれている。地域プロデューサーはあくまで地域のプレーヤーが活躍できる土壌をつくること。将来はこの分野で仕事をしたいと思っているので、とても身近なストーリーに感じられた。著者がリクルートの先輩ということも親近感を持てた一因かも。




書籍    マイケル・ポーターの競争の戦略 エッセンシャル版
著者   マイケル・ポーター
オススメ度 ★★★★★
テーマ   経営学 経営戦略論
概要    
読書期間  2012年10月15~22日
感想    
戦略論の第一人者マイケル・ポーターの「競争戦略」の要点をまとめた一冊。3Cから5Fまでファーストフード業界、航空業界などの事例を交えて解説しているので、とても分かりやすかった。自分が携わっている事業の戦略を立てたり、他社サービスが取ってくるであろう戦略を想定するのに役に立つ非常に実用的です。もちろん戦略に関するフレームワークを知っていれば上手くいくというわけではないのですが、知っていれば過去に過ちを犯した事業の同じ轍を踏むことを避けれるので、最短ルートで勝負所まで持って行くことができる。特に事業戦略とかを考えたりする人は必読の一冊です。







書籍    頼れない国でどう生きようか
著者   加藤嘉一 古市憲寿
オススメ度 ★★★★☆
テーマ   社会学 国家論
概要    中国のコラムニスト加藤嘉一氏と若き社会学者の古市憲寿氏の対談本
読書期間  2012年11月23~24日
感想    
いま自分が考えているテーマがたくさん書かれていて面白かった。英語の必要性とか、外国も含めた複数のメディアからの情報収集、統計データの使い方、コンディショニング、ポジショニングなどなど。特に書き留めておきたいのが、現場と会議室の往復運動について。現場で行ってその場で対応する現場力は大切なんだけれどそれだけではダメで、それを一旦会議室のようなところに持ち込んで抽象的な理論に落としこんで普遍性を持たせることで次の現場で活かせる、という話。つまり、現場と会議室の往復運動。今まではずっと、現場、現場でやってきたけど、これからは抽象化する作業も入れていかなきゃいけないなぁ、と参考になった。



書籍    絶望の国の幸福な若者たち
著者   古市憲寿
オススメ度 ★★★★☆
テーマ   社会学 若者論
概要    現代の若者の実情をデータを交えて解説
読書期間  2012年10月15~22日
感想    
同い年の学者としてとても大好きな古市さんの本。今の若者は夢も希望もなく、とても不幸だ!と言われているけど、実はそんなでもないんじゃない?という視点で成り立っている。これくらいの脱力感がある文体は読んでてとても心地がいい。本文の中にあった「人間は今後の人生の方が良くなると潜在的に思っている時に『今は不幸だ』といえるのであって、今後も良くならない、と思っていたら『今は不幸だ』と言えない。もし言ってしまったら、自分を全否定してしまうから」という一文に深く納得した。





書籍    MEDIA MAKERS 社会が動く「影響力」の正体
著者   田端 信太郎
オススメ度 ★★★★★
テーマ   社会学 メディア論
概要    社会におけるメディアの役割をマス、ソーシャル、個人それぞれで解説。
読書期間  2012年11月23~24日
感想    
メディアに関わる人にとっては必読書。あぁ、メディアってこうやって作られてるのね、って腑に落ちた。メディアの社会ではたす役割みたいなマクロ的視点から、現代のメディア活用方法などミクロな視点まで。あぁ、メディアを運営するってこんなに大変で責任が伴うことなんだと思った。特にインターネット広告業をやっていると、メディアを広告媒体としての換金価値で見ちゃうんだけどそれはものすごく危険。なぜかというと、その視点こそがCPM単価とかCPC単価に置き換わり、そしてCPA/CPSが絶対的指標になり、結局、メディアも広告会社も疲弊するし、最終的に広告主に機械損失を与えてしまうから。このあたりの問題はもっと深堀りしなきゃいけないな。メディアの運営に携わってる者として自分の無知さ加減に幻滅した。  

Posted by たじぃ at 22:18Comments(0)

2012年11月11日

最近の東アジアのいざこざを分かりやすく解説した(つもり)続編

この前のブログで、尖閣諸島の問題を出来るだけ分かりやすく解説する、ということで頑張って記事を書いてみました。記事の中で「貴重な休日をデモに参加して潰すくらいなら、何でもめているのかの背景とかを勉強したほうが面白い」と書きましたが、そんな勉強で休日を潰すくらいならデモにでも参加して運動不足を解消したほうがいい、というご指摘を受けました。確かに、昼間っからPCに向かってブログ更新するより、秋晴れの銀座を行進する方が有意義かもしれません(苦笑)

さて、前回更新してから1ヶ月がたちまして、その後どういう変化があったかを、できるだけ分かりやすく書いてみたいと思います。まぁ、前回からの続きです。

前回の更新の中では、尖閣諸島に何かあったら、「アメリカ米軍は日本を応援する」という旨のコメントをアメリカから出してもらって、事態は収集に向かうと思われたのですが、韓国がとばっちりを受けました。韓国が実効支配している離於島(韓国名。中国名は蘇岩礁)は中国のものだ、といちゃもんをつけられたのです。中国が初めてもった空母を何とか有効活用しなければいけないという焦りからの暴論ですね。

その後、何が起こったか。
まず日本関連ですが、アメリカに「日本を味方する」と言ってもらったからには、日本からも何かを差し出さなければいけません。Twitterでもつぶやきましたが、アメリカ軍のこの発表を見て、「これでオスプレイ問題はすべて解決だな」と思いました。オスプレイの沖縄配備を認める代わりに、アメリカから例の発表を引き出したのでしょう。その後、どうなっったか。過去の反対運動などまるで無かったかのようにオスプレイは配備され、そして先週には日本列島を縦断するような飛行練習訓練案が発表されてました。

次にとばっちりを受けた韓国ですが、僕は在韓米軍を少なくとも維持するという方針を出すことで対応するのかと思ってました。しかし、さすがのアメリカ。そんな経費と手間がかかる方法はとらず、「韓国の弾道ミサイルの射程距離制限を300キロから800キロに延長することを米韓両軍で合意する」だけで、対応しました。日本の報道は「北朝鮮を射程圏にして新体制に対する警戒するため」という論調でしたが、明らかに離於島(韓国名。中国名は蘇岩礁)を射程圏に含め、中国の空母が侵入してきた時の対策です。実際、中国の中枢である北京までは届かない距離で設定しています。このあたりのバランス感覚は本当に凄い。ちなみに西日本も射程圏に入りますが、別に日本を狙っているわけではないことは、ネトウヨ以外は分かっているので、日本では特に大きな問題にはならなかったようです。これが、10月8日のことですので、離於島(韓国名。中国名は蘇岩礁)にいちゃもんをつけられて5日での対応です。素早過ぎて感動しました。


では、日本と韓国の関係はどうなったか。
竹島問題でちょっと冷え込みましたが、だいぶ雪解けムードと思います。
日韓スワップ取引を延長しない、という発表がありましたが、韓国側では「ふん、もはや日本の金融システムなんて頼らなくても自力でやっていけるよ。延長なんてこっちから願い下げだわ。」という報道が主流でした。日本の某メディア経済部の記者の方と話してても、外交の駆け引きと言うより、お互いでメリットが無くなったので解消した、という感じらしいです。そして日本が韓国の非常任理事国に推薦し、当選したことが韓国では大々的に報道され、韓国側では和解ムードが漂ってます。いまは日本国内向けに見せられる「いいやつじゃん、韓国って」的なネタを探してるんでしょう。
外交で揉めると当然経済面にも影響が出ます。日本と韓国は経済的に密接に結びついています。(日韓の貿易収支は日本の黒字なので特に日本にとって)喧嘩してもいいことは無いんですね。日本と中国が喧嘩するとアメリカが得をしますが、韓国と喧嘩したところで、アメリカからは「アメリアのアジア戦略上、あんたたちは仲良くしていなさい!」と怒られるのがオチなので、最近はすぐに仲直りするようです。

