2015年01月25日
「地方には働く場が無いから人が減る」は本当なのか。
地方にとって人口減少というのはとっても大きな問題です。それが語られる時によく使われる論理として、「地方は経済が衰退しているので、その結果として働く場所が無くなり、人が都会に流出している。」というものがあります。なので、解決方法としては「地方に雇用を作ればよくて、働く場所ができれば人は流出しないし、都会から人が戻ってくるんだ」と言われています。実際に政府も「地方創生だー!」ということで、まち・ひと・しごと創生本部なるものを立ち上げて地方に雇用をつくろうと頑張っているわけです。
でも、その一方、実際に地方で仕事をしていると、全く逆の現象に遭遇するわけです。どういうことかというと、地方には仕事はたくさんあるんだけども、人が採用できない。明らかに人手不足という状況が続いています。じつは先週だけでも農業、林業、水産業すべてからと飲食店、IT企業、デザイン会社、システム会社などなどあわせて50人くらい人を紹介して欲しいと相談を受けました。もちろんハローワークには求人は出してるんですが、人が集まらないらしいんですね。 僕も何人もの人に「誰かいないですかー。」とお願いするんですが、全然人が見つからない。「働く場所が多すぎて追いつかないから、頼むから誰か日南市に来てくれ-!(泣)」という感じで本当に困惑しています。
巷では「地方には仕事が無いから人口が減る」と言われているのに、実際に地方で起こっていることはその全く逆で、求人を出しても人が集まらない、という状況。僕が仕事をしている日南市も人口は減少しているので、経済の縮小は続いているのだけれど、求人情報はたくさんあるし、企業も求人しても問い合わせすら無いらしい。なんでこんなことが起こるんだろうかずっと疑問でした。
でもこれって地方の経済構造を見れば当然のことなんですね。地方にある会社の顧客は地元の人たちです。日南市で言えば王子製紙さんやニチワさんのような工場を除けばほとんどの企業の顧客は日南市民や隣町の串間市民です。スーパーや病院、介護施設、飲食店などの顧客はほとんどが地元の人達が顧客なわけです。そして、その顧客である日南市の高齢化率は上がり、引退する人が増える一方で、労働人口は減っていく。。。日南市の人口は減少していくので経済規模も縮小していくのですが、それ以上のスピードで生産年齢人口が減っていくので、結果として人手不足に陥るんですね。
こうやって説明すると、「あーなるほど、たしかにそうだねー」と分かっていただけるんだけれど、なかなか気付いてもらえないんですね。これまでの日本経済って基本は右肩上がりだったわけです。戦争が終わって子どもがたくさん生まれて、労働人口はどんどん増えるけど日本国内のマーケットが大きくなかった。日本の場合は幸運にも海外に販路ができたのでまだ良かったのですが、それでもまだ働く場所が少なかった。なので政府が公共事業とかガンガンやって日本中に働き口を作っていったわけです。生産年齢人口はどんどん増えるけど、引退するお年寄りはそんなに増えない。もちろん一部の会社は人手が不足していたのですが、それはアメリカとかヨーロッパに車、家電を売りまくってたトヨタやソニーのようなメーカーや、エネルギー資源を取り扱っていた商社のような会社です。要するに海外の広大なマーケットで商売していた企業は人手不足だったかもしれないですが、国内マーケットで商売をしていたほとんどの企業にとっては常に労働力は余っていたんですね。なので、経済が縮小しているにもかかわらず、人手が不足するなんてことはありえない。と思い込んでいたわけです。
僕は学者ではなく実務家ですので、細かいデータを引っ張ってきて分厚い論文を書いたりすることは仕事ではありません。地域の現状に対して、具体的な対策プランを作って実行することが仕事です。地方には働く場が無いから人口が減る。なので働く場を作れば少なくとも人口減少のスピードは鈍化するはずだ。という前提で対策プランを作るのと、地方には働き口はたくさんあるが、何らかの理由でマッチングが上手くいってなくて結果人口が減少している、という前提で考えるのでは、打つべき対策プランは全く違ってきます。
複数抱えるプロジェクト管理など目の前の仕事をしっかりと行うような虫の目だけでなく、統計データなどを元に全体を俯瞰する鳥の目。さらにそれを踏まえて、今後日南市にどんな流れが起こるのかを推測して対策を打つ「潮」をみる魚の目。複数の目を切り替えながら対策を作って実行していかないと行けないと思っています。
でも、その一方、実際に地方で仕事をしていると、全く逆の現象に遭遇するわけです。どういうことかというと、地方には仕事はたくさんあるんだけども、人が採用できない。明らかに人手不足という状況が続いています。じつは先週だけでも農業、林業、水産業すべてからと飲食店、IT企業、デザイン会社、システム会社などなどあわせて50人くらい人を紹介して欲しいと相談を受けました。もちろんハローワークには求人は出してるんですが、人が集まらないらしいんですね。 僕も何人もの人に「誰かいないですかー。」とお願いするんですが、全然人が見つからない。「働く場所が多すぎて追いつかないから、頼むから誰か日南市に来てくれ-!(泣)」という感じで本当に困惑しています。
巷では「地方には仕事が無いから人口が減る」と言われているのに、実際に地方で起こっていることはその全く逆で、求人を出しても人が集まらない、という状況。僕が仕事をしている日南市も人口は減少しているので、経済の縮小は続いているのだけれど、求人情報はたくさんあるし、企業も求人しても問い合わせすら無いらしい。なんでこんなことが起こるんだろうかずっと疑問でした。
でもこれって地方の経済構造を見れば当然のことなんですね。地方にある会社の顧客は地元の人たちです。日南市で言えば王子製紙さんやニチワさんのような工場を除けばほとんどの企業の顧客は日南市民や隣町の串間市民です。スーパーや病院、介護施設、飲食店などの顧客はほとんどが地元の人達が顧客なわけです。そして、その顧客である日南市の高齢化率は上がり、引退する人が増える一方で、労働人口は減っていく。。。日南市の人口は減少していくので経済規模も縮小していくのですが、それ以上のスピードで生産年齢人口が減っていくので、結果として人手不足に陥るんですね。
こうやって説明すると、「あーなるほど、たしかにそうだねー」と分かっていただけるんだけれど、なかなか気付いてもらえないんですね。これまでの日本経済って基本は右肩上がりだったわけです。戦争が終わって子どもがたくさん生まれて、労働人口はどんどん増えるけど日本国内のマーケットが大きくなかった。日本の場合は幸運にも海外に販路ができたのでまだ良かったのですが、それでもまだ働く場所が少なかった。なので政府が公共事業とかガンガンやって日本中に働き口を作っていったわけです。生産年齢人口はどんどん増えるけど、引退するお年寄りはそんなに増えない。もちろん一部の会社は人手が不足していたのですが、それはアメリカとかヨーロッパに車、家電を売りまくってたトヨタやソニーのようなメーカーや、エネルギー資源を取り扱っていた商社のような会社です。要するに海外の広大なマーケットで商売していた企業は人手不足だったかもしれないですが、国内マーケットで商売をしていたほとんどの企業にとっては常に労働力は余っていたんですね。なので、経済が縮小しているにもかかわらず、人手が不足するなんてことはありえない。と思い込んでいたわけです。
僕は学者ではなく実務家ですので、細かいデータを引っ張ってきて分厚い論文を書いたりすることは仕事ではありません。地域の現状に対して、具体的な対策プランを作って実行することが仕事です。地方には働く場が無いから人口が減る。なので働く場を作れば少なくとも人口減少のスピードは鈍化するはずだ。という前提で対策プランを作るのと、地方には働き口はたくさんあるが、何らかの理由でマッチングが上手くいってなくて結果人口が減少している、という前提で考えるのでは、打つべき対策プランは全く違ってきます。
複数抱えるプロジェクト管理など目の前の仕事をしっかりと行うような虫の目だけでなく、統計データなどを元に全体を俯瞰する鳥の目。さらにそれを踏まえて、今後日南市にどんな流れが起こるのかを推測して対策を打つ「潮」をみる魚の目。複数の目を切り替えながら対策を作って実行していかないと行けないと思っています。
Posted by たじぃ at
17:01
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2014年12月29日
ところで地方創生って何?と聞かれるので書いてみた。
衆議院選挙も終わり地方創生の話題が増えてきました。
地方創生の本丸である「まち・ひと・しごと創生本部」って結局は何なの??と聞かれるのですが、要は東京に集まりすぎた人口を地方に戻すための施策のことで、それにまつわる施策がいまボロボロと発表されてるわけです。本社を地方に移転させたら法人税を安くしますよー、とか地方で就職したら奨学金の返済は減免しますよー、とかすべて地方の人口を増やすための施策です。
じゃあ、なぜ東京に人が集まりすぎるとよくないのか?一箇所に集まったほうが都市機能とか経済活動とか効率的じゃん、と思われるのですが、その点に関してはまさにそのとおりです。一人あたりに必要な社会インフラの整備にかかるコストは明らかに東京の方が安いし、みんなが集積している方が情報や交通が効率的なので経済活動にとっては好都合です。なんだけれども、東京のような大都市が抱える大問題があるわけです。それがズバリ、出生率が低いという問題。東京のような大都市に人口が集中している方がもろもろ効率的なのですが、子どもが生まれない。東京の出生率が1.08なんですが、これってすごい数字で、東京に8人がいたとしても、彼等のひ孫世代には1人になってるわけです。ものすごい勢いで減っていく。僕も東京で働いていたことがありますが、同僚が子育てしながら働いているのを見て、「スーパーマン、スーパウーマンじゃないと、こんな環境で育児は到底できないな」と悟りました。東京の出生率が低いのは今に始まったことではなく昔も低かったのですが、昔は田舎では4人5人兄弟があたりまえという時代だったので、多くの若者が東京に流入していました。それにより、東京の人口は増えていたわけです。昔は東京の出生率が低くても地方からの流入が集中したらから良かったというだけの話で、東京でたくさん人が生まれたから人口が増えていたわけではないんですよね、あたりまえですが。
しかし、時代も変わり、田舎でも出生率が人口を維持するために必要な出生率である2.08を割ってきた。それにより、田舎から東京に無尽蔵に人を供給する仕組みが崩壊してきているんですね。昔は地方で人が生まれて、東京に流入して日本国の経済発展を支える、というモデルが成立していたんですが、今は人口を供給していた田舎でもそんなに子どもが生まれなくなってきた。このままでは東京への流入も減少し、流入した人たちは子どもを産まない。このままでは日本自体の存続すら危ぶまれる、ということを政府がいよいよ問題視し始めたわけです。
そこで、沸き上がってきたのが今回の地方創生論議なわけです。もちろん衆院選前だったので読みやすい地方の票を確保するという目的もあったでしょうが、根本的には今の日本の人口動態を考えたとき、このままの方向で行ったら日本という国が立ちゆかなくなる、というデータの元にスタートしています。
そしてもう一つが財政問題。よく報道されていますが国の財政状況は真っ赤っ赤です。大赤字。歳出を削減しようとしても、30兆円かかってしかも毎年1兆円ずつ増えていく社会保障費はなかなか手をつけられません。社会保障費とは年金、医療費、介護などに使われるものです。これらを受け取る多くは毎回ちゃんと投票しにくる年配者であり、いわば「大口取引先」なので、国としてもバッサリとメスを入れることができません。そんなことしたら大事な「取引先」を失いかねません。もちろん憲法の問題や医師会の問題とかもありますが。
そこで、今回メスを入れようとしているのが毎年16兆円ほどかかっている「地方交付税」なわけです。地方交付税は国が各自治体に配る「使用用途が自由な」お金です。これまでは「均衡ある国土の発展」の理念の元に産業が弱く財源の乏しい自治体を助けるために支出してきました。これを財政力調整機能と呼びます。これは一見公平な制度のようですが、逆に言うと頑張らなくてもその分の埋め合わせ交付金が国から降りてくるので、頑張る意欲がわきにくいというのも事実でした。そして今回これまでほとんど手付かずだったこの地方交付税に手を入れだしたわけです。
十数年前くらいから、平成の大合併が行われてきました。これは全国の地方自治体の数を減らして、出来る限り効率化していこうという施策でした。全国で合併が進んだのはアメとムチをうまく使ったからで、合併したら自由に使えるお金をたくさんあげますけど、合併しなかったら自由に使えるお金を減らしますよ、という政策でした。合併すると10年は合併特例債というちょっと多めに交付金をあげますよと。そして今、全国でこの合併特例債が終わる自治体が出てきたこのタイミングで続編が始まったわけです。
今回の地方創生の「まち・ひと・しごと創生本部」とはすごく端的に誤解を恐れず言うと「これからは自治体ごとに競争していただきます」という政策です。やる気のある自治体には国も支援をしますが、そうではない自治体には支援しませんという内容なわけです。これって、行政の感覚ではものすごい変革で、実際にこの話が発表された時、いくつかの市長からは「何を言ってるんだ、国は各自治体を公平に見るべきではないのか!各自治体の格差を国は容認するのか!」という意見も出たと聞いています。財政力が弱くてもぼちぼち交付金をもらいながらやってきたぬるま湯に浸かってた自治体にとっては、今回の動きは恐怖だと思います。しかし、これから国の財政を考えた時に全国一律に面倒を見ることはできません、頑張る自治体とそうでない自治体は区別しますからね、という事実上の宣言なわけです。
さらに、今回の施策がこれまでと違うなーと興味深いのが、各自治体に地域版総合戦略プランを作るように国からお達しが出ていることです。地域版総合戦略プランとは、東京から地方に人が動くために地域で雇用を生み出していく計画書のことで、それぞれの地域に根づいた産業育成、雇用創出のプランを作成しなければなりません。実はこれまでも各自治体は自分たちの総合計画を作っていました。「これから我が市はこんな街にしていきます!」とかを謳った計画書ですが、この総合計画はどっかの有名なコンサル企業に外注しています。コンサル企業もいくつもの自治体の総合計画を作っていて内容もそんなに細かくチェックされないので、内容はどこの自治体でも使いまわせるような内容になっていて、結果として、どこの自治体も絶対に反対意見が出ない「住みやすい街にします」という結論に落ちついてるわけです。(そして綺麗に製本された計画書は本棚にしまわれて、その後ほとんど使われることはありません。)
しかし、今回は各自治体の産業の特色を活かした雇用が生まれる計画を作る、という条件がついています。しかも年明け早々にある程度まとめないければいけない。しかももう年末です。となると、コンサルに外注して半年かけて作ってる時間の余裕が無い。すでに地域の産業構造や各企業の状況を把握している各自治体の職員なり、企業なりが協力して作成しなければいけないわけです。それができる自治体は見込みがある、できない自治体はダメだよねー、危機感が無いよねーという判断を国はするんでしょう。
ダラダラと書いてきましたが、今回の地方創生の大きなポイントが日本の人口政策と、財政政策の二本柱からなっています。2060年台に人口1億人前後を維持、という(ちょっと曖昧ですが)具体的な数字も出てきました。1億人を維持ということは最低でも2,700万人は人口減少することを前提としたわけですが、これって、東京都と神奈川県と千葉県が無くなるくらいの人口が減るわけです。もしくは九州と北海道と東北が全部なくなるくらいの人口なんです。ものすごいインパクトじゃないですか? でもそういう時代がやってくる。もちろん単に人口を見るだけではなくて、生産年齢人口のバランスとかも大事で、そのためには出生率が高い地方に若者に住んでもらって子どもを産んで欲しいという想いも理解できる。(言わずもがなですが国が国民に子どもを産むことを強いるのではなく、子どもが欲しいと望む人の支援をする体制が大事です。)そのためには全国一律の政策を国が作って、各自治体が実施していくというトップダウン的な従来の手法ではなくて、各自治体でしっかりした地域版戦略プラン(=雇用創出プラン)を作り、それを国が応援するというボトムアップ的な手法が取り入れられました。その意味では過去の各自治体に1億円をばらまいたふるさと創生事業に比べると的を射た政策だと思っています。
冨田和彦さんが言うように、世界の経済活動、競争相手はグローバル型とローカル型に分かれて来ています。東京や大阪は世界の都市間競争に、福岡はアジアとの都市間競争に突入しています。その一方で国内でも地域間競争の時代が始まります。おそらくこれまで以上に自治体ごとの格差も生まれるでしょう。そんな環境の中で日南に継承されてきた文化がしっかりと次世代に繋がり、そして日南に縁のある多くの人の故郷が守れるように。そのために、これからも日南に住んでもらえる街にしていかなければいけません。そんな重責を感じながら来年も責務を果たせるように頑張って行きたいと思っています。
地方創生の本丸である「まち・ひと・しごと創生本部」って結局は何なの??と聞かれるのですが、要は東京に集まりすぎた人口を地方に戻すための施策のことで、それにまつわる施策がいまボロボロと発表されてるわけです。本社を地方に移転させたら法人税を安くしますよー、とか地方で就職したら奨学金の返済は減免しますよー、とかすべて地方の人口を増やすための施策です。
じゃあ、なぜ東京に人が集まりすぎるとよくないのか?一箇所に集まったほうが都市機能とか経済活動とか効率的じゃん、と思われるのですが、その点に関してはまさにそのとおりです。一人あたりに必要な社会インフラの整備にかかるコストは明らかに東京の方が安いし、みんなが集積している方が情報や交通が効率的なので経済活動にとっては好都合です。なんだけれども、東京のような大都市が抱える大問題があるわけです。それがズバリ、出生率が低いという問題。東京のような大都市に人口が集中している方がもろもろ効率的なのですが、子どもが生まれない。東京の出生率が1.08なんですが、これってすごい数字で、東京に8人がいたとしても、彼等のひ孫世代には1人になってるわけです。ものすごい勢いで減っていく。僕も東京で働いていたことがありますが、同僚が子育てしながら働いているのを見て、「スーパーマン、スーパウーマンじゃないと、こんな環境で育児は到底できないな」と悟りました。東京の出生率が低いのは今に始まったことではなく昔も低かったのですが、昔は田舎では4人5人兄弟があたりまえという時代だったので、多くの若者が東京に流入していました。それにより、東京の人口は増えていたわけです。昔は東京の出生率が低くても地方からの流入が集中したらから良かったというだけの話で、東京でたくさん人が生まれたから人口が増えていたわけではないんですよね、あたりまえですが。
しかし、時代も変わり、田舎でも出生率が人口を維持するために必要な出生率である2.08を割ってきた。それにより、田舎から東京に無尽蔵に人を供給する仕組みが崩壊してきているんですね。昔は地方で人が生まれて、東京に流入して日本国の経済発展を支える、というモデルが成立していたんですが、今は人口を供給していた田舎でもそんなに子どもが生まれなくなってきた。このままでは東京への流入も減少し、流入した人たちは子どもを産まない。このままでは日本自体の存続すら危ぶまれる、ということを政府がいよいよ問題視し始めたわけです。
そこで、沸き上がってきたのが今回の地方創生論議なわけです。もちろん衆院選前だったので読みやすい地方の票を確保するという目的もあったでしょうが、根本的には今の日本の人口動態を考えたとき、このままの方向で行ったら日本という国が立ちゆかなくなる、というデータの元にスタートしています。
そしてもう一つが財政問題。よく報道されていますが国の財政状況は真っ赤っ赤です。大赤字。歳出を削減しようとしても、30兆円かかってしかも毎年1兆円ずつ増えていく社会保障費はなかなか手をつけられません。社会保障費とは年金、医療費、介護などに使われるものです。これらを受け取る多くは毎回ちゃんと投票しにくる年配者であり、いわば「大口取引先」なので、国としてもバッサリとメスを入れることができません。そんなことしたら大事な「取引先」を失いかねません。もちろん憲法の問題や医師会の問題とかもありますが。
そこで、今回メスを入れようとしているのが毎年16兆円ほどかかっている「地方交付税」なわけです。地方交付税は国が各自治体に配る「使用用途が自由な」お金です。これまでは「均衡ある国土の発展」の理念の元に産業が弱く財源の乏しい自治体を助けるために支出してきました。これを財政力調整機能と呼びます。これは一見公平な制度のようですが、逆に言うと頑張らなくてもその分の埋め合わせ交付金が国から降りてくるので、頑張る意欲がわきにくいというのも事実でした。そして今回これまでほとんど手付かずだったこの地方交付税に手を入れだしたわけです。
十数年前くらいから、平成の大合併が行われてきました。これは全国の地方自治体の数を減らして、出来る限り効率化していこうという施策でした。全国で合併が進んだのはアメとムチをうまく使ったからで、合併したら自由に使えるお金をたくさんあげますけど、合併しなかったら自由に使えるお金を減らしますよ、という政策でした。合併すると10年は合併特例債というちょっと多めに交付金をあげますよと。そして今、全国でこの合併特例債が終わる自治体が出てきたこのタイミングで続編が始まったわけです。
今回の地方創生の「まち・ひと・しごと創生本部」とはすごく端的に誤解を恐れず言うと「これからは自治体ごとに競争していただきます」という政策です。やる気のある自治体には国も支援をしますが、そうではない自治体には支援しませんという内容なわけです。これって、行政の感覚ではものすごい変革で、実際にこの話が発表された時、いくつかの市長からは「何を言ってるんだ、国は各自治体を公平に見るべきではないのか!各自治体の格差を国は容認するのか!」という意見も出たと聞いています。財政力が弱くてもぼちぼち交付金をもらいながらやってきたぬるま湯に浸かってた自治体にとっては、今回の動きは恐怖だと思います。しかし、これから国の財政を考えた時に全国一律に面倒を見ることはできません、頑張る自治体とそうでない自治体は区別しますからね、という事実上の宣言なわけです。
さらに、今回の施策がこれまでと違うなーと興味深いのが、各自治体に地域版総合戦略プランを作るように国からお達しが出ていることです。地域版総合戦略プランとは、東京から地方に人が動くために地域で雇用を生み出していく計画書のことで、それぞれの地域に根づいた産業育成、雇用創出のプランを作成しなければなりません。実はこれまでも各自治体は自分たちの総合計画を作っていました。「これから我が市はこんな街にしていきます!」とかを謳った計画書ですが、この総合計画はどっかの有名なコンサル企業に外注しています。コンサル企業もいくつもの自治体の総合計画を作っていて内容もそんなに細かくチェックされないので、内容はどこの自治体でも使いまわせるような内容になっていて、結果として、どこの自治体も絶対に反対意見が出ない「住みやすい街にします」という結論に落ちついてるわけです。(そして綺麗に製本された計画書は本棚にしまわれて、その後ほとんど使われることはありません。)