そんな状況下で、北京では中国共産党の5年に1度の党大会が始まって習近平さんが国家主席に就任します。アメリカでは中国重視のオバマさんが再選しました。これからはアメリカ、中国の超大国が世界をリードすることになります。アメリカとソ連が喧嘩をしていた懐かしい時代、両国は経済的にも、軍事的にも、イデオロギー的にも対立していました。しかし、中国とアメリカはお互い相容れない部分はあるものの、少なくとも経済的にはWin-Winの関係です。中国は国の構造上経済成長を続けなければいけない宿命にあります。中国のGDPの25%は輸出で稼いでおり、その70%以上がアメリカ・EUです。今後は内需拡大を頑張るにしても、すくなくとも輸出額が(アメリカ・EUくらいの水準である)12%~15%になるまでは、アメリカ、EUとは仲良くせざるを得ません。もし喧嘩して彼らに関税の引き上げなど経済的な制裁をとられると、一気に国(中国共産党)の崩壊の序章に突入する可能性すらあります。中国共産党が一番危惧する事態です。
アメリカとしても従来は日本がアメリカ国債を無条件で購入してくれてましたが、日本も失われた20年(記録絶賛更新中!)から脱却できず余裕がありません。日本の国債の売り先を確保することでいっぱいいっぱいなのです。そこで中国がアメリカの国債を大量購入するようになりました。それは経済では米中が世界を牽引する時代に入ったこと示します。
 イデオロギー的にはお互いあんまり利害関係は強くありません。ソ連はアメリカの掲げる民主主義、資本主義を否定して、共産主義、社会主義を世界に広げようとしてましたが、中国は民主主義ではないにしろ、民主主義を否定しているわけではありません。まして共産主義を世界に広げようともしてません。なので、イデオロギーに関して現時点で米中が一致することはありませんが、対立することもありません。
軍事面では米中は連携することは難しそうです。軍事面ではこれからも対立が続くことになるでしょう。中国は毎年10%以上の規模で軍事費が拡大しています。元々は中華思想の国、世界は中国のものだ、という素晴らしい思想が根源です。そんな中、米中の間にあって、不沈空母とまで崇められてる日本の地政学的環境は日本の安全保障に非常に大きな影響を与えます。アメリカは何のために日本にオスプレイを配備し、P3C哨戒機を配備させているのか。特にP3Cなんて敵の潜水艦を察知するための道具ですからね。アメリカの軍事的仮想敵国である中国が潜水艦から日本を攻撃することなんてあり得ません。だって近いんだもん。大陸の発射基地からで十分です。なのでP3Cを配備している理由はただひとつ。アメリカを守るためです。そのアメリカを守るための道具を日本が購入し、日本に配備し、危険に晒されているのです。こういう体制は戦後(というか朝鮮戦争以降)、大きく変わらないのですが、一応日本人もこういう事は知識として持っておいたほうがいいのかもしれませんね。
最近、日本では中国離れが進んでいると報道されています。一時的には冷え込んだとしても、少なくとも経済的にはつながりは強化されていきます。それは中国が嫌いとか、そういう問題でなく、強化されていくのです。それは経済成長し続けざるを得ない中国のGDPの2%を占める対日輸出の問題です。中国的にも日本が嫌いだからという理由で、大規模な経済制裁はできない規模になって来ました。個別で関税が引き上げられたりしたとしても、大規模で貿易収支が半減する、とかそんなレベルで冷え込むことはありません。この前、10月の日中の貿易統計が出てましたが、前年同月比10%のダウンだけでした。これだけ揉めた翌月単月のデータですら10%しか影響が無いのですから、これからも両国の経済連携は強まっていくと確信しました。

そんな事を考えながら今日も貴重な休日を無駄にしてしまってます。あー、運動不足解消のためにデモにでもいってこようかしら(笑)

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Posted by たじぃ at 16:02

2012年10月06日

最近の東アジアのいざこざを分かりやすく解説した(つもり)。

最近、僕のFBの投稿が面白くない、と評判でございます。わざわざご指摘いただけることに感謝しながらも、何が面白く無いのか聞いてみると「話が堅い」とのこと。とくに外交がうんちゃらとか、よく分かんないという事らしい。そんな事ばっかり呟いてるからモテないんだとか、「それ関係なくね?」と思われるようなことも言われちゃいます。まぁ、でも外交が分からない、という人が多いのであれば、せっかくのソーシャルメディアの時代なので、僕の視点で最近の東アジアの外交を出来るだけわかりやすく解説してみたい。あくまで素人が見聞きした情報を元にストーリーを組み立ててるだけなので、この意見が絶対、とかいうことはもちろんございません。色んな意見があってこその社会であり、その多様性こそが社会の発展に寄与すると本気で信じているので、あくまで一つの意見として捉えていただければ幸いです。
そして、ゴールは尖閣・竹島はどっちの国のものだ、とかそういう結論を出すことではありません。日本の主張を真に受ければ、「おー竹島は日本のものだ。」と思うし、韓国の主張を聞き入れれば、「なるほど、韓国のものっぽい」となります。中国の主張を聞けばもちろん「尖閣は中国のものかもねー」と思ってしまう。つまり、こんなところで争っても所詮、水掛け論にしかならなくて、まったくもって無駄な作業だし、ヘタしたら変な観念にかられて、貴重な休日を潰して街頭で演説しちゃいだすかも知れない。そんな事は歴史学者とか、法律学者にお任せしておいて、僕がこれから話したいのは、各国にどのような思惑があって今みたいな行動を起こしているか、ということ。それが分かれば、これからも起こるであろう色んな問題が理解できると思うので、できるだけわかりやすく解説したいと思います。

みなさんがご存知の通り、最近尖閣とか竹島とか色々もめてます。これって偶然時期が重なった感があるんだけど全部が紐ついてるんです。もっと言うと、中国が空母をもったことも最近のオスプレイの問題もすべてが紐付いている。すべてが必然の上に成り立っているんです。

事の発端は都知事の石原さんが尖閣を東京都が購入すると言い出したこと。この発言に焦ったのが韓国の大統領のイ・ミョンバクさんと日本政府。イ・ミョンバクさんは今年の12月に退任を控えていて(韓国には大統領の再選はないので、絶対に退任します)、経済面ではサムスン、LGの大躍進とかがあって、とても評価されていたりします。さすがヒュンダイの会長!って感じですね。ただ、外交、こと日本においては何も存在感を示せずに彼は政界を引退することになりそうでした。そこで石原さんの尖閣購入発言に焦ったイ・ミョンバクさんは竹島に上陸しました。なぜ日中での問題である尖閣問題にイ・ミョンバクさんが焦ったかというと、東京都が尖閣を購入したら、今度は竹島にも矛先が向けられる、と思ったからでしょう。竹島問題に日本が強気の対応で来られたら、当時のイ・ミョンバクが竹島問題で何もしなかったから日本をつけあがらせたのだ!っていう世論が韓国内で湧き上がる可能性があります。韓国の歴代大統領は何かと無残な最期を遂げているので、イ・ミョンバクさんはそうはなりたくなかったのでしょう。そういう思惑からイ・ミョンバクさんは竹島に上陸する、という行動に出ました。

そして、もう一人焦ったのが、日本政府。日本政府としてはいち自治体である東京都(ってか石原さん)に尖閣を購入されてしまえば、完全に国としてのメンツを潰されるわけです。特に国とは仲が悪い石原さんに尖閣を買われることはなんとしても阻止しなければいけませんでした。そこで日本政府は頑張って(購入価格を釣り上げられてでも)尖閣を国有化したわけです。ここまでで分かるのは、尖閣購入の国有化は外交観点ではなく、完全に国内での観点でしか動いていませんでした。

そこで、中国が動きます。いち自治体が購入するのはまだしも、国が購入するのであれば、もう完全に外交問題だ!っということで日本のニュースで報道されたように、反日デモの嵐が吹き荒れます。そこで初めて日本政府は「あ、そういえば尖閣って中国と揉めてたよね、やべっ忘れててた。。。」となったわけです。ただ、中国側も外交問題と言うより、国内問題としての対応がメインでした。中国の国家主席は今年、胡錦濤さんから習近平さんに代わります。それに合わせて、中国の政界のなかでも派閥がどうしたら習近平さんに気に入られるだろう、と試行錯誤していました。そこで、良い材料だったのが今回の日本の尖閣諸島の国有化。これに我々の派閥は全力をもって反対しました!と言うために中国各地で起こる反日デモを黙認としながらも、裏では参加者には給料渡して参加者を募るなど支援を続けてきたわけです。あと漁船1,000籍が尖閣に向かったやつも同じ理屈です。結局、お金だけもらって尖閣まで行かなかった漁船がほとんどでしたが(笑)一連の目的は「日本に反対」する、と言うよりも、自分たちの派閥もちゃんと日本に反対しましたよ!って習近平さんに見せるためだったのです。
どうでしょう、ここまでの流れは理解していただけましたでしょうか?つまり、石原さんの一言からすべてがつながるわけです。

さすがの中国もこのままではまずい、反日デモで日中の関係が悪くなると、経済的に損失が大きくなるし、世界に対して暴動とか報道されたらマジ恥ずかしい、民度が低いと思われる、ということで、9月19日に「反日デモは禁止します!」という通達を出しました。9月18日は満州事変につながる柳条湖事件の日でこの前に「反日デモ禁止」とは言えなかったんでしょう。なので19日の発表は専門家も想定していた通りでした。

ここで、すべては収束に向かう、と思われたのですが、日本政府の動きが素晴らしい。アメリカ海軍にお願いして「尖閣で何かあったら日本の見方をします」という発言をしてもらう代わりに、裏でオスプレイの普天間配備を約束しました。ちなみにこのアメリカ海軍の発言は中国では大きく報道されてましたが、日本ではほとんど報道されてませんでした。まぁ、日本のメディアの透明度は世界50位前後なので、想定の範囲内でしたが。

で、大活躍だったのが、次に動いた台湾。最近、台湾の漁船と海上保安庁の間に一悶着がありましたが、実は尖閣諸島は日中台で争っている島なんですが、台湾としては「尖閣を日本から奪う」、というより「尖閣を中国に取られたくない」というのが本音なんでしょう。ただ台湾の人から「うちの馬英九総統はなにしてるんだ!日中が争ってるのに台湾は何もしないのか!」という批判が浴びせられるようになってきたのです。元々、馬英九さんは尖閣を含めた領土問題には強気で臨む人でしたし、中国に対しても強硬姿勢でもないので、尖閣問題に台湾もいるんだよー、と存在感をアピールして、その後は日本と中国で条件のいい方と仲間になろう、という思惑だったのでしょう。

そんな台湾の思惑を汲み取った日本は昨日、台湾と凍結していた漁業協定(尖閣周辺の操業協定)を再開しましょう、という旨の文書を発表しました。この文書はとても秀逸で日本国民が納得してしまうような素晴らしい表現でした。(全文はこちら http://www.koryu.or.jp/taipei/ez3_contents.nsf/Top/8595D637B3D1966C49257A8E000E39D9?OpenDocument )本来、日本の漁場としていた尖閣周辺に台湾もどうぞ、という内容なので国内の反発が起こってもおかしくない内容なのですが、この表現では問題にならないでしょう。結局、台湾は日本側につくことになりそうです。

ここまでされたら中国のメンツは丸潰れ。中国VS日米台の構図が鮮明になったので、対日米台にはしばらく大きな動きはないと思います。

そもそも、なぜ中国がそこまで尖閣にこだわるのか、と簡単に説明しておきます。ちなみに中国は日本の他にも20くらいの領土問題を抱えています(笑)中国が「尖閣は自国領土だ。」と主張し始めたのは、1960年代に尖閣諸島周辺で資源が見つかったタイミングでした。まぁこういうことは中国に限らずよくあることで、財産をたくさん持つ人が死にそうになると遺産目的で親戚が増える、というのと同じ論理です。当時は本当に資源を狙って尖閣諸島の帰属問題に参戦したんだと思いますが、近年では少し事情が違っています。今年、中国はロシアの空母を改修して、中国初の空母が就航しました。中国国内では割と盛り上がってたりします。今、空母が停泊しているのは大連という場所で黄海の港湾都市です。(結構日本人も多い!)空母は基本的には他国の沿岸に停泊させ、そこを基地としてミサイルを打ったり、戦闘機で攻めたりするためのもので、いわゆる戦略兵器に当たります。問題は空母を作ったのはいいものの、それを太平洋に出すルートが無いことなのです。つまり、敵対国周辺に空母をもっていけないと、空母の存在意義自体が無くなってしまうのです。さらにこの空母というのは非常に維持費がかかる。空母自体もそうですし、空母を中心とした編成を組む必要があるのですが、それら諸々の経費がバカにならない。アメリカはもちろんそのことを知っているので、何としてでも沖縄から出ていくことはありません。東アジアの地図を南北逆にすると分かりやすいのですが、大連から太平洋に出ようとするとどうしても沖縄の横を通らなければいけません。しかしその沖縄には世界最強のアメリカ海軍が待ち構えているのです。これが中国にとっては死ぬほど邪魔。なんとかしないと、今後、中国国民が、「空母作ったのはいいけど、黄海に停泊してるだけだったら意味なくね?っていうか空母の維持費って俺達の税金だよね?」って気がついてしまうわけです。その前に、中国政府としては何としてでも空母の存在意義を明確にする必要があったわけです。ちなみに2年前の漁船衝突の時も同じです。まぁ、あの時もアメリカ海軍を味方に着けて収束させましたが。
ちょっと、本題とずれるのですが、中国が南沙諸島という香港の南の海域のサンゴ礁の領有権の主張もしているのですが、これも同じ問題。空母が沖縄の横を通れないのであれば、香港の方から出そう、というわけで南沙諸島の領有権争いに参画しました。ここはフィリピン、ブルネイ、マレーシア、台湾などが主張しているのですが、アメリカはフィリピンを支援するという形と取っています。まぁ旧宗主国ですしね。

というわけで、中国は頑張って作った空母の存在意義を見つけるために頑張っている、というのが本音なのです。そして、先日、中国がとった驚きの行動が中韓で争っている黄海にある離於島(韓国名。中国名は蘇岩礁)を取り戻す!という発表だったわけです。黄海にある島(実際は島じゃないんだけど)であれば、アメリカ軍がいる沖縄を通らなくてもいいし、空母の存在意義を見つけられる、という事情なのでしょう。韓国にしたらまさにとばっちりです。アメリカとしてはできるだけ早く在韓米軍を撤退させて沖縄に集中させたかったのですが、今回の件がどう影響するかは見ておきたいポイントです。

そんな各国の力学が働いて、色んな問題が繋がっているわけです。結局、日本が中国に対して持つ最強のカードは沖縄に駐留している最強の海軍なのでしょう。だからそこ、昔、「最低でも県外」と言ってた鳩山さんを中国は色々応援してたんでしょう。

要するに尖閣はどっちの国の物だ、とか韓国は竹島から出て行け、とか叫んでても何も解決しないし、貴重な休日を潰して行列を作って行進するくらいだったら、その背景とかを考えている方が面白いと思うんですよね。そっちの方が社会が今後どう動くかも想定できるし。ちょっと長文になってしまったのですが、最近の領土問題をまとめて解説してみた。
ちょっと分かりにくいところがあるかも知れないけれど、その時はまたお話しましょう。






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Posted by たじぃ at 22:41Comments(0)

2012年08月09日

北京は中国の首都にふさわしい街だと思う。

1泊2日、現地滞在時間18時間という、某番組みたいなスケジュールで北京に行ってきました。最近は上海にいることが多くなって来ましたが、北京は2011年4月から8ヶ月の短い間でしたが、一人で戦っていた思い出の街。今から思い返せば正直辛いことの方が多かったし、日本人も少なく中国共産党の色が強い街だけけれど、今回はなぜかホッとできる不思議な街に変わっていました。

中国はとても広く、日本の25倍の面積があります。しかも56の民族がいる多民族国家。なので、それぞれの都市の雰囲気はそれぞれ全然違う。中国の西の端、「カシュガル」は完全にウイグルの街だし、北のハルピンはロシア風。天津・上海などの港湾都市は国際都市だし、南の広州は広東料理にみられるようにグルメ都市。北京と上海だって中国を代表する2大都市だけれど、街の空気は全く違う。上海は世界に開かれた開放的な雰囲気だけれど、北京は政治色の強いなんか厳格な雰囲気。

昔はこの政治色の強い北京の雰囲気が好きじゃなかった。なんかドヨンとした重たい空気で「自由が制限されている」感を感じる。特に天安門とか各省庁が集まる東単エリアなんかに漂う重厚感は半端無く、いつも「あぁ、ここは共産党の一党独裁国家」なんだなぁ、と体で感じ取れるくらいだった。

だけど、最近はこの重たい北京の雰囲気になぜか安心感を感じるようになった。上海の様に世界の文化が融合されてしまい、どこかふわふわした雰囲気ではなく、ここが中国の中心だと、4,000年の歴史の中心だと、言わんばかりの厳格な雰囲気。それは普段は何も語らない厳格な昭和の父親のように、普段は厳しいことを言うのだけれど最終的にはすべてを受け入れてくれるような、そんな雰囲気。はじめは嫌いだったそんな北京の雰囲気が今となってはとても落ち着く場所になっていた。これから世界の色んな場所に住むんだと思うんだけれど、この北京という街で人生の一時期を過ごせたことは僕の人生にとってとても大きな意味を持つんだと思う。またいつか住むかも知れないしね。