しかし、今回は各自治体の産業の特色を活かした雇用が生まれる計画を作る、という条件がついています。しかも年明け早々にある程度まとめないければいけない。しかももう年末です。となると、コンサルに外注して半年かけて作ってる時間の余裕が無い。すでに地域の産業構造や各企業の状況を把握している各自治体の職員なり、企業なりが協力して作成しなければいけないわけです。それができる自治体は見込みがある、できない自治体はダメだよねー、危機感が無いよねーという判断を国はするんでしょう。
ダラダラと書いてきましたが、今回の地方創生の大きなポイントが日本の人口政策と、財政政策の二本柱からなっています。2060年台に人口1億人前後を維持、という(ちょっと曖昧ですが)具体的な数字も出てきました。1億人を維持ということは最低でも2,700万人は人口減少することを前提としたわけですが、これって、東京都と神奈川県と千葉県が無くなるくらいの人口が減るわけです。もしくは九州と北海道と東北が全部なくなるくらいの人口なんです。ものすごいインパクトじゃないですか? でもそういう時代がやってくる。もちろん単に人口を見るだけではなくて、生産年齢人口のバランスとかも大事で、そのためには出生率が高い地方に若者に住んでもらって子どもを産んで欲しいという想いも理解できる。(言わずもがなですが国が国民に子どもを産むことを強いるのではなく、子どもが欲しいと望む人の支援をする体制が大事です。)そのためには全国一律の政策を国が作って、各自治体が実施していくというトップダウン的な従来の手法ではなくて、各自治体でしっかりした地域版戦略プラン(=雇用創出プラン)を作り、それを国が応援するというボトムアップ的な手法が取り入れられました。その意味では過去の各自治体に1億円をばらまいたふるさと創生事業に比べると的を射た政策だと思っています。
冨田和彦さんが言うように、世界の経済活動、競争相手はグローバル型とローカル型に分かれて来ています。東京や大阪は世界の都市間競争に、福岡はアジアとの都市間競争に突入しています。その一方で国内でも地域間競争の時代が始まります。おそらくこれまで以上に自治体ごとの格差も生まれるでしょう。そんな環境の中で日南に継承されてきた文化がしっかりと次世代に繋がり、そして日南に縁のある多くの人の故郷が守れるように。そのために、これからも日南に住んでもらえる街にしていかなければいけません。そんな重責を感じながら来年も責務を果たせるように頑張って行きたいと思っています。
Posted by たじぃ at
13:12
│Comments(2)
2014年06月08日
宮崎県日南市に移住したら体験できる刺激的な10のコト
最近、アルファブロガーのイケダハヤトさんが、高知県に移住します、と発表しているのを見て、してやられた感が半端ないです。なぜなら彼がブログで書いていたイケダハヤトが高知に移住する10の理由が日南でもほとんど同じだからです。
そこで、悔し紛れと、日南市の雇用を作るプロジェクトで採用募集をしていることもあって、「日南市で働けばこんな刺激的な生活が待ってるよ10選」を作ってみました。もし、「地方で働くのは刺激が無さそう、、、、」とかいう理由で、応募を躊躇されてる方がいれば、是が非でも検討して欲しいのです 少々、炎上リスクが高い切り口で書いてあるところもあるけれど、炎上してでも拡散すれば、多くの人に興味を持ってもらえる、ということで、積極的に人材募集をしている証拠と前向きに捉えてくださいませ。
1. とにかく忙しい。多忙極まれり。
都会は忙しくて、地方はヒマ、みたいな風潮があると思うんですが、実際は逆です。地方での生活は超忙しい。大手企業で地方の支店に転勤、みたいな人は別かも知れないのですが、地方に根を張って生活している人達はみんな忙しいです。
僕の社会人経験だと、東京、中国(上海&北京)、日南市の3箇所しか住んでないのですが、その中でも日南市が圧倒的に忙しいんです。
中国にいたときは、「仕事」「趣味」だけで、家事まわりはお手伝いさんにお任せしておりました。食事もすべて外食でした。
東京にいた時は「仕事」「趣味」「洗濯&掃除」だけです。東京でも食事はすべて外食でしたが、お手伝いさんは高くて雇えませんでした。
これが、日南市となると、「仕事」「趣味」「掃除&洗濯」に加えて、「料理」が入ってきます。知り合いの農家さんや漁師さんから食材をいただくことがあるので、それを料理しています。さらに「地域の自治会」なるものがあって、定期的に会合が開かれます。さらに消防団という組織も地域には残っていて、若者はそこで訓練されます。さらにお祭りが近くなったら踊りの練習もあります。田植え&収穫の時には応援で駆けつけることもあります。スポーツも盛んで、早朝野球という朝6時プレイボールというスパルタな大会もありますし、企業対抗のボーリング大会もあります。なんせ、都会みたい仕事と家庭だけやってればOK、みたいなシステムが無いんです。地域活動とかめちゃくちゃ多い。それ故、とても忙しい。
2. 人がいい!優しすぎる。
日南市に来て、一番驚いたのがこれです。本当に人が優しい。道を歩いてたら小中学生は見ず知らずの僕に「こんちわー」って超元気に挨拶してくれるんです。これスゴイことだと思います。高校生も「ちわーっす!」って(ちょっと無愛想ながら)挨拶してくれます。思春期の高校生が知らないひとに挨拶するなんて、びっくりしました。はじめ手の時は「もしかして、からまれるのか!?」と焦ったほどです。宮崎市に住んでいた僕の祖母は家のカギに住所を書いたキーホルダー付けてました。祖母いわく、落とした時に届けてもらえるように、とのこと。宮崎はそんなところなのです。
3. 食事が旨い!安い!
東京は世界一のグルメ都市だ!みたいなこと言われるときありますよね?あれは半分正解で、半分間違ってます。 ラーメンとかコテコテの中華料理、みたいな食材の質よりも料理人の腕に左右される料理は美味しいところはあるのですが、お寿司やお刺身、鳥料理、野菜サラダ、みたいな食材の鮮度が命!みたいなものは圧倒的に日南の方が安くて美味しいです。東京で1万円くらいの料理であれば、日南で2,000円もあれば余裕で食べられます。いまでは東京に出張などで行った時は、コスパの合わない美味しくない料理は食べずに、吉野家でささっと済ませてしまってます。
4. 気候がいい!
温暖で暖かい。雪がふらないし、冬でも日によってはコートがいらない日もあります。なんといっても、プロ野球の1軍が2チームも日南市でキャンプをしています。それほど温暖な気候ということですね。台風も昔はよく来ていたのですが、最近は高知の方に上陸することが多く、あまり被害もありません。じつは、東京と違って少々の台風で都市機能がストップするような貧弱なインフラでもないので、そんなに大きな問題では無かったりもします。
5. 自然が豊かすぎる!
日南市は海も山も川もある本当に自然に恵まれた地域です。
海と言えばサーフィン!週末ともなれば東京からも来られるし、ウインドサービン、スキューバダイビング、海水浴、クルージング、釣り、パドルボード、シーカヤックと、なんでも揃っています。まさにマリンスポーツのメッカ!
山は森林セラピーという、医学的にストレスを軽減させると証明されている山歩きコースがあります。渓流沿いを歩くコースは本当に気持ちがいいです!
川といえば、バーベキュー!河原で新鮮な肉、野菜、魚を焼いて楽しむバーベキューは最高です!川で取れるノボリコという小魚も絶品で、夏になると小学生が川でノボリコ漁を楽しんでいます。これらの自然が車で20分圏内に集まっている、と言うのは本当に恵まれた環境です!
6. スポーツ施設がとっても充実している。
僕は野球チームに入っているのですが、会場はいつも球場です。日南市にはプロ野球のキャンプが2球団も来ていることもあって、プロが使う野球場が3つもあります。日南市の人達に聞いたら、野球を球場以外でする概念がないそうです。今では市の中心部から車で5分の野球場でやってます。ちなみに、車で20分くらい運転したら西武ライオンズの1軍が使う最新の球場があるのですが、「遠い」という理由だけで候補地から漏れてます。しかも球場使用料は1日借りて4,000円ほど。これだと東京の駅チカ物件の方が高い計算になります。ちなみに僕が東京にいた時も草野球はしていたのですが、車で片道1時間半かけて埼玉の河川敷まで行って野球してました。球場使用料はたしか「一試合」15,000円くらいでした。河川敷の「一試合」で。。。
7. 意外と空港が近くて便利。
福岡には勝てませんが、宮崎空港もとても便利な場所にあります。宮崎市内からは20分。日南市からも50分あれば到着します。そして何よりスゴイのは駐車料金。一番安いところでなんと1日200円という駐車場まであります。これだと、長期出張で車を空港に置いていても駐車料金で心配することはありません。1ヶ月停めても6,000円なので、東京の月極駐車場なんかより格段に安いです。空港なのに。
さらに、宮崎空港は便数が充実しています。乗降客数はなんと12位!日本の空港の乗降客数は、羽田、成田、福岡、新千歳、関空、那覇、伊丹、中部、鹿児島、仙台、熊本、と政令指定都市(とそのクラス)がならんでいて、次がなんと宮崎なんです!政令指定都市の広島、北九州、岡山、新潟、静岡を抜いて、堂々の12位なんです。それくらい便数が豊富なんです。ちなみに国際線もソウルと台北に飛んでます!
8. グローバル慣れしている人材が多い
日南市は敏腕外交官、小村寿太郎先生の出身地です。みんな小村寿太郎先生に対して敬意を持っていて、小村寿太郎塾という子どもたちの勉強会もあります。世界と対等に渡り合うマインドを持つことに慣れているような気がします。もちろん、東京のガンガン国際交流やってる子どもたちと比べると若干説得力が弱いかもしれないですが、他の地方の子供達なんかより、断然自信を持っています。実際、飫肥(おび)の城下町を旅行している外国人にたいして、物怖じせず英語でガイドをしている子どもがいました。これはスゴイことです。
9. 温泉が安くて良い!
宮崎県は九州の中でも温泉が少ない県なのですが、日南市には温泉があります。山の上から絶景を楽しみながら入る露天風呂や、源泉掛け流しの個室露天風呂もあります。そして、なにがスゴイかって、日南市民であれば立ち寄り湯であれば300円で入れるんですよ。これは本当に驚きです。僕も冬は毎日のように山の中にある静かな露天温泉に「ほぼ貸切状態」で行っていました。300円で露天の温泉を独り占めできる、なんて本当に至福の時間です。東京出張のときに大江戸温泉物語に行ったのですが、人ばっかりで普通の泉質にも関わらず、2000円も取られて、びっくりしました。
10.酒文化
日南市には10の焼酎蔵があります。人口5万5千人の街に10も酒蔵があるなんて、おそらく日本一酒蔵が密集している市だと思ってます。(未確認ですが)
宮崎といえば霧島酒造、雲海酒造が有名なのですが、日南人はほとんど黒霧島(霧島酒造)、日向木挽(雲海酒造)の焼酎を飲みません。飫肥杉(井上酒造)や、かね京かんろ(京屋酒造)、松の露(松の露酒造)など日南市の焼酎会社の焼酎しか飲みません。これ、本当にびっくりしました。万が一「黒霧(島)ください」と言おうもんなら、、、、。怖くて言ったことが無いので、分かりません。
他にも色々あるのですが、このへんで。ネタ元のイケダハヤトさんのブログと照らしあわせて読んでいただけると、より日南の良さが伝わると思います(笑)
まだ、東京で消耗してるの?(笑)
こんな日南市の生活に憧れて方、ぜひ一緒に働きませんか?エキサイティングな志事と充実した生活が待ってます。
↓興味がある方はコチラをご参照ください↓
地域資源を活かして雇用を作る、この使命に共感する人、ウォンテッド!!