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Posted by たじぃ at 23:48Comments(2)

2012年07月21日

スカイマークに乗ったら感動した。

この前、ネットを中心に話題になっていた、スカイマークのサービスポリシー。これが原本なんだけど、





僕はこれを読んで感動した。何でここまで素晴らしく直球な表現ができたのかと。素晴らしい企業戦略だと本当に尊敬の念を抱いているほどだったりします。

要はスカイマークはJAL,ANAと違って質の高いサービスを提供せず、あくまで「安全に安く」をコンセプトにしていきます、という内容。スカイマークはサービス業ではなく、運輸業だと。そのために安全に安く乗客を「輸送」することが企業のコンセプトと言ってるわけですよね。

文章表現もわりと挑戦的な感じ。つまり、このくらい強く言われて「イラッ」とするような人は、どうぞ他の航空会社に乗ってくださいと。そういうメッセージが内在されてるわけです。


今回のサービスコンセプトの中で一番素晴らしいところは、客室乗務員を接客業ではなく安全運行のためのスタッフであると定義をしなおしたところ。もし可愛いキャビンアテンダントに「よしよし、なでなで」って接客して欲しければ、他に行ってください。ということを正々堂々と宣言したことが素晴らしい。(あ、ちなみにスカイマークの客室乗務員も美人な人が多かったですよ!)
今後は、男性の客室乗務員が増えるでしょう。客室乗務員は安全な運行のサポートなので、万が一の時は男性の方が力もあるし背も高いし、頼り甲斐がある。荷物の補助とか緊急時の対応だったら男性のほうが向いてますよね。さらに付け足すと、おばちゃんの旅行客も多いので、イケメンの客室乗務員がいたら人気出るかもしれません(笑)

僕は本当に素晴らしいと思います。自分たちの立場をしっかりと踏まえた上で、自分たちがどういう価値をお客に提供するのかを明確に持っている。そしてそれをしっかりとお客に伝えている。僕は今、ひとつ事業の立ちあげをやっているのだけれども、様々な立場の人が、様々な意見を持っている。それを一人ひとり聞いていたら、一つにまとまらない。自分達の事業をどの方向に持っていくのかを定めるのって本当に難しいと感じてたりします。スカイマークは今後の航空業界の激動の時代を見据えて「客室乗務員は安全運行のスタッフ」であると定義を変えるキラーパスが見事に通り、生き残って行くのでしょう。ストーリーとしての競争戦略という面白い本がありますが、もし続編が出るのであれば、このスカイマークの事例を取り上げて欲しいです。そんなスカイマークの戦略を見て、JAL、ANAはどのような戦い方をするのか。今後の2社の同行にも注目してます。

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Posted by たじぃ at 14:37Comments(1)

2012年07月16日

友人が自治体のトップになりました。

同い年の友人が某自治体の首長になりました。これまで同い年の棋士が出てきては驚き、同い年のプロ野球選手が出てきては驚き、AV女優が出てきては驚きしてましたが、今回は同い年の自治体のトップが出てきました。しかも友人の中から。もう驚愕です。

そんな彼と一昨日お酒を飲んでましたが、物事の捉え方が非常に客観的で分析的で素晴らしいと尊敬しました。

彼は大学卒業して某報道機関の記者として3年ほど働いた後、今の首長という立場に付いたのですが、民間&現場を知っていることもあってか、いわゆる「政治家」的な総論では語らず、文字通りに足つけて現場を見て、市民と会話し、職員と会話し、解決すべき問題を明確にし、それでいて具体的な解決策をゼロベースで考えていく。それは選挙に勝つための政策ではないし、自分が興味のある分野に注力する、という政策でも無い。
思考の方向性、組み立て方が極めて民間的で、総論を意識した上で各論を語る。本当にバランスが取れている。彼はいわゆる「よそ者、若者、ばか者」なんだけど、それでいて超勉強している。公共政策に関して言えば、同年代でここまで勉強しているのは多分いないと思う。

まだ始まったばかりだし、つまずくこともあると思うんだけど、こういう人が将来の日本の政治を引っ張っていって欲しい。若干27才で首長を務めるという素晴らしい英才教育。こういう人が将来の日本を引っ張っていって欲しい。自分も将来はそちらに身を振りたいと思っているのにも関わらず(必ずしも政治家になるという意味ではなく)、ほとんど勉強が進んでいないことに反省し、日本にいる間に多くの本を読んで、色んな人に話を聞きたいと思う。彼に期待してるだけでなく、彼と同じ目線で物事を見れるようになんなきゃね。。。
道はまだまだ長いけど、いい刺激になりました。


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Posted by たじぃ at 20:50Comments(0)

2012年06月24日

日本の技術流出と民主主義

このまえ、三一重工という中国の工作機器メーカーで働くある日本人に会った。三一重工とは中国最大の工作機器メーカーで、昨年コマツを抜いて中国ナンバー1にたった大きな会社。彼はコマツを定年退職されたあと、日本で定年生活を送っている時に、あるツテから声がかかり、三一重工に入社。彼は中国語はまったく話せないんだけれども、今は三一重工の若手社員の教育に取り組んでいらっしゃるとのこと。

彼と話していると、「自分の仕事が働いていたコマツを苦しめることになり、自分のやっていることに疑問を感じることもある。でも、日本にいては自分はただのおじいちゃん。中国だとこれまで自分が経験してきた知見をこれからの若い人に伝え、教え、育てていくことに、自分の存在価値を感じることができる。」とおっしゃっていた。

日本では「日本の技術が中国に流出して、将来大変なことになる」みたいなことがよく言われているんだけど、その流出の背景にはこういった事情がある。彼曰く、コマツ出身者以外も含めると15名程が、三一重工で若手育成を行なっているとのこと。反対意見も賛成意見も両方あると思う。中には売国奴と罵りたくなる人もいるだろうと思う。

でも、ぼくはとても肯定的な意見だ。個人は組織を上回るべきと思っており、中長期的なスパンで見た時に個人の意思を組織が抑圧している状態は、極論を言えば洗脳だと思う。民主主義を掲げている国である以上、社会的な圧力で個人の欲求を抑圧することはあってはいけない。今回の例だと、定年退職された一人のおじちゃんが「社会的承認」を求めているにもかかわらず、それを近視眼的な「国益」という観点から抑圧しかねない状況なわけ。もちろんなんでもかんでも流出するのも問題なので、機密事項を漏らしたとか、法的拘束力をもつ事象はちゃんと法制で対応すればいい。あくまで僕が言いたいのは、中長期的なスパンで組織(社会)の暗黙の圧力によって、個人の欲求を阻害することはあってはいけないということ。僕はこのおじさんが下した判断(語弊を恐れず言うと、コマツで得た知見を三一で共有すること)を心から応援したいし、それに文句を言うような奴は、「器の小さな奴」の一蹴りにしたい。

個人の欲求を追求する権利を国民全員が平等に持っている国こそが、真の民主主義だと思う。「国益が損なわれる」と文句を言う奴は、実はあなたこそ共産主義なのかと。ぐさっと言ってやりたい。そんな事を思いながら上海の夜を過ごす。





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Posted by たじぃ at 14:55Comments(1)

2012年04月03日

日本の労働市場の参入障壁

このまえ、アジア規模で人材斡旋業の会社さんと話をしていたとき、あーなるほどなー、と思うことがいくつかありました。

グローバリゼーションがどんどん進んでいって、世界規模で労働力の流動性が高まれば、報酬は世界基準でみたときに適性な地点で決まるという話。例えば昔は、どんだけITに強くても、インドに生まれたらインドの中での報酬水準に限定されてた。けれど現代であれば、アジアを飛び越えて、シリコンバレーの水準で報酬を得ることが現実的になってきたわけです。インドだったら月5万円の報酬だったのが、シリコンバレーに行った途端、月50万円とか普通にもらえちゃったりします。労働力に対する報酬は国境を超えて世界基準で決まる時代が来るわけです。僕は日本人にとって重要なのはこれまで日本の労働市場の参入障壁になっていた「距離」「文化」「法律」「金融」「言語」が、急速に崩れてきていることだと思っています。

具体的にどういうことか。
まず、「距離」についてですが、世界の市場は戦後アメリカ、西ヨーロッパ、日本の3つがあったわけですが、この中で日本がその他2つの市場と離れていて、飛行機での10時間以上かかり、料金もウン十万円というのが普通でした。しかも時差のせいで昼夜逆転していて、電話でMTGするにも、一苦労だったと思います。しかし最近はLCCなるものが増えてきて、移動時間は変わらないものの、料金は安くなりました。さらにメールの普及でむりに電話MTGする必要もなくなり、Skypeを使えば世界どこでも無料で電話ができます。LCCとネット環境の整備によって、「距離」というに日本の労働市場への参入障壁は低くなってきました。

次に「文化」についてですが、昔は日本独自の風習が色濃く残っており、外国人が日本の生活環境に慣れることは一苦労でした。しかし現代では、大都市であればどこにでもコーラもマクドナルドもGAPもセブン・イレブンもイケアもあるわけで、日本の生活習慣に入らなくても良くなっています。(というか、日本がそういう元々外国の生活習慣を受け入れたわけですが。)つまり、その分、日本で生活する障壁が低くなって来ているわけです。

「法律」についても同じで、労働ビザの発給条件の緩和や、アジアからの労働力の受け入れなどを見ても、法律的に日本で働く事は年々簡単になってきています。

「金融」について言えば、カードでその場で決済ができる時代。昔みたいに、大金を銀行に持ち込んで、高い手数料払って両替する必要も無くなりました。しかも手数料もはるかに安くなりました。給料をドルでもらってようと、ユーロでもらってようと、両替の必要もなくカードで支払いができる時代。為替のリスクはあるものの、ヘッジしようと思えば簡単にできるので、「金融」が日本の労働市場の参入障壁になることはほぼなくなりました。



最後に「言語」ですが、これが日本にとって最大の参入障壁でした。なんたって、みんな英語ができない。道を英語で尋ねてもほとんど誰も答えれない。日本語は韓国人、中国人以外の母国語を持つ外国人からしたら、かなり難しいらしく、ちょっと勉強したくらいでは使えないらしいです。この日本語という言語が複雑難解なために参入障壁になっていわけです。
 しかし!ユニクロとか楽天みたいな、グローバル化に対応するために英語を公用語にしましょう!みたいな取り組みが増えてきたら、最後の砦だった言語の壁もなくなります。そうしたら日本の労働市場は参入し放題!今までそんなに能力が高くなかったけれど、日本に生まれたことで、ある程度の生活ができていた人ってたくさんいたと思うんです。でもこれからはそういう人達は別の国からの労働力に取って代わられる可能性もある。もちろん政府もちゃんと考えると思うのですが、こういう流れはもう止まらないはずなんです。


という訳で、別に今仕事で英語を使わないのにもかかわらず、英語を頑張って勉強している人たちをみてて思うのですが、日本国民が英語を話せるようになって一番困るのは、日本で働いてる多くの日本人だと思うんです。なので英語の勉強はやめて、みんな日本語だけを使いましょう!そうして、外国からの労働力流入の障壁を作りましょう!あはは。

なんてことを上海から福岡に帰る飛行機の中で思いながら、ブログ書いてます。





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Posted by たじぃ at 11:55Comments(3)

2012年03月27日

道徳なき経済は犯罪。経済なき道徳は寝言

渋沢栄一の本を読んでいて、はっと気づいた。
これまで、仕事は順調?ときかれた時、良い悪いの応えの基準になるのはいつも「経済」だけだった。つまり自分の成績だけが基準だった。でもたとえ「経済」が良くても、「道徳」が良くなかった時もあったんじゃないか。これまで「数字」ばかり気にしていて「道徳」を疎かにしてきていた気がする。

道徳と経済は両立するはず。道徳を疎かにして、経済だけを求めても、短期的にうまく行くだけであって長続きしない。中長期的な利益をあげるためには経済だけでなく道徳も並行して求めることが大切だと思う。

「経済」の評価はとても簡単だ。「利益」が大きくなれば「良い」と言える。でも、「道徳」の良い悪いっていうのは基準が難しい。特に外国に住んでて外国人とやり取りする場合は、そもそもの「道徳」基準が違ったりする。中国であればOKだけど、日本だとNGということもある。(もちろんその逆も)
特にこれからグローバル経済が拡大すると、「道徳」の概念も日本の枠だけで考えていてはいけない時代がくる。(というかなってる。)


自分は自分のために頑張るのはとても苦手なタイプだと思う。社会に貢献するためというパブリックな目標が無いと頑張れない。なんか、就活生と同じ事言ってるなぁ、と思うけど社会人になってしばらくたった今でも、その気持ちは変わらない。最近、「なんで働いてるんだっけ?」という命題をもう一度考え直す出来事があった。僕は主に中国で商売している企業の広告をつくる仕事をしている。自分は何のために働いているのか。それは「国境を超え、良い商品・サービスに触れるチャンスがあふれるアジアを創る」ために働いていると、目的の再設定をした。

これは会社のスローガンでも無く、あくまで個人のポリシーみたいなもの。利益は「目標」であって「目的」ではない。利益は「目的」を達成するための手段みたいなものなんだよね。まぁ、これから「何のために働いているのか」「会社は何のために存在するのか」という命題にぶつかることは多いと思うが、そのたびにきっちりと答えを出して行こうと思う。


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Posted by たじぃ at 09:41Comments(1)

2012年01月04日

仕事の5つ分け










1月4日は仕事始め。中国の習慣では元旦しか休まないんだけれど、弊社一応日系企業なので、1-3日はお休みでした。初出社は上海から。1-3月は上海にいることが多めなので、上海で会いたいなぁ、と思っていた人にはできるだけ会っておきたいと思います。

そんなわけで、今晩、北京から上海に移動したんだけれど、移動時間って考えが巡りやすいので好き。タクシーで自宅から北京空港に向かう間、ふと気がついたことがあった。世の中の仕事って大きく分けると結局5つしか無いんじゃないかと。多分いつの時代も、どんな国の仕事でも5つに分けることができる気がする。

① 0から1を生み出す仕事
例)起業家、発明家、企画屋、アーティスト 
② 1を10に大きくする仕事。
例)営利企業の会社員、雇われ社長、
③ -1を0に直す仕事。
例)政治家、社会起業家、(提訴する側の)弁護士、医者
④ 1を1であり続けさせる仕事。
例)インフラ系企業、公務員
⑤ -10になりそうなところを0に落ち着ける仕事。
例)(提訴される側の)弁護士

以上のような感じかな。

今日飛行機に乗っていた航空会社で①~⑤を当てはめてみると次の通り。
①は航空会社の就航路線を新しく開設する人たち。②はよりよいサービスを提供しようと日々努力しているCAさんたち。③はお客様の意見をサービスに反映させる人たち。 ④安全運行を維持する整備士、パイロット。⑤クレーム対応をするカウンターのスタッフ。

自分はどの役割が向いているのか考える手段になるはずである。業界とか業種はあくまで表面的な部分。大事なのは自分が①~⑤の中でどのような枠割を担いたいのか、得意なのかを自分で把握していることである。自分の会社でも「あ、この人は③だなー」とか「②は彼が得意だなー」とか考えながら、人材を見るのは重要だと思う。

みなさんも①~⑤の領域から、自分はどの仕事をしていて、
どの仕事が向いているのか観察してみると?


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Posted by たじぃ at 02:08Comments(1)

2011年12月19日

何が君の幸せ、何をして喜ぶ

加藤嘉一という人が書いた「我日本海の橋とならん」っという本を読んだ内容は多岐にわたっており、外交の話、経済の話、メディアの話などが語られている。その中でなぜか一方的に彼に親近感を持った。「一生懸命になるポイント」がとても似ていると感じた。

僕は昔から物欲とか名誉欲のような欲求がほとんど無かった。今でもめちゃくちゃ欲しい物があるかと言われると、全く思いつかない。高級車も興味ないし、高級マンションも全く興味がない。同世代の何名かは35年ローンを組んで都内にマンション買った人もいるけれど、僕には正直理解できない。名誉欲についても、まぁ、こういう言い方をしない方がいいことは承知の上で書くんだけれども正直、今も前職も出世したいと思ったことはないし、これからも出世したいと思うことは無いんだと思う。別に責任が重くなるのが嫌で出世したくないんじゃなくて、役職が上がること自体に魅力を感じない。

おそらく、巷で言われる「草食系男子」って僕みたいな人のことを言うんだと思う。
「そんなんじゃダメだ!もっとガツガツ行け!男だろ!」と、色んな人に言われて、僕も頑張って肉食系になろうと試みてきたけれど、やっぱり無理だった。根本的に興味が沸かないのだ。もう、これはどうしようもない。頑張ってなんとかなるものじゃぁ無い。これまで生い立ちや遺伝子などが複雑に絡んでくることなんだろう。