そこで、悔し紛れと、日南市の雇用を作るプロジェクトで採用募集をしていることもあって、「日南市で働けばこんな刺激的な生活が待ってるよ10選」を作ってみました。もし、「地方で働くのは刺激が無さそう、、、、」とかいう理由で、応募を躊躇されてる方がいれば、是が非でも検討して欲しいのです 少々、炎上リスクが高い切り口で書いてあるところもあるけれど、炎上してでも拡散すれば、多くの人に興味を持ってもらえる、ということで、積極的に人材募集をしている証拠と前向きに捉えてくださいませ。
1. とにかく忙しい。多忙極まれり。
都会は忙しくて、地方はヒマ、みたいな風潮があると思うんですが、実際は逆です。地方での生活は超忙しい。大手企業で地方の支店に転勤、みたいな人は別かも知れないのですが、地方に根を張って生活している人達はみんな忙しいです。
僕の社会人経験だと、東京、中国(上海&北京)、日南市の3箇所しか住んでないのですが、その中でも日南市が圧倒的に忙しいんです。
中国にいたときは、「仕事」「趣味」だけで、家事まわりはお手伝いさんにお任せしておりました。食事もすべて外食でした。
東京にいた時は「仕事」「趣味」「洗濯&掃除」だけです。東京でも食事はすべて外食でしたが、お手伝いさんは高くて雇えませんでした。
これが、日南市となると、「仕事」「趣味」「掃除&洗濯」に加えて、「料理」が入ってきます。知り合いの農家さんや漁師さんから食材をいただくことがあるので、それを料理しています。さらに「地域の自治会」なるものがあって、定期的に会合が開かれます。さらに消防団という組織も地域には残っていて、若者はそこで訓練されます。さらにお祭りが近くなったら踊りの練習もあります。田植え&収穫の時には応援で駆けつけることもあります。スポーツも盛んで、早朝野球という朝6時プレイボールというスパルタな大会もありますし、企業対抗のボーリング大会もあります。なんせ、都会みたい仕事と家庭だけやってればOK、みたいなシステムが無いんです。地域活動とかめちゃくちゃ多い。それ故、とても忙しい。
2. 人がいい!優しすぎる。
日南市に来て、一番驚いたのがこれです。本当に人が優しい。道を歩いてたら小中学生は見ず知らずの僕に「こんちわー」って超元気に挨拶してくれるんです。これスゴイことだと思います。高校生も「ちわーっす!」って(ちょっと無愛想ながら)挨拶してくれます。思春期の高校生が知らないひとに挨拶するなんて、びっくりしました。はじめ手の時は「もしかして、からまれるのか!?」と焦ったほどです。宮崎市に住んでいた僕の祖母は家のカギに住所を書いたキーホルダー付けてました。祖母いわく、落とした時に届けてもらえるように、とのこと。宮崎はそんなところなのです。
3. 食事が旨い!安い!
東京は世界一のグルメ都市だ!みたいなこと言われるときありますよね?あれは半分正解で、半分間違ってます。 ラーメンとかコテコテの中華料理、みたいな食材の質よりも料理人の腕に左右される料理は美味しいところはあるのですが、お寿司やお刺身、鳥料理、野菜サラダ、みたいな食材の鮮度が命!みたいなものは圧倒的に日南の方が安くて美味しいです。東京で1万円くらいの料理であれば、日南で2,000円もあれば余裕で食べられます。いまでは東京に出張などで行った時は、コスパの合わない美味しくない料理は食べずに、吉野家でささっと済ませてしまってます。
4. 気候がいい!
温暖で暖かい。雪がふらないし、冬でも日によってはコートがいらない日もあります。なんといっても、プロ野球の1軍が2チームも日南市でキャンプをしています。それほど温暖な気候ということですね。台風も昔はよく来ていたのですが、最近は高知の方に上陸することが多く、あまり被害もありません。じつは、東京と違って少々の台風で都市機能がストップするような貧弱なインフラでもないので、そんなに大きな問題では無かったりもします。
5. 自然が豊かすぎる!
日南市は海も山も川もある本当に自然に恵まれた地域です。
海と言えばサーフィン!週末ともなれば東京からも来られるし、ウインドサービン、スキューバダイビング、海水浴、クルージング、釣り、パドルボード、シーカヤックと、なんでも揃っています。まさにマリンスポーツのメッカ!
山は森林セラピーという、医学的にストレスを軽減させると証明されている山歩きコースがあります。渓流沿いを歩くコースは本当に気持ちがいいです!
川といえば、バーベキュー!河原で新鮮な肉、野菜、魚を焼いて楽しむバーベキューは最高です!川で取れるノボリコという小魚も絶品で、夏になると小学生が川でノボリコ漁を楽しんでいます。これらの自然が車で20分圏内に集まっている、と言うのは本当に恵まれた環境です!
6. スポーツ施設がとっても充実している。
僕は野球チームに入っているのですが、会場はいつも球場です。日南市にはプロ野球のキャンプが2球団も来ていることもあって、プロが使う野球場が3つもあります。日南市の人達に聞いたら、野球を球場以外でする概念がないそうです。今では市の中心部から車で5分の野球場でやってます。ちなみに、車で20分くらい運転したら西武ライオンズの1軍が使う最新の球場があるのですが、「遠い」という理由だけで候補地から漏れてます。しかも球場使用料は1日借りて4,000円ほど。これだと東京の駅チカ物件の方が高い計算になります。ちなみに僕が東京にいた時も草野球はしていたのですが、車で片道1時間半かけて埼玉の河川敷まで行って野球してました。球場使用料はたしか「一試合」15,000円くらいでした。河川敷の「一試合」で。。。
7. 意外と空港が近くて便利。
福岡には勝てませんが、宮崎空港もとても便利な場所にあります。宮崎市内からは20分。日南市からも50分あれば到着します。そして何よりスゴイのは駐車料金。一番安いところでなんと1日200円という駐車場まであります。これだと、長期出張で車を空港に置いていても駐車料金で心配することはありません。1ヶ月停めても6,000円なので、東京の月極駐車場なんかより格段に安いです。空港なのに。
さらに、宮崎空港は便数が充実しています。乗降客数はなんと12位!日本の空港の乗降客数は、羽田、成田、福岡、新千歳、関空、那覇、伊丹、中部、鹿児島、仙台、熊本、と政令指定都市(とそのクラス)がならんでいて、次がなんと宮崎なんです!政令指定都市の広島、北九州、岡山、新潟、静岡を抜いて、堂々の12位なんです。それくらい便数が豊富なんです。ちなみに国際線もソウルと台北に飛んでます!
8. グローバル慣れしている人材が多い
日南市は敏腕外交官、小村寿太郎先生の出身地です。みんな小村寿太郎先生に対して敬意を持っていて、小村寿太郎塾という子どもたちの勉強会もあります。世界と対等に渡り合うマインドを持つことに慣れているような気がします。もちろん、東京のガンガン国際交流やってる子どもたちと比べると若干説得力が弱いかもしれないですが、他の地方の子供達なんかより、断然自信を持っています。実際、飫肥(おび)の城下町を旅行している外国人にたいして、物怖じせず英語でガイドをしている子どもがいました。これはスゴイことです。
9. 温泉が安くて良い!
宮崎県は九州の中でも温泉が少ない県なのですが、日南市には温泉があります。山の上から絶景を楽しみながら入る露天風呂や、源泉掛け流しの個室露天風呂もあります。そして、なにがスゴイかって、日南市民であれば立ち寄り湯であれば300円で入れるんですよ。これは本当に驚きです。僕も冬は毎日のように山の中にある静かな露天温泉に「ほぼ貸切状態」で行っていました。300円で露天の温泉を独り占めできる、なんて本当に至福の時間です。東京出張のときに大江戸温泉物語に行ったのですが、人ばっかりで普通の泉質にも関わらず、2000円も取られて、びっくりしました。
10.酒文化
日南市には10の焼酎蔵があります。人口5万5千人の街に10も酒蔵があるなんて、おそらく日本一酒蔵が密集している市だと思ってます。(未確認ですが)
宮崎といえば霧島酒造、雲海酒造が有名なのですが、日南人はほとんど黒霧島(霧島酒造)、日向木挽(雲海酒造)の焼酎を飲みません。飫肥杉(井上酒造)や、かね京かんろ(京屋酒造)、松の露(松の露酒造)など日南市の焼酎会社の焼酎しか飲みません。これ、本当にびっくりしました。万が一「黒霧(島)ください」と言おうもんなら、、、、。怖くて言ったことが無いので、分かりません。
他にも色々あるのですが、このへんで。ネタ元のイケダハヤトさんのブログと照らしあわせて読んでいただけると、より日南の良さが伝わると思います(笑)
まだ、東京で消耗してるの?(笑)
こんな日南市の生活に憧れて方、ぜひ一緒に働きませんか?エキサイティングな志事と充実した生活が待ってます。
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地域資源を活かして雇用を作る、この使命に共感する人、ウォンテッド!!
Posted by たじぃ at
21:14
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2014年05月25日
神話の故郷宮崎で、歴史は繰り返す。
日南市に着任して10ヶ月目に入った。これまでやってきたことに対して、お褒めの言葉を頂いたり、逆にお叱りの言葉を頂いたりしながらも、日南市の外貨の獲得施策を行なってきたつもりだ。
初年度を終えて、これまで意識してきたことは、2つである。一つは話題の創出&発信。もう一つは、大きなうねりを起こすための下準備である。この二つはバランスが非常に重要で、話題の創出&発信ばかりをやっていても単発のイベントで終わってしまうし、うねりを起こすための下準備ばかりやっていても、仕事が見えてこないので「ちゃんと仕事しているのか!」と怒られてしまう。この2つの仕事を迅速かつ着実に行なっていくことが、直近で求められていることであり、今後の日南市の外貨獲得施策にもつながってくると思っている。
ある日、そんな話をカフェでしていたら、ある方が「まるで天照大御神(アマテラスオオミカミ)を地上に引っ張りだすみたいだね。」とおっしゃった。
それは古事記の中にでてくる一節。世の中に明かりを照らす神様である「天照大御神」が、天岩戸(あまのいわと)という洞窟の中にこもってしまって、入り口を大きな岩で塞いでしまった。世の中は暗闇に覆われてしまった。はじめは説得をしていたが返事もしてくれない。力づくで開けようとしても頑丈な岩は重く固く開く気配がない。どうやったら彼女が出てきてくれるのか、困った人々は会議を開いてもなかなか良い案が浮かばない。大勢の人が何度も集まり、会議を重ねるなか、ようやくやっと一案出てきた。それは、天照大御神がこもってしまっている天岩戸の前の広場で呑んで騒いでの宴会をし、天照大御神が気になって中から覗くために岩を少し開けたその時、力持ちの天手力雄命(タヂカラオノミコト)がその岩を一気に開けて、天岩戸に隠れていた天照大御神を引っ張りだそうという作戦である。結果はご存知の通り、その作戦は、見事に成功し、また世の中に光が戻ってきました。めでたしめでたし。という話である。
この一連の作戦を実行するにおいて、会議の中で「そんな作戦うまくいくのか?」と懐疑的だった人もいたと思うし、お手並み拝見と言わんばかりにちょっと離れて見てた人もいたはずである。また、いざ宴会をはじめてみても、時間が経つにつれ疲れてきた人は「こんな事やってて本当に世の中に明かりは戻ってくるのか?」と言い、踊りをやめてしまった人もいたと思う。あくまで、想像だけれども。
しかし、そんなときでも、誰かがバカになって、楽しく歌や踊りを続けていたはずである。ひょっとしたら効果が無いかもしれない、と本人も弱気になって辞めようと思ったこともあったかもしれない。それでも、天照大御神が岩を自ら開ける、と信じて踊り歌い続けていた。
そしてもう、天手力雄命(タヂカラオノミコト)がちゃんと、岩のすぐ横で、天照大御神が気になって中から覗くために岩を空けるのを待ち構えていた。まさに見事な連携プレーである。
歌って踊ってるだけでもダメだったと思うし、力技で岩をこじ開けようとしていてもダメだったともう。「まわりが気になってしまうくらい楽しい宴会できる人」と「岩をこじ開けられるくらいの力持ちの人」の見事な連携プレーである。
いま、日南市で起きていることは、まさにこの神話の再現である。人口が減り、産業が消え、地域が衰退していく中、まさに現代の天照大御神を引っ張り出さないといけない。しかしながら、これまでの政策はどちらか片一方だけだったことも多い。何億と言う巨額の予算が投じて手力男命を送り込んでも、歌って踊る人はいなかったし、市民活動が盛んになって盛り上がってきても、大きな力を出せる企業なり、行政がそこには無かった。そして、踊りに疲れて宴会が終わってしまい、ちょっと気になりだして隙間から見てた天照大御神もまた岩を元に戻して、奥に戻って行っていた。
いま、僕らがやらなければいけないことは、日南市の人たちと一緒に楽しそうに歌って踊って、外の人に「日南市と何かやってみたいな」と思ってもらい、実際に仲間を増やし続けること。途中で疲れて「もう帰りたい」という人には励まして、一緒に楽しむ。
そして、地域を大きく変えられる大きなパワーを持った人たちが出てきた「その時」に備えて、準備をしっかりと行うこと。これも地味だけどすっごく大事なことだと思う。
まわりを巻き込む「宴会」と、しかるべき時に一気に仕掛ける「準備」二つをしっかりと行うことで、社会に明かりが戻ってくる。
まさに、何千年、何万年の時を超えて、神話の舞台となった同じ宮崎県で、歴史が繰り返されようとしているんだ、と思うと、不思議な縁だなぁと、感慨深い。
初年度を終えて、これまで意識してきたことは、2つである。一つは話題の創出&発信。もう一つは、大きなうねりを起こすための下準備である。この二つはバランスが非常に重要で、話題の創出&発信ばかりをやっていても単発のイベントで終わってしまうし、うねりを起こすための下準備ばかりやっていても、仕事が見えてこないので「ちゃんと仕事しているのか!」と怒られてしまう。この2つの仕事を迅速かつ着実に行なっていくことが、直近で求められていることであり、今後の日南市の外貨獲得施策にもつながってくると思っている。
ある日、そんな話をカフェでしていたら、ある方が「まるで天照大御神(アマテラスオオミカミ)を地上に引っ張りだすみたいだね。」とおっしゃった。
それは古事記の中にでてくる一節。世の中に明かりを照らす神様である「天照大御神」が、天岩戸(あまのいわと)という洞窟の中にこもってしまって、入り口を大きな岩で塞いでしまった。世の中は暗闇に覆われてしまった。はじめは説得をしていたが返事もしてくれない。力づくで開けようとしても頑丈な岩は重く固く開く気配がない。どうやったら彼女が出てきてくれるのか、困った人々は会議を開いてもなかなか良い案が浮かばない。大勢の人が何度も集まり、会議を重ねるなか、ようやくやっと一案出てきた。それは、天照大御神がこもってしまっている天岩戸の前の広場で呑んで騒いでの宴会をし、天照大御神が気になって中から覗くために岩を少し開けたその時、力持ちの天手力雄命(タヂカラオノミコト)がその岩を一気に開けて、天岩戸に隠れていた天照大御神を引っ張りだそうという作戦である。結果はご存知の通り、その作戦は、見事に成功し、また世の中に光が戻ってきました。めでたしめでたし。という話である。
この一連の作戦を実行するにおいて、会議の中で「そんな作戦うまくいくのか?」と懐疑的だった人もいたと思うし、お手並み拝見と言わんばかりにちょっと離れて見てた人もいたはずである。また、いざ宴会をはじめてみても、時間が経つにつれ疲れてきた人は「こんな事やってて本当に世の中に明かりは戻ってくるのか?」と言い、踊りをやめてしまった人もいたと思う。あくまで、想像だけれども。
しかし、そんなときでも、誰かがバカになって、楽しく歌や踊りを続けていたはずである。ひょっとしたら効果が無いかもしれない、と本人も弱気になって辞めようと思ったこともあったかもしれない。それでも、天照大御神が岩を自ら開ける、と信じて踊り歌い続けていた。
そしてもう、天手力雄命(タヂカラオノミコト)がちゃんと、岩のすぐ横で、天照大御神が気になって中から覗くために岩を空けるのを待ち構えていた。まさに見事な連携プレーである。
歌って踊ってるだけでもダメだったと思うし、力技で岩をこじ開けようとしていてもダメだったともう。「まわりが気になってしまうくらい楽しい宴会できる人」と「岩をこじ開けられるくらいの力持ちの人」の見事な連携プレーである。
いま、日南市で起きていることは、まさにこの神話の再現である。人口が減り、産業が消え、地域が衰退していく中、まさに現代の天照大御神を引っ張り出さないといけない。しかしながら、これまでの政策はどちらか片一方だけだったことも多い。何億と言う巨額の予算が投じて手力男命を送り込んでも、歌って踊る人はいなかったし、市民活動が盛んになって盛り上がってきても、大きな力を出せる企業なり、行政がそこには無かった。そして、踊りに疲れて宴会が終わってしまい、ちょっと気になりだして隙間から見てた天照大御神もまた岩を元に戻して、奥に戻って行っていた。
いま、僕らがやらなければいけないことは、日南市の人たちと一緒に楽しそうに歌って踊って、外の人に「日南市と何かやってみたいな」と思ってもらい、実際に仲間を増やし続けること。途中で疲れて「もう帰りたい」という人には励まして、一緒に楽しむ。
そして、地域を大きく変えられる大きなパワーを持った人たちが出てきた「その時」に備えて、準備をしっかりと行うこと。これも地味だけどすっごく大事なことだと思う。
まわりを巻き込む「宴会」と、しかるべき時に一気に仕掛ける「準備」二つをしっかりと行うことで、社会に明かりが戻ってくる。
まさに、何千年、何万年の時を超えて、神話の舞台となった同じ宮崎県で、歴史が繰り返されようとしているんだ、と思うと、不思議な縁だなぁと、感慨深い。
Posted by たじぃ at
14:23
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2014年02月02日
マーケティングのポジション(日南に着任して半年が経ちました)
昨年の8月に日南に来てから、ちょうど半年が経ちました。民間出身者が行政の中に入って日南市外からお金を稼ぐ仕組み作りをする。全国的にも珍しい取り組みなので、なにをどうやって取り組めばいいのか、毎日最善手を模索しています。そんな中で、いくつかのプロジェクトを通して、残りの任期の中で自分が日南に対してどのような役割を担うべきなのかが見えてきました。
前のブログで、「自分は行政と民間の通訳をする」と書きました。この役割は本当に大切です。しかし、それはあくまでも手段の一つです。域外貨を獲得するための手段として、企業とのコラボをするわけです。
自分がやるべき仕事は、結局のところ、「日南市の資源を活かす仕組みを作ること」にあります。僕が定義付けている日南におけるマーケティングとは、「日南市の地域資源を、世の中の人達にできるだけたくさん、長い間、喜んでもらえる仕組みを作ること」です。
ですので、僕がいつまでも「日南いいですよ!日南面白いですよ!」と叫んでいるわけにもいかない。企業でも商品のマーケティング担当者が「この商品はいいんです!」と語っているうちは、マーケットには支持されてないわけで、消費者に語ってもらえるたり、や商品自体がそれを語り出したときにはじめて、マーケットに支持される。
日南の地域資源の魅力を消費者が語ったり、地域資源自体が伝えることができて初めてマーケットに認められるわけです。
そんな仕組み作りが僕のやるべき仕事。
サッカーで言うと、僕はシュート打つファードではなく、的確なパスを前線にだすボランチの役割。これは某メディアの取材のときに、言われたことなんだけど、僕の役割を的確に表現した分かりやすい例えだと思う。ただ、サッカーと違うのは必ずしもゴールがあるとは限らないこと。実際、ゴールがどこに設置されてるのか分からない試合も多い。そんなときはできるだけ、決めやすいゴールを見つけ、シュートを打ちやすいフォーメーションを組んで前線にパスをだす。残りの3年間で得点が高いゴールをたくさん設置し、シュートを打ちやすいパスを生産者・事業者に出し続けることが僕の使命だと思う。
前のブログで、「自分は行政と民間の通訳をする」と書きました。この役割は本当に大切です。しかし、それはあくまでも手段の一つです。域外貨を獲得するための手段として、企業とのコラボをするわけです。
自分がやるべき仕事は、結局のところ、「日南市の資源を活かす仕組みを作ること」にあります。僕が定義付けている日南におけるマーケティングとは、「日南市の地域資源を、世の中の人達にできるだけたくさん、長い間、喜んでもらえる仕組みを作ること」です。
ですので、僕がいつまでも「日南いいですよ!日南面白いですよ!」と叫んでいるわけにもいかない。企業でも商品のマーケティング担当者が「この商品はいいんです!」と語っているうちは、マーケットには支持されてないわけで、消費者に語ってもらえるたり、や商品自体がそれを語り出したときにはじめて、マーケットに支持される。
日南の地域資源の魅力を消費者が語ったり、地域資源自体が伝えることができて初めてマーケットに認められるわけです。
そんな仕組み作りが僕のやるべき仕事。
サッカーで言うと、僕はシュート打つファードではなく、的確なパスを前線にだすボランチの役割。これは某メディアの取材のときに、言われたことなんだけど、僕の役割を的確に表現した分かりやすい例えだと思う。ただ、サッカーと違うのは必ずしもゴールがあるとは限らないこと。実際、ゴールがどこに設置されてるのか分からない試合も多い。そんなときはできるだけ、決めやすいゴールを見つけ、シュートを打ちやすいフォーメーションを組んで前線にパスをだす。残りの3年間で得点が高いゴールをたくさん設置し、シュートを打ちやすいパスを生産者・事業者に出し続けることが僕の使命だと思う。