思い返せば前職の時、入社して半年間は営業面では同期の中で新規開拓数は一番をとった。それが評価されたのかどうか分からないけれど、入社半年でグループ会社との兼務も任せてもらえた。でも、半年たった頃くらいから、うまく行かなくなる。自分がいいと思って売った商品が、クライアントの役に立てなかった。自分はどんどん新規開拓してそれなりに認められてると思っていたけれど、クライアントに価値を還元してない。これってどうなんだ、僕はこのまま売り続けていいのか、、、。そういう葛藤を抱えたまま仕事をするようになった途端、急にうまく行かなくなった。「自分のために」と割りきって売り続けれる人もいるだろうし、商品改良を行うよう社内を動かすことができる人もいると思う。でも僕は両方とも出来なかった。前者は価値観の観点から、後者は能力の観点から。
たぶん、僕は「自分のため」には頑張れないタイプの人間なんだと思う。他人に勝つために頑張ることにも興味がない。あぁ本当に草食系男子だわ。

じゃぁ、自分は何のためになら一生懸命になれるのか。
大学時代、留学時代は周りの人達に助けれられながらも、本当に充実した日々を送っていた。もちろん学生なりにプレッシャーとかもあったんだけれど、それでも「社会に貢献している理想の自分」に近づくことがモチベーションとなって試行錯誤の繰り返しだったが、全然辛いと思ったことは無い。ちょっとでも宮崎がいい街になることを心から願いつつ、日々色んな考えを巡らせて、行動していた。

社会に貢献している自分に近づくことがモチベーション。誰かに勝つためとか、給料が上がるためとか、出世するためとかそういうんじゃないところから来るモチベーション。

働くようになってから、会社から色んなモチベーション要素を提示され、自分の中で咀嚼できないまま、中途半端に受け入れてきてしまった。当然消化不良になり毎日下痢だった。
結局ぼくは、他人に勝つことにモチベートされないし、物欲、出世欲にも反応しない。もうこれは努力云々の話じゃない。僕はそういう人間なんだと、ようやく「あきらめ」が付いた。大変なことはたくさんあるし、プレッシャーに押しつぶされそうになりながらもそれでも毎日一歩一歩進んでいくんだろう。その時に自分の頼りになるのが、他人に勝つ、とか物欲ではなくて、理想の自分に近づくこと、社会貢献欲だったりするんだろう。

みんなからのアドバイスはできるだけ吸収してどんどん真似していこうと思う。でも自分の動機、モチベーション部分については、他人の意見を参考にすることはあっても、そのまま受け入れてもうまくいかない。それは日々自分を見つめ、自分について考え続けていることが重要なことなんだと思う。







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Posted by たじぃ at 11:40Comments(1)

2011年11月26日

消費行動の成熟

来週から1週間ほど上海に滞在しておりますー。上海にいるお暇な方。かまって下さいましー。

さてさて、中国で生活していて面白いなぁ、と思うことの一つに「消費行動基準の変化」が挙げられる。ちょっと見栄をはって小難しく書いてみたけど、つまるところ「何を基準に物を買うのか」ということ。

僕が上海に留学していた5年前は、とにかく単純だった。一般人にとっては安いものが売れていたし、富裕層は日本製、ドイツ製、高級ブランド品が売れていた。よく分かんないけどメイドインジャパンだから、シャネルだから、とかいう理由で売れていた。
だからこそ、安いものはすぐに壊れるし、産地偽装、偽ブランドが盛んだったわけだ。要は何かを買うときの基準が単純だったわけだ。

だけど、最近、スーパーとかをふらふら放浪していたら、「環境にやさしいです」とか、「アフターサービスがいいです」とかが書かれた商品が増えてきているように感じる。つまりは、価格、ブランド以外の要素が買い物をする時に考慮されるようになってきたわけである。これは素晴らしいことだと思うし、一つのパラダイムだと思う。巷では生産拠点としての中国は終わり、これからは市場としての中国だ、などと言われているが、それを実感している。

収入が増えてきて、ある程度、物を買うことに困らなくなったら、価格以外のことを考えるようになる。僕は日本と中国以外の国は住んだことが無いけれども、最近の日本人は様々なことを考慮して物を買う事ができる国民なんじゃないかなー、と思っている。価格以外に例えば、産地だとか、環境面(エコ)だとか、企業の社会貢献活動、ブランド、自己表現などを考慮して購入している。これって僕は素晴らしいことだと思う。少し大げさかもしれないが、この消費における選択基準の多様性こそが「豊かさ」なんじゃないかと思っている。「豊かさ」って僕は「自己と他者(社会)とのつながりから生まれる貢献している感」だと思っているんだけれども、「消費時における評価基準の多様性」はまさしく「他社(社会)とのつながり」を意識するのである。「安いから買う」だけであれば、それは自己と商品とのつながりしか意識しない。しかし、そこに環境(エコ)であったり、企業の社会貢献性が持ち込まれると、自己と商品との関係以外に、商品と環境。商品と企業というつながりを意識するようになる。この意識する「つながり(評価基準)」が増えれば増えるほど価格以外の要素を検討して消費するわけである。
僕はこの消費するときの「評価基準」が多ければ多いほど「成熟した消費市場」と呼んでおり、「評価基準」が少なければ少ないほど「未熟な消費市場」と呼んでいる。今の中国で起っているように消費する歳、価格、ブランド以外の要素を検討するようになってきたことはまさしく「消費活動が成熟に向かっている」ということなんだと思う。


最近、日本はTPPの参加をめぐり結構もめているらしいんだけど、僕は参加しちゃえばいいと思っている。色々と理由はあるんだけれど、一番の理由は「日本は成熟した消費市場」であるからである。TPPの概念は同じ商品であれば安いほうが売れるという経済学の基礎中の基礎から始まっている。ただ、この基礎中の基礎は「未熟な消費市場」になればなるほど当てはまり、「成熟した消費市場」であればあるほど、当てはまらない。日本は成熟した消費市場であるが故に、単に外国から安い商品が入ってきたからといって、皆がその安い商品を買うかというと多分違う。(もちろん買う人もいるが。)日本製のほうが安心だから、という理由で消費する人もいるし、私の価値観と合うからとか、その会社の社会貢献活動に賛同しているから、といった理由で消費する人もいる。少々高くてもフェアトレードの商品を買う人も、商品の裏にあるストーリーに共感して買う人もいる。つまり、日本が成熟した市場であるが故に「安ければ売れる」という単純な戦略では成功しない、価格以外の要素も提供する必要があるのである。そうなると日本の企業や、日本の農家は有利である。TPPに参加したらめちゃくちゃ安い農産物が市場に入ってくるだろう。でもそれでも日本産を買い続ける人は多いと思う。「安心、安全だから」という理由を上げる人もいれば「日本の農業を守りたい」という人もいる。その一方で日本以外はまだまだ「未熟な消費市場」が多い。代表的なのはアメリカである。主産業だった自動車業が日本車の参入により大打撃を受けたのにもかかわらず、消費者はそれでも日本車を買い続けた。同価格であれば品質がよい方を選ぶという経済学の基礎で成り立っていた。ちなみに日本以上に成熟市場だと思うのは韓国である。アジア通貨危機の時は海外旅行を自粛したり、自国の商品を優先して購入し、ウォンの流出を国民が一丸となって食い止めた。国民感情もあるのだろうが、高品質の日本製品も苦戦している。韓国が積極的に関税撤廃を進めているのは、自国経済規模が小さい事もあるだろうが、こうした成熟消費社会に入っているため、外国の単に安いだけの商品では韓国では売れないことを知った上での戦略なんだろう。そしてのその戦略は見事なまでに成功した。

価格では厳しいかもしれないが日本ブランド、日本クオリティというだけで購入してくれる市場がまだまだあるのである。昔はただでさえ高い日本製品が関税のせいで更に高くなっていたので、品質がいいのは知っていても買えなかった人がたくさんいた。しかし、TPPに参加することで、買える人が増えるのである。一方、日本の成熟市場では価格以外にも様々な魅力付けが必要になってくる。外国企業が行うには、実に骨が折れるめんどくさいこと。そう考えると日本にとってTPPは積極的に参画していけばいいと思う。中国、アメリカのような未熟な大消費市場は、そこは日本にとって格好の漁場である。たぶん日本製品は売れる。(サムスン、LGとの勝負になるが。)品質のよい商品が安く買えるようになるので、間違いなく市場は広がる。日本は価格、品質以外の評価基準があるので、参入障壁は高い。これは日本の産業にとっては望ましいこと。法律面で参入障壁が高いのであれば、外交圧力の対象になるが、文化、風土が参入障壁を作っているのであれば、日本政府は「仕方ない」と言い訳ができる。これって素晴らしいことだよなー。
そんなことを考えながら、北京ビールを飲みながら北京の夜景を鑑賞しています。

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Posted by たじぃ at 22:12Comments(0)

2011年11月13日

定期的なインプットがチャンスを引き寄せる

最近、少女時代のGeeを聞きながら仕事をしているたじぃです。
ジージージージー! イエィ!イエィ!イエィ!イエィ!