Posted by たじぃ at
23:50
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2013年11月30日
民間人登用の意義(4ヶ月が経ちました)
今日で日南市のマーケティング専門官として、日南市に着任してから4ヶ月。早かったような気もするし、まだ4ヶ月か、という気もする。民間人登用ということで、行政に民間のやり方を導入するんだろう、という見られ方をすることもある。実際。僕もはじめはそれが仕事の一つだと思っていたこともあった。
しかし、4ヶ月働いてみて思ったことは、なんでもかんでも民間の手法を導入すればいい、というわけではないということ。当然、民間企業の手法はいい部分もあるが、行政には向かない民間の手法もたくさんある。では、僕の仕事はなんなのか。4ヶ月たった現在で行き着いた答えは、民間企業が使う言語と行政が使う言葉の翻訳をすること。翻訳と言っても、もちろん両者ともに同じ日本語を使っているのだけれども、互いのバックグラウンドと、意思決定の論理が違うので話が通じているように思っていても、必ずミスコミュニケーションが発生する。
例えば、某観光業(以下A社)の会社と話していた時のこと。いま、日南は新たな観光の取り組みとして、体験型×着地型観光に取り組んでいる。「お待たせしました!日南幸開き(http://www.kankou-nichinan.jp/information/post-99.html)」という企画で日南の工場見学や市場、スーツの製作の体験型のメニューが揃っている。この企画自体はとても好調で募集定員にもほぼほぼ達しているし、いろんなメディアに取り上げられ、話題にもなった。それを知ったA社が「もちろん来年も継続してやるんでしょう。」という前提で日南市に来年以降の取り組みの提案をしてくれたのだが、実は今年成功したことが、来年も継続してやる、という理由にはならなかったりする。民間企業の感覚からすると、定員もほぼほぼ達していて、話題にもなっているのに、なんで来年やらないのか、理由がわからない。行政からすると、企画の費用の出処の問題であったり、そもそもの枠組みの問題で来年以降の実施が未定だったりするわけだが、そういう問題は誰から行政と民間企業の間に入って両者の翻訳をしてあげなくてはならない。両者の意思決定の論理が決定的に違うので、そのことにお互いが気がつかないと、具体的なステップに進むことができない。
いま、僕に求められているのは、この両者の翻訳をする力だと思っている。企業と行政の通訳。民間企業から行政にたくさんの依頼が来るのだが、それは法的や財政的にNGものがあるが、なぜそれができないのかが企業は分からない。行政として、いつも無茶な依頼ばかりしてくる企業、というレッテルを貼ってしまってその後、両者が分かり合おうとしない。
そこの間に入って、両者の橋渡しになることで、これまで実現しなかった企画も、取り組めるようになるかもしれない。なぜ行政ができないないのか、もしくは行政ができないと思ってるだけで、実は手法を変えればできるのではないか。それらの情報の編集(≒通訳)を行うことで日南市としてこれまで出来なかった新しい挑戦ができる気がする。
しかし、4ヶ月働いてみて思ったことは、なんでもかんでも民間の手法を導入すればいい、というわけではないということ。当然、民間企業の手法はいい部分もあるが、行政には向かない民間の手法もたくさんある。では、僕の仕事はなんなのか。4ヶ月たった現在で行き着いた答えは、民間企業が使う言語と行政が使う言葉の翻訳をすること。翻訳と言っても、もちろん両者ともに同じ日本語を使っているのだけれども、互いのバックグラウンドと、意思決定の論理が違うので話が通じているように思っていても、必ずミスコミュニケーションが発生する。
例えば、某観光業(以下A社)の会社と話していた時のこと。いま、日南は新たな観光の取り組みとして、体験型×着地型観光に取り組んでいる。「お待たせしました!日南幸開き(http://www.kankou-nichinan.jp/information/post-99.html)」という企画で日南の工場見学や市場、スーツの製作の体験型のメニューが揃っている。この企画自体はとても好調で募集定員にもほぼほぼ達しているし、いろんなメディアに取り上げられ、話題にもなった。それを知ったA社が「もちろん来年も継続してやるんでしょう。」という前提で日南市に来年以降の取り組みの提案をしてくれたのだが、実は今年成功したことが、来年も継続してやる、という理由にはならなかったりする。民間企業の感覚からすると、定員もほぼほぼ達していて、話題にもなっているのに、なんで来年やらないのか、理由がわからない。行政からすると、企画の費用の出処の問題であったり、そもそもの枠組みの問題で来年以降の実施が未定だったりするわけだが、そういう問題は誰から行政と民間企業の間に入って両者の翻訳をしてあげなくてはならない。両者の意思決定の論理が決定的に違うので、そのことにお互いが気がつかないと、具体的なステップに進むことができない。
いま、僕に求められているのは、この両者の翻訳をする力だと思っている。企業と行政の通訳。民間企業から行政にたくさんの依頼が来るのだが、それは法的や財政的にNGものがあるが、なぜそれができないのかが企業は分からない。行政として、いつも無茶な依頼ばかりしてくる企業、というレッテルを貼ってしまってその後、両者が分かり合おうとしない。
そこの間に入って、両者の橋渡しになることで、これまで実現しなかった企画も、取り組めるようになるかもしれない。なぜ行政ができないないのか、もしくは行政ができないと思ってるだけで、実は手法を変えればできるのではないか。それらの情報の編集(≒通訳)を行うことで日南市としてこれまで出来なかった新しい挑戦ができる気がする。
Posted by たじぃ at
23:30
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2013年10月20日
東京出張なのに台風直撃。
先週は台風の影響がすごかったですね。また今週も来るらしいので、万全の準備が必要ですね。
10月13日(日) バルウォークで飲み歩き
午前中はすこしばかり休息。久しぶりに9時まで布団に入ってた。溜まりに溜まった資料作成などを片付け、午後からは宮崎市で行われていたバルウォークに参加。店舗を回遊する仕組みがしっかりと出来ていて、お店としては新規獲得が期待できそう!ソフト事業なのでお金が無くてもすぐに実行できるスキームなんだけど、日南でやるにはすこしお店が少ないかなぁ、、、。うまく日南用にカスタマイズできればいいんだけど。
10月14日(月) 祝日であろうと東京出張
朝一の便で東京に向かおうとするも、機材トラブルで2時間出発が遅れ、11時からのアポが一件流れた。。。クラウドソーシングなど最新の課題解決モデルについて教えてもらう予定だったので、リスケは痛い、痛すぎる。次回の東京出張では必ずお会いしたい。東京出張時は本当に分刻みでスケジュールを詰め込んでいるので、遅延すると全体の予定が狂ってしまう。
13時からリクルート同期と人事でご飯。すでに全員退職しているけど、それでも交流があるのは素晴らしいこと。15時半からは宮崎県東京事務所主催の民間の知恵を活かした政策提言の会。前職時代から関わっていたプロジェクトで、官民一体となって宮崎を良くしよう!という企画。いま、僕の立場だと、両方の言い分が理解できるので、ちょっと新鮮でした。懇親会も盛り上がりました。その後、東京の友人数名に会って近況の報告。25時ホテル着。
10月15日(火) やお九州築地店
朝6時 やお九州さんが築地に出店をされたとの事だったので、オープン祝いも兼ねて築地へ。まだオープンして日が経ってないので、バタバタしているけれど、店内は飫肥杉を使ってくれていて杉の香りがしていてよかったです。10時からはイトーヨーカドーのバイヤーの方と交渉。流通の仕組みを教えていただき、バイヤー目線なるものまで伝授していただきました。宮崎にお越しいただく日も決まりましたので、アテンドさせていただきたいと思っています。12時からは複数の会社の人で集まってパワーランチ。こういう所から新しいアイデアとか、事業が生まれていくんだと思います。15時からはクリーク・アンド・リバー社を訪問。自治体のネットメディアの使い方等々を教えていただきました。17時からはフジテレビ。テレビ局の廊下って視聴率の紙が張ってあり、華やかに見える裏ではシビヤな世界が広がっています。この日の夜から台風が来ていたので、夜の予定はキャンセル。ゆっくりと休息にあてました。
10月16日(水) 台風の爪痕
午前中は東京を台風が直撃。予定では大田市場の視察と、某ソシャゲ会社の人とアポをとっていたのですが、泣く泣くリスケになりました。11時からは全国のお惣菜をネットで販売している「おかん」の沢木社長と商談。日南市としてもいい形で事業を行えそうで、良かったです。13時からはGoogle社へ。ホームページの有効活用についてアドバイスを頂きました。その後、すこし作業を行い、日南市の野菜を使ったメニューを出していただいている渋谷のワンダーボウル様を訪問。フライトの都合で10分ほどしかいれなかったのですが、お礼を言えてよかったです。慌てて羽田に戻り、なんとか最終便で宮崎に帰ってこれました。この日は宮崎泊です。
10月17日(木) 宮崎→南郷→日南
8時からは赤江のスタバでデスクワーク。10時から宮崎空港さんと打合せ。地域を思う気持ちを共有できました。具体的な取り組みもスタートできそうで有意義な時間になりました。その後、日南に戻る途中で最近出来た豊漁丸という海鮮料理屋さんへ。伊勢海老1尾が入った味噌汁定食がなんと1000円。破格でございます。さすが浜値。14時から南郷商工会で行われたカツオを使った地場料理の開発会議に出席。副委員長になったのですが、漁師の方の言葉が聞き取れないことがあるので、早急になんとかしなければなりません。16時からはネット広告代理店のオプトの方が訪問されたので、役所をご案内。17時からマーケティング推進室で会議。その後出張の後処理で21時頃まで役所にいました。
10月18日(金) 6次化成功モデルの視察
7時に日南を出発し、8時半頃から宮崎市内のジョイフルでデスクワーク。10時からは県内の6次産業化の先駆者の話を聞いて回ります。6次産業化は1次×2次×3次=6次という素晴らしいネーミングにより、ひとり歩きしてしまっているのですが、実際はイバラの道です。そして、成功されている事業者さんは口をそろえて、行政の出す補助金に手を出すとうまくいかない、とおっしゃいます。行政としては考えなければいけない部分です。地域経済の発展における行政の役目について考えさせられます。
17時半からはダンススタジオのCombinationの熊本代表と打合せ。地域活性×ダンスというのは非常におもしろいなぁ、と思います。芸能界も絡めた大きな仕組みにしていきたいですね。
夜は北郷温泉に入って日頃の疲れを癒やします。
10月19日(土) 志布志湾大黒イルカランドと飫肥城下まつり
朝8時半からサポマネ☆キトーアニキと打合せ。両者の連携は必須ですし、両者とも簡単な仕事ではないので、相乗効果を作っていかなければ、うまくいきません。これからもうまく連携していきたいと思っています。10時からは串間の志布志湾大黒イルカランドの視察。外からの目線で施設をどうすればより魅力的になるのかのアドバイスを求められました。僕は日南のマーケティングが任務なのですが、串間市は特に観光においては欠かせないパートナーです。行政区分に固執した自治体マーケティングはうまくいかないと思っているので、日南でなくても要望をいただければ駆けつけます!帰りは串間の寿司虎でご飯を食べて、飫肥城下まつりを2時間ばかりフラフラと歩き、あいさつ回りをして午後からは自宅でデスクワークです。夜は伊勢えび祭り実行委員会でお世話になってる本田さんと、チョウザメを食べに地元の居酒屋へ。チョウザメの売り出し方で新たな切り口が見つかりました。本田さんは僕より1歳上なだけなのに、豊富な知見と鋭い洞察力にいつも尊敬しています。こういう若い人たちが次世代の日南市を担っていくんだろうなぁ。
という訳で、今週の前半は東京。後半は宮崎市&日南市&串間市でございました。来週は雇用創出プロジェクト会議の設立総会でのプレゼンや、テクノフェアでのブースの出店、日南市会議員の方々向けのプレゼンがあり、準備が大変です。あー、肩が凝ったよ、、、。
10月13日(日) バルウォークで飲み歩き