最近の北京といえばだいぶ気温も下がって来ており、朝晩は0度ほどになってます。でも北京の建物って暖房設備がしっかりしているので、室内にいると暖かいので、もっぱら出不精街道を突き進みそうな勢いです。

さて、最近仕事も少し落ち着いたので、本を読んでることが多いのですが、定期的なインプットって大事だなぁと、そんなことを実感する出来事が最近多いです。日々の仕事に追われていると、どうしても読書量が減ってきたり、中長期的な視点でものを考えたりすることが少なくなってくるわけですが、そういうインプット不全が続いていると、ここぞ!という大事な場面を乗りきれなかったりするわけです。定期的なインプット、勉強を続けることが、ピンチを切り抜けるヒントになったり、チャンスを確実につかむ糸口だったりするわけです。

例えば、自分の専門分野以外の出来事にも読書などで触れていると、話題が相手の専門分野のことであってもある程度盛り上がれるし、ベースの知識があれば、的を外した質問をすることがなくなるし、何より相手と楽しい時間を過ごすことができる。先日金融関係の人とご飯を食べていたんですが、金本位制やら、ドルペッグ制やら、プラザ合意やら今の中国の金融制度やらの話で盛り上がることができた。そんな話をネット広告業界の人間が、しかも20代の若造としたのは初めてだとご満悦の様子でした。

基本的に、自分の仕事とか、業界の事を話すのって楽しいんですよね。でもそれを同業界内でやってたらそれは仕事だし、その知識、思考レベルからお互い品定めするので、ある程度の緊張感もある。ただ、異業界の人間が自分の業界の話を興味をもって聞いてくれると、自分の方が知識があることを互いに共有した上で会話ができるので、安心して色々話せる。

今後、自分としても分からないことがあればアドバイスを求められる。それは立派なブレーンなわけです。
日々の仕事に追われて目の前の事を処理することだけで一日が終わり、インプットができない日が続くと、このようなチャンスを逃していくわけですよね。そんなことを考えながら時間を作っては定期的にインプットをするように心がけています。

そんなわけで、いま読んでる本はこんなのです。

リクルートのGM(課長)クラスの社員が課題図書!?として読んでいた本。半分ほど読みましたが、「あー、そういうことだったのね。リクルートが今直面している問題(フェーズ)って。」と納得しました。

こういう知識って、特に社会の動きに敏感になっておく必要がある広告に携わる人にとっては必須だなー、と思いました。



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Posted by たじぃ at 00:10Comments(0)

2011年09月25日

中国で日系企業がSNSを使う時に気を付けるべきこと。

久々の更新です。
最近はバタバタしており、という言い訳は、
ブログ更新が滞ってる時の常套文句なので言いません。
でも忙しかったです。

そんな「忙しい」合間を縫って上海のフリーペーパーの連載を書いているのですが、
今回書いたものが、歴史問題に絡むためボツになりました。
つまるところ、検閲に引っかかったわけです。
そのまま封印するのももったいないので、以下にボツ前の原稿を書いておきます。


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■ 日本女優の微博アカウントが炎上?
9月18日、中国版Twitter「微博」である騒ぎが起こりました。日本人として最多のフォロワーをもつ人気女優「蒼井そら」さんの何気ない一言が大炎上※を巻き起こしたのです。
蒼井そらさんが投稿したつぶやきは何気ない「超楽しい!(ピース)」と写真付きのものでした。そんな無邪気なつぶやきに寄せられたコメントは意外にも批判的なものだったのです。






■ 根強く残る歴史問題
なぜなら9月18日は旧日本軍が満洲を占領した日で、しかも今年は80周年にあたる年です。そのような敏感な日に「超楽しぃー」とつぶやいてしまったために、フォロワーの怒りを買い、彼女のアカウントが大炎上してしまったのです。寄せられたコメントにはかなり過激なものも含まれるので、全部は紹介できませんが、

「何が楽しいの?挑発してる?」
「9月18日に何があったのか知らないの?」 
「九一八は日本の教科書に載ってないんだね。」 
「今日は反日だ!」

などと多くの批判的なコメントが寄せられ収集がつかなくなってしまいました。



■ 本来は彼女のファンのはずが
微博などのSNSは「興味で繋がるメディア」と言われています。つまり、蒼井そらさんにコメントを寄せているフォロワーは、本来、彼女の事が好きな人たちなのです。そんな彼らでさえも歴史問題が絡むと敏感に反応してしまうのです。


■ SNSの特性と歴史認識
SNSは情報の双方向性が高いメディアである分、うまくコミュニケーションを行えれば絶大な効果を発揮する一方で、少しでも使い方を間違えると、これまで築きあげてきたブランドを一気に失墜させることにもつながります。中国の微博上で圧倒的な人気がある蒼井そらさんでさえ、例外で無いことが今回の出来事からも分かります。日系企業・日系ブランドにとっては、SNSの不注意な使い方から商品の不買運動に直結する危険性もあるため、SNSのもつ特性と中国人の歴史認識は最低限理解した上で慎重に運用することが重要なのです。
※炎上・・・非難・批判のコメントが殺到すること
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こんなことを書いてたのですが、ボツですた、、、。
さて、もう一度ゼロからネタ探しから始めますか、、、。



  

Posted by たじぃ at 00:00Comments(0)

2011年08月09日

社員がやめた方が得な業界、損な業界。

大学を卒業して新卒で入社しても、3年で3割後半が辞めると言われている。この割合をどう捉えるかは人それぞれだけれど、僕は「意外に辞めないもんなんだなー」と思った。ただ、ここから公務員(準公務員)を除いたら半分近くがやめてる計算になると思うので、まぁ僕の肌感覚に近くなる。

このいわるゆる離職率だけれど、多分業種によって全然違うんだと思う。若い人材に早い段階で辞められると困る業種と逆にあんまり長くいられると困る業界があるように思う。

前職のリクルートはどんどん若い人を採用して、どんどん人が辞めていく、よく言うと労働流動性が高い会社だった。他にも人材系の会社や、コンテンツ企業も平均年齢は低い。でもその一方で重工業、銀行、インフラ系、などは未だに年功序列が残っているような、平均年齢が高い業種だ。

なんで、業界によって若い人の離職率が違うんだろう、なんて考えてみた。結局のところ若い人が辞める、辞めないの問題はある程度会社側の工夫で調節できるもんだと思う。毎年確実に給与が上がっていく仕組みを作ったり、転職者を受け入れないとか、社内研修で辞めることはいけないこと、と洗脳すればある程度は効果があると思う。
つまり、若い人材の離職率が高いのは、そっちの方が得、もしくは高くても低くてもどちらでもいいような業種で、逆に離職率が低いのは、そっちの方が得な業種なんだろう。
若い人がやめた方が得な業種ってどんなところなのかな、と思って考えてみた。


① 自社で資源を持っていて流出がおこらない。
これは、まさにリクルートや、サイバーエージェント(アメーバ部門)、地方のタウン誌の出版社のような企業。もし、会社を辞めて他の企業に移られても、クライアントを持って行かれる心配がない。ゼクシィの営業が転職してもクライアントはゼクシィに出稿したいのであって、それはリクルートの新しい営業が引き継げばクライアントの流出は起こらない。サイバーエージェントのアメーバもしかり。地方のタウン誌もしかり。


② 新人がすぐに成果が出せるような研修制度がある、もしくは仕事内容が複雑ではない。
これもリクルートが代表的かな。新人研修は本当にしっかりしていて、さすが人材を生業にしている会社だな、と感心した。入社3ヶ月の新卒が、入社10年目のベテランと同じ成績を残すことも珍しくない。同じ成績なのであれば、若いほうが給料も安くても納得してくれるし、将来ののびしろにも期待できる。とは言うものの、そんな新人が辞めてもまた新しい人が充実した研修をうけて、すぐに即戦力に育ってくれる。仕事の複雑性が高くないことも重要。もし、入社して10年ほどしないと即戦力に育たないような仕事内容であれば、9年間の人件費は無駄になるわけ。なので、出来る限り辞めてほしくない。でも入社3ヶ月で即戦力になるのであれば、もし辞めてもすぐに即戦力を育成すればいい話なので、企業にとってそこまで痛手じゃない。