午前中はすこしばかり休息。久しぶりに9時まで布団に入ってた。溜まりに溜まった資料作成などを片付け、午後からは宮崎市で行われていたバルウォークに参加。店舗を回遊する仕組みがしっかりと出来ていて、お店としては新規獲得が期待できそう!ソフト事業なのでお金が無くてもすぐに実行できるスキームなんだけど、日南でやるにはすこしお店が少ないかなぁ、、、。うまく日南用にカスタマイズできればいいんだけど。
10月14日(月) 祝日であろうと東京出張
朝一の便で東京に向かおうとするも、機材トラブルで2時間出発が遅れ、11時からのアポが一件流れた。。。クラウドソーシングなど最新の課題解決モデルについて教えてもらう予定だったので、リスケは痛い、痛すぎる。次回の東京出張では必ずお会いしたい。東京出張時は本当に分刻みでスケジュールを詰め込んでいるので、遅延すると全体の予定が狂ってしまう。
13時からリクルート同期と人事でご飯。すでに全員退職しているけど、それでも交流があるのは素晴らしいこと。15時半からは宮崎県東京事務所主催の民間の知恵を活かした政策提言の会。前職時代から関わっていたプロジェクトで、官民一体となって宮崎を良くしよう!という企画。いま、僕の立場だと、両方の言い分が理解できるので、ちょっと新鮮でした。懇親会も盛り上がりました。その後、東京の友人数名に会って近況の報告。25時ホテル着。
10月15日(火) やお九州築地店
朝6時 やお九州さんが築地に出店をされたとの事だったので、オープン祝いも兼ねて築地へ。まだオープンして日が経ってないので、バタバタしているけれど、店内は飫肥杉を使ってくれていて杉の香りがしていてよかったです。10時からはイトーヨーカドーのバイヤーの方と交渉。流通の仕組みを教えていただき、バイヤー目線なるものまで伝授していただきました。宮崎にお越しいただく日も決まりましたので、アテンドさせていただきたいと思っています。12時からは複数の会社の人で集まってパワーランチ。こういう所から新しいアイデアとか、事業が生まれていくんだと思います。15時からはクリーク・アンド・リバー社を訪問。自治体のネットメディアの使い方等々を教えていただきました。17時からはフジテレビ。テレビ局の廊下って視聴率の紙が張ってあり、華やかに見える裏ではシビヤな世界が広がっています。この日の夜から台風が来ていたので、夜の予定はキャンセル。ゆっくりと休息にあてました。
10月16日(水) 台風の爪痕
午前中は東京を台風が直撃。予定では大田市場の視察と、某ソシャゲ会社の人とアポをとっていたのですが、泣く泣くリスケになりました。11時からは全国のお惣菜をネットで販売している「おかん」の沢木社長と商談。日南市としてもいい形で事業を行えそうで、良かったです。13時からはGoogle社へ。ホームページの有効活用についてアドバイスを頂きました。その後、すこし作業を行い、日南市の野菜を使ったメニューを出していただいている渋谷のワンダーボウル様を訪問。フライトの都合で10分ほどしかいれなかったのですが、お礼を言えてよかったです。慌てて羽田に戻り、なんとか最終便で宮崎に帰ってこれました。この日は宮崎泊です。
10月17日(木) 宮崎→南郷→日南
8時からは赤江のスタバでデスクワーク。10時から宮崎空港さんと打合せ。地域を思う気持ちを共有できました。具体的な取り組みもスタートできそうで有意義な時間になりました。その後、日南に戻る途中で最近出来た豊漁丸という海鮮料理屋さんへ。伊勢海老1尾が入った味噌汁定食がなんと1000円。破格でございます。さすが浜値。14時から南郷商工会で行われたカツオを使った地場料理の開発会議に出席。副委員長になったのですが、漁師の方の言葉が聞き取れないことがあるので、早急になんとかしなければなりません。16時からはネット広告代理店のオプトの方が訪問されたので、役所をご案内。17時からマーケティング推進室で会議。その後出張の後処理で21時頃まで役所にいました。
10月18日(金) 6次化成功モデルの視察
7時に日南を出発し、8時半頃から宮崎市内のジョイフルでデスクワーク。10時からは県内の6次産業化の先駆者の話を聞いて回ります。6次産業化は1次×2次×3次=6次という素晴らしいネーミングにより、ひとり歩きしてしまっているのですが、実際はイバラの道です。そして、成功されている事業者さんは口をそろえて、行政の出す補助金に手を出すとうまくいかない、とおっしゃいます。行政としては考えなければいけない部分です。地域経済の発展における行政の役目について考えさせられます。
17時半からはダンススタジオのCombinationの熊本代表と打合せ。地域活性×ダンスというのは非常におもしろいなぁ、と思います。芸能界も絡めた大きな仕組みにしていきたいですね。
夜は北郷温泉に入って日頃の疲れを癒やします。
10月19日(土) 志布志湾大黒イルカランドと飫肥城下まつり
朝8時半からサポマネ☆キトーアニキと打合せ。両者の連携は必須ですし、両者とも簡単な仕事ではないので、相乗効果を作っていかなければ、うまくいきません。これからもうまく連携していきたいと思っています。10時からは串間の志布志湾大黒イルカランドの視察。外からの目線で施設をどうすればより魅力的になるのかのアドバイスを求められました。僕は日南のマーケティングが任務なのですが、串間市は特に観光においては欠かせないパートナーです。行政区分に固執した自治体マーケティングはうまくいかないと思っているので、日南でなくても要望をいただければ駆けつけます!帰りは串間の寿司虎でご飯を食べて、飫肥城下まつりを2時間ばかりフラフラと歩き、あいさつ回りをして午後からは自宅でデスクワークです。夜は伊勢えび祭り実行委員会でお世話になってる本田さんと、チョウザメを食べに地元の居酒屋へ。チョウザメの売り出し方で新たな切り口が見つかりました。本田さんは僕より1歳上なだけなのに、豊富な知見と鋭い洞察力にいつも尊敬しています。こういう若い人たちが次世代の日南市を担っていくんだろうなぁ。
という訳で、今週の前半は東京。後半は宮崎市&日南市&串間市でございました。来週は雇用創出プロジェクト会議の設立総会でのプレゼンや、テクノフェアでのブースの出店、日南市会議員の方々向けのプレゼンがあり、準備が大変です。あー、肩が凝ったよ、、、。
Posted by たじぃ at
20:08
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2013年10月13日
着任して2ヶ月半で初めて1週間ずっと日南で過ごしました
今週も本当によく動いて、よく聞いて、よく呑みました。
10月6日(日)
宮崎泊。
10時~ 高岡温泉に行って眠気を覚まして昼過ぎから街市でとったアンケート調査の集計フォーマット作りでした。
15時~ イオン宮崎の視察。3時間にわたってフロアをウロウロして、顧客層の観察してみたり、時にはちょっと尾行してみたりしてると、彼らがどうしても取りきれない顧客層が2つ存在する事に気がついた。これは、日南市としては非常にチャンス。対競合観点でみると、日南市の競合は自治体であることもあるけれども、イオンのようなショッピングセンターにもなりうるわけで、そこの把握をしておくことはとっても大事なことだと思ってます。
19時~ 宮崎市内の芸術家、経営者とご飯。何か新しい発展がありそうで楽しみです。お酒は飲まずに、その夜のうちに日南に帰って月曜に備えます。
10月7日(月)
9時~ 日南サーフィン連盟の会長である川畑さんとお話。サーフィンを絡めた街づくりについて意見交換でした。10時半~ 日南造園の社長と油津の街づくりについての提案を頂きました。 よく思うのですが、行政が思っている以上に街づくりに真剣に取り組みたいと思っている企業は多いです。午後は台風上陸に備えて日程変更、各所への連絡などに追われます。その後、たまった資料を読み込み、来週からの出張準備。夜は省庁から出向で来ている方の家で勉強会。財政の考え方は、企業の財務と似ているところもあるのですが、いくつかの点においては真逆の考え方をしなければいけないんだなぁ、と勉強になりました。そしてその後は、そのまま飲み会。グテングテンになりました。ご迷惑かけてすみませんでした。
10月8日(火)
本来は宮崎市での業務の予定だったのですが、台風のためにすべて中止。アンケート集計などたまった仕事を片付けます。一日デスクワークでした。結局、アンケートの集計は夜3時頃までかかりましたが、ようやく終わりました。寝不足ですね。。。
10月9日(水)
私、29歳の誕生日でございましてたくさんの人にお祝いの言葉を頂きました。
7時半にやお九州という、主に宮崎の野菜をネットで販売されている会社の服部社長がお越しださいました。まもなく、オープンになる一つのプロジェクトの準備も佳境です。日南の美味しい野菜をもっと多くの人に味わってもらいたいですね。その後、南那珂森林組合に訪問して飫肥杉の基礎知識のお勉強。13時半~ Obisugi Designの商品開発会議。16時~は東京の某IT企業と某プロジェクトに関しての電話打合せ。地方とITはすっごく相性がいいなぁ、と日々感じます。19時からは振徳塾という日南市と隣接する串間市の若手中心が行っている勉強会に参加。その後はいつもの様に飲み会です。誕生日をたくさんの方に祝っていただきました!
10月10日(木)
午前中はデスクワーク。12時からは福岡から街づくりの専門家の高尾さんという方が来られていたので、市長、サポマネ☆キトーアニキと一緒にランチミーティング。その後、すこしメールチェックして、13時半~ 日南市の南郷地区で有名なジャカランダにちなんだおみやげ開発の会議に出席。あらかじめ根回しが終わっていて形式的な役所会議かとおもいきや、一気に筋書きのない会議へ!みんなが良い物を作りたい!と本気に思った結果です。本当に素晴らしい!こういう会議をもっともっと増やしていきたいです。15時半~ 伊勢海老祭り実行委員会の会議に出席。伊勢海老は三重以南であればどこでも獲れるため、差別化が難しい商品です。今後どういう方針で行くのか、非常に難しい課題に取り組まなければいけません。17時~は東京を中心に「塚田農場」ブランドで飲食店を展開しているエー・ピー・カンパニー様と日南市の生産者の情報交換会です。バイヤーと生産者が直接、焼酎片手に話す、という取り組みは構造的に非常にセンシティブではあるのですが、「日南の外貨獲得に貢献し、雇用を増やす。」というミッションがある以上、踏み込まなければいけないと思っています。色々と嫌味を言われたりすることもありますが、やると決めた以上は最後までやりぬく所存です。企画自体は大成功!具体的な話も数件決まりそうで、本当にやってよかったと思っています。また、第二弾も実施いたします!(宣言!)結局3次会まで。またもグデングデンです。
10月11日(金)
8時~南那珂森林組合さんにおじゃまして、注文していた飫肥杉の受取り。火曜にもお越しいただいていた、やお九州の服部社長も一緒です。やお九州さんとのプロジェクトもまもなく公開いたします!お楽しみに!9時~役所内でマーケティング推進室内で打合せ。10時~サポマネ☆キトーさんの3ヶ月の事業経過報告&検証会でした。多くの方に商店街活性化のサポマネ☆キトーさんと私の連携は非常に重要、とアドバイスいただくのですが、私も本当にそう思います。いくつかのプロジェクトは一緒に進めており、とてもいい感じに連携ができていると感じます。14時~ 日南の体験型ツアー企画の会議。いよいよまもなく、日南の地域資源を体験を通じて楽しむ企画が始まります!ぜひ皆様ご参加くださいませ、普通では体験できない企画もたくさん揃ってます!17時~ 某企業さんで日南の販路開拓に関する打合せ。こちらは来月くらいには詳細を発表できる予定です。事業の主体になれない行政だけでは、うまくいかないことが多いです。そういうときに一緒に取り組みができる企業があるということはその街の発展(再生!?)にとって非常に大きな意味をもちます。本当に今回、話を聞いていただけた企業には感謝しています。今後、確実に日南市の後追いをしてくる自治体が出てくると思いますが、それは誇るべきことですので、大歓迎です! 20時~ 某農業・農地のプロ集団と飲み会。知らないことが多すぎで、泣きたくなることも多いのですが、泣きながらも食らいついていきます。
10月12日(土)
8時~ 南郷の温泉で目覚まし。9時~ マリンビューワーなんごうという海の中を見ることができる海中観光船を運営している社長、船長と情報交換。話を聞く中でまだまだ、行政と民間の壁は感じるのですが、両面の役割をもつ自分の役割を果たしていきたいと思います。午後からは油津商店街で行われている黃札市という市場をフラフラ。14時からは広島カークCS第一線のパブリックビューイング。たくさんのカープファン(と一部の阪神ファンw)と一緒に応援しました。夜は役所の先輩と一緒に焼酎片手にいろんな談義。
明日から東京に出張です!頑張ってきますー!