③ 業界のイメージがよく、新しい人の採用が容易である
  これはウェディング業界、旅行業界が代表。日本だと採用しようと思うといろんな費用が発生する。新卒で採るならリクナビ、マイナビに広告を出稿したり、大学に求人票を送ったり。中途だったら年収の3分の1を成果報酬で発生する。これは結構な負担なのです。でも、入社したい!という人が多い業界であれば、極端な話ホームページに内容を掲載しておけば募集があるので、新しい人材の補充負担がほとんど発生しない。なので、社員をとどめておく必要性が相対的に低くなる。


④ 体力勝負
  これは不動産の営業、エステ商品などなど。
  これはそのまま、若くて体力がある間しかできない仕事。必然的に若い人しかいない。


こんな感じかなー。
逆にコンサル会社なんかは、社員にやめられると、クライアントも持って逃げられるので、社員にはできるだけ辞めてほしくないと思ってるだろうな。広告代理業も社員にやめられるのは困ると思う。競合の会社に移られたらノウハウも流出するし、基本的にアウトプットも他社に移ってしまう。自社メディアを持っていない代理店なんかは、人材の流出はできるだけ食い止めたほうが会社にとって利益に繋がるんだろうな。

結局は社員の平均在職日数を伸ばす為にかかるコストと、社員が生み出す利益を天秤にかけてどこで、線を引くかなんだと思う。自社の人材流動性はどのくらいで設定するのがいいのか、年功序列が崩壊した現代では、重要な経営観点になるとおもう。

  

Posted by たじぃ at 00:31Comments(0)

2011年07月21日

「偉い」の定義の変化から見る日本のグローバル化

中国語を日々使っていると、うまく中国語に訳せない単語がちらほら出てくる。この前は「偉い」をうまく訳せなくて困っていた。
直訳すると「伟大」とかになるんだけど、これはどちらかというと「偉大」というニュアンスなので、「偉い」とは少し違う。ちなみに英語にもピタリハマる単語がないらしい。
ということは、日本人がよく使っている「偉い」ってどういう意味で使ってるんだろう。

広辞苑では「普通よりもすぐれている様。社会的地位が高い。」と書かれているんだけど、あまりしっくり来ない。勉強が出来て東大に入る事は普通に比べて優れていることは間違いないんだけど、じゃな東大出身者は偉いのかと言われると、ちょっと違う気がする。社長であれば社員から搾取しまくっていても偉いのか?と言われるとむしろ「偉くない」方に分類されるような気がする。
確かに従来は、役職や社会的地位と「偉い」の紐付けがされていたと思う。会社の中であれば社長が一番偉くて平社員が一番偉くない。政治の世界であれば総理大臣が偉くて村議会議員は偉くない、みたいな感じ。

でも、最近は無意識的なところで、「偉い」の定義が変わってきているような気がする。広辞苑の定義に少し違和感を感じるのはそのせいじゃないか、と思っている。


そんなことを考えていると、前職の組織長が僕に言ってくれた一言を思い出した。

「この組織の中で一番偉いのは俺だ。それはこの組織の中で俺が一番偉いのは、組織のことを一番考えて、一番行動しているからだ。だがお前(田鹿)のクライアントの件に関しては俺よりもお前(田鹿)の方が偉い。それはクライアントの事を一番考え、クライアントのために一番行動しているのはお前(田鹿)だからだ。偉い、偉くないは、役職ではなく、『どれだけ考えて、行動しているか』で決まるんだ。」


当時の僕はどうしようもないくらいアホだったので(今はどうにかなるアホに昇格した)、意味を全く解せなかったが、今はその意味が少し分かる気がする。社長が会社の中で一番偉いのは社長が会社の事を一番考えて、一番行動しているという「前提」があるから。総理大臣が日本の中で一番偉いのは日本のことを一番考えて、一番行動している「前提」があるから。逆に言うとこの前提がなくなれば、いくら社長であっても総理大臣であっても偉いわけではないということ。「普通よりも能力が優れている(広辞苑)」東大出身者を「偉い」と行ったときに違和感を感じるのは、何を考えて、どんな行動をしているかが見えないから。かもしれない

「偉い」を英語にも中国語にも訳せないのは、それが日本固有の文化の中で生まれた定義だったからなのかもしれない。しかしブローバル化が進んだことで、「偉い=社会的地位が高い、普通よりも優れている」という定義が少しづつ変わってきていて、このグローバルの波を大きく受けている若い世代は特に「偉い」の定義に違和感を感じるんじゃないか。
グローバル化で人の動きが代わり、モノの流れが変わり、お金の単位が変わっていく中、母国語の定義も少しづつ変わってきている。外国語にうまく訳せない単語が表す意味の変化がどう起こるのか、結構興味深い内容だと思う。


一旦、僕の中の「偉い」の定義はリクルートの先輩からもらった
「どれだけ考えて、どれだけ行動したか」で決まる相対的地位。
ということで一旦落ち着けておきたいと思います。

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Posted by たじぃ at 07:06Comments(0)

2011年07月16日

カンヌ広告賞金賞おめでとう!九州新幹線プロモーション 

九州新幹線全通の「幻」のCMがカンヌ国際映画祭で金賞を受賞しました!いやーめでたい。

↓日本から見ている方
http://www.youtube.com/user/shuku9wave
↓中国から見ている方
http://v.youku.com/v_show/id_XMjc5MDU5MjM2.html


なんで「幻」かというとこのCMが実際にテレビで放送されたのは2~3日ほど。というのも、九州新幹線全通が3月12日だったのですが、東日本大震災が前日に発生し、それ以降は日本全国で自粛ムード。そのあおりを受けて、このCMもその後使われることはありませんでした。

ただ、その後はネット上で「九州新幹線のCMが素晴らしい!」と話題になり、この度の受賞につながりました。

僕はこの出来事を中見ていて、二つのことに勇気づけられました。

一つはクリエイティブ面。九州新幹線沿線が一つになって、この3分間のCMを仕上げたこと。よくある、有名人ありきのCMではなく、その土地に住人、そこにしかない物を使って一つのCMを創り上げたことに広告に携わるハシクレとしてとても強い感動を受けました。さらにメッセージがこのCMに出演者に感謝を伝え、住民と同じ目線で作られていること。従来のような「ウチの商品いいですよー!」「ウチのサービス使ってねー!」という、一方的な情報伝達じゃない点が素晴らしい。そもそもこのクリエイティブ自体がこれは僕が将来目指す、「地域資源」に基づいた街づくりにも繋がるということもあり、個人的な価値観、志向性の琴線に触れた一つの作品でした。

そして勇気づけられたもう一つは、多くの人がこのCMに触れたのは従来のテレビなどのマス媒体ではなく、インターネットだったということ。さらにネットの中でもポータルサイトではなくYouTubeのような動画共有サイトや、ツイッター、ブログ、mixi、FacebookのようなでSNSで拡散していったことでした。もしもインターネットがこの世に存在していなければ、このCMは文字通り「幻」のCMとなりお蔵入りになっていたことでしょう。
先述したようにこのCMのメッセージ自体が「九州新幹線いいですよー、速いですよー!」という一方的な情報伝達でなく「九州のみんなありがとう!」的なメッセージなので、SNSの特徴との親和性もよかったんでしょうねー。
すこし余談ですが、この九州新幹線全通のプロモーションが実質なくなったことで、それまでの準備に1年以上費やしてきた関係者の方々は本当に落胆して居らっしゃったと思います。僕もこれに関わっていらっしゃった方がいましたが、前日に大々的なプロモーション中止が決まったときには、職場は大号泣だっようです。でも本当にいい物、気持ちが伝わる物を作れば、ネットの力で拡散されて、カンヌ国際広告賞を受賞することだって出来るんだと。このニュースは九州新幹線に携わってきた多くの人達に喜びを与えるニュースになったと思います。


この九州新幹線全通CMのカンヌ受賞は自分のネット広告業としての仕事面からも、将来の行う、街づくりという志向性の面からも、自分の価値観、意識に大きな影響を与えた出来事でした。まだまだ駆け出しだけど、将来はこういうプロモーションを引っ張っていけるような人材になりたい。この一連の仕掛けは自分のかなり遠いところにおかれたマイルストーンです。


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Posted by たじぃ at 19:10Comments(0)