10月6日(日)
宮崎泊。
10時~ 高岡温泉に行って眠気を覚まして昼過ぎから街市でとったアンケート調査の集計フォーマット作りでした。
15時~ イオン宮崎の視察。3時間にわたってフロアをウロウロして、顧客層の観察してみたり、時にはちょっと尾行してみたりしてると、彼らがどうしても取りきれない顧客層が2つ存在する事に気がついた。これは、日南市としては非常にチャンス。対競合観点でみると、日南市の競合は自治体であることもあるけれども、イオンのようなショッピングセンターにもなりうるわけで、そこの把握をしておくことはとっても大事なことだと思ってます。
19時~ 宮崎市内の芸術家、経営者とご飯。何か新しい発展がありそうで楽しみです。お酒は飲まずに、その夜のうちに日南に帰って月曜に備えます。
10月7日(月)
9時~ 日南サーフィン連盟の会長である川畑さんとお話。サーフィンを絡めた街づくりについて意見交換でした。10時半~ 日南造園の社長と油津の街づくりについての提案を頂きました。 よく思うのですが、行政が思っている以上に街づくりに真剣に取り組みたいと思っている企業は多いです。午後は台風上陸に備えて日程変更、各所への連絡などに追われます。その後、たまった資料を読み込み、来週からの出張準備。夜は省庁から出向で来ている方の家で勉強会。財政の考え方は、企業の財務と似ているところもあるのですが、いくつかの点においては真逆の考え方をしなければいけないんだなぁ、と勉強になりました。そしてその後は、そのまま飲み会。グテングテンになりました。ご迷惑かけてすみませんでした。
10月8日(火)
本来は宮崎市での業務の予定だったのですが、台風のためにすべて中止。アンケート集計などたまった仕事を片付けます。一日デスクワークでした。結局、アンケートの集計は夜3時頃までかかりましたが、ようやく終わりました。寝不足ですね。。。
10月9日(水)
私、29歳の誕生日でございましてたくさんの人にお祝いの言葉を頂きました。
7時半にやお九州という、主に宮崎の野菜をネットで販売されている会社の服部社長がお越しださいました。まもなく、オープンになる一つのプロジェクトの準備も佳境です。日南の美味しい野菜をもっと多くの人に味わってもらいたいですね。その後、南那珂森林組合に訪問して飫肥杉の基礎知識のお勉強。13時半~ Obisugi Designの商品開発会議。16時~は東京の某IT企業と某プロジェクトに関しての電話打合せ。地方とITはすっごく相性がいいなぁ、と日々感じます。19時からは振徳塾という日南市と隣接する串間市の若手中心が行っている勉強会に参加。その後はいつもの様に飲み会です。誕生日をたくさんの方に祝っていただきました!
10月10日(木)
午前中はデスクワーク。12時からは福岡から街づくりの専門家の高尾さんという方が来られていたので、市長、サポマネ☆キトーアニキと一緒にランチミーティング。その後、すこしメールチェックして、13時半~ 日南市の南郷地区で有名なジャカランダにちなんだおみやげ開発の会議に出席。あらかじめ根回しが終わっていて形式的な役所会議かとおもいきや、一気に筋書きのない会議へ!みんなが良い物を作りたい!と本気に思った結果です。本当に素晴らしい!こういう会議をもっともっと増やしていきたいです。15時半~ 伊勢海老祭り実行委員会の会議に出席。伊勢海老は三重以南であればどこでも獲れるため、差別化が難しい商品です。今後どういう方針で行くのか、非常に難しい課題に取り組まなければいけません。17時~は東京を中心に「塚田農場」ブランドで飲食店を展開しているエー・ピー・カンパニー様と日南市の生産者の情報交換会です。バイヤーと生産者が直接、焼酎片手に話す、という取り組みは構造的に非常にセンシティブではあるのですが、「日南の外貨獲得に貢献し、雇用を増やす。」というミッションがある以上、踏み込まなければいけないと思っています。色々と嫌味を言われたりすることもありますが、やると決めた以上は最後までやりぬく所存です。企画自体は大成功!具体的な話も数件決まりそうで、本当にやってよかったと思っています。また、第二弾も実施いたします!(宣言!)結局3次会まで。またもグデングデンです。
10月11日(金)
8時~南那珂森林組合さんにおじゃまして、注文していた飫肥杉の受取り。火曜にもお越しいただいていた、やお九州の服部社長も一緒です。やお九州さんとのプロジェクトもまもなく公開いたします!お楽しみに!9時~役所内でマーケティング推進室内で打合せ。10時~サポマネ☆キトーさんの3ヶ月の事業経過報告&検証会でした。多くの方に商店街活性化のサポマネ☆キトーさんと私の連携は非常に重要、とアドバイスいただくのですが、私も本当にそう思います。いくつかのプロジェクトは一緒に進めており、とてもいい感じに連携ができていると感じます。14時~ 日南の体験型ツアー企画の会議。いよいよまもなく、日南の地域資源を体験を通じて楽しむ企画が始まります!ぜひ皆様ご参加くださいませ、普通では体験できない企画もたくさん揃ってます!17時~ 某企業さんで日南の販路開拓に関する打合せ。こちらは来月くらいには詳細を発表できる予定です。事業の主体になれない行政だけでは、うまくいかないことが多いです。そういうときに一緒に取り組みができる企業があるということはその街の発展(再生!?)にとって非常に大きな意味をもちます。本当に今回、話を聞いていただけた企業には感謝しています。今後、確実に日南市の後追いをしてくる自治体が出てくると思いますが、それは誇るべきことですので、大歓迎です! 20時~ 某農業・農地のプロ集団と飲み会。知らないことが多すぎで、泣きたくなることも多いのですが、泣きながらも食らいついていきます。
10月12日(土)
8時~ 南郷の温泉で目覚まし。9時~ マリンビューワーなんごうという海の中を見ることができる海中観光船を運営している社長、船長と情報交換。話を聞く中でまだまだ、行政と民間の壁は感じるのですが、両面の役割をもつ自分の役割を果たしていきたいと思います。午後からは油津商店街で行われている黃札市という市場をフラフラ。14時からは広島カークCS第一線のパブリックビューイング。たくさんのカープファン(と一部の阪神ファンw)と一緒に応援しました。夜は役所の先輩と一緒に焼酎片手にいろんな談義。
明日から東京に出張です!頑張ってきますー!
Posted by たじぃ at
13:23
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2013年10月05日
固くて真面目なことはブログで綴ります。
日南に着任してから2ヶ月が経ちました。日々日南、地域に対する理解は増えてきていると感じます。社会人になってからはクオーター単位(3ヶ月単位)で成果を出そうとするクセが付いているせいか、今月はアウトプットを多めにしていきたいと思い、定期的にブログを更新していきたいと思います。まぁ、1週間に2~3回ほど更新できればいいかなぁ、という温度感です。
フェイスブックでは割りとライトな投稿をしていますが、ブログの方では少し固めでディープな内容を書こうと思っています。フェイスブックはタイムラインに表示されるので、多くの人が取っ付き易い内容を。ブログのほうでは、行動の履歴とか、考えてること、感じたこととかを書きます。(なので面白くないです。)
平日は日頃の業務の中で気づいたことを。週末に一週間の振り返りを書く予定です。まぁ、あくまで予定なのでどうなるかはわかりません。その時その時で良い、と思われる形で書いていきたいと思います。
9月30日(月) 朝は宮崎市内で打合せから。地域活性化系のクラウドファンディングのFAAVOの責任者、斎藤さんと打合せ。行政の新しい資金調達の仕組みとしてのクラウドファンディングは大きな可能性を感じます。午後から日南市に戻り、漁業関係の方と海産物のブランディング、流通に関して意見交換を行いました。15時以降は、翌日の新部署「マーケティング推進室」の立ち上げの準備でした。
10月1日(火) いよいよ、正式に産業経済部、商工観光課付でマーケティング推進室が設立されました。室長には街づくり課にいた甲斐さんが就任しました。もう一人は重永さんという方です。私の着任から一緒に頑張ってきた川崎さんは商工係の係長となり、強力なパートナーシップをもって進んでいけそうな予感です。この日は、農業委員会、産業経済部、日南商工会議所青年部の3箇所で講演があり、ヘトヘト。夜は久しぶりに何もなかったので、市内のお鮨屋さん「若菜」で自分へのご褒美!?です。
10月2日(水)
朝から役所で作業をこなし、午前に作業を片付け、11時から日南市の会社にお願い事があって訪問。本当に素晴らしい方で日南市を引っ張っていく社長です。着任から動いてきたこの事業もようやくまとまりそうで、近いうちに何らかの形で公表したいと思います。午後からは宮崎からベジオベジコの平林氏、田村氏が来日(日南を訪れること)。サポマネ☆キトー氏と商店街で有意義な打合せができました。その後は役所に戻って、マーケティング推進室の今後のアクションプランの共有会議。夜は飲食のボス、村岡さんを囲んで情報交換会と言う名の飲み会です。村岡さんには大学の時からお世話になりっぱなしです。将来、宮崎で街づくりをやりたい、と決めたのも、この方の影響です。これからもたくさん学ばせて頂きます。
10月3日(木)
朝から役所で作業。10時からは国に提出する資料作りの打合せ。この分野は役所職員の方が圧倒的に詳しいのでお願いしています。書類一つにしても、民間と役所は違うんだなぁ、と感じます。その後、銀行でもろもろの手続きを行ったあと、再来週からの東京出張の準備。3日間しかないので、1日たりとも無駄にできません。朝は6時から夜は23時までびっしりです。夜は散髪。結構、好評です♪
10月4日(金)
朝は役所で作業。12時から福岡から来客。リクルートの先輩が社長の地域つくりの分野で有名な会社です。日南の観光における強み弱みを外から目線で教えていただきました。いくつか日南が参考にできそうな事例も教えていただきとても勉強になりました。午後からは北郷の森林セラピーの視察。ストレス軽減が科学的に証明されている癒やしの森です。平日にもかかわらず、日本全国から観光客が来られてました。日南にはたくさんの地域資源があるなぁ、と改めて思います。夜は日南市内の歯科医の方々と情報交換。60歳を超える人生の大先輩なのですが、僕のような若造の話にも耳を傾けてくれます。若者、若者、となりがちな中、こういう方が街づくりの現場に入っていただけるのは本当に心強いです。
10月5日(土) 今日の日南は台風の影響ですごい雨。10時:予定していた油津農園での種まきは中止になったので、サポマネ☆キトーさんと商店街のyottenでお互いの仕事の情報共有。
11時30分:飫肥にプレオープンしたスムージー屋さんに行ってスムージー飲んできました。大学時代にお世話になってたJICA推進員の吉本さん(旧姓、佐藤さん)と4年振りに再開しました。またじっくりとお話したいです。13時には都城で行われていた女流王将戦を見に行ったのですが、すでに終局。。。タイトル戦の大盤解説を聞きたかったのですが叶わず。15時半からは宮崎市内で6次産業化(1次産業従事者が生産だけでなく、加工、販売まで行う一連の工程)の講座の開校式。農水省が旗を振って6次化を進めていますが、実際はそんなに簡単ではありません。今後、多くの6次化への参入があると思いますが、そのなかで埋もれずに、勝ち抜くことは至難の業だと思います。どういう戦略をとるのかは日南市としても非常に大きな問題になりそうです。その後は受講生のみんなで懇親会。様々なバックグラウンドを持つ方からお話が聞けとても勉強になります。「漁業の差別化」のヒントが見えてきたのでワクワクしています。
今週はマーケティング推進室の発足もあって日南市にいることが多かった一週間。来週も日南市にいることが多く、会議が目白押しです。来週もワクワクです!
フェイスブックでは割りとライトな投稿をしていますが、ブログの方では少し固めでディープな内容を書こうと思っています。フェイスブックはタイムラインに表示されるので、多くの人が取っ付き易い内容を。ブログのほうでは、行動の履歴とか、考えてること、感じたこととかを書きます。(なので面白くないです。)
平日は日頃の業務の中で気づいたことを。週末に一週間の振り返りを書く予定です。まぁ、あくまで予定なのでどうなるかはわかりません。その時その時で良い、と思われる形で書いていきたいと思います。
9月30日(月) 朝は宮崎市内で打合せから。地域活性化系のクラウドファンディングのFAAVOの責任者、斎藤さんと打合せ。行政の新しい資金調達の仕組みとしてのクラウドファンディングは大きな可能性を感じます。午後から日南市に戻り、漁業関係の方と海産物のブランディング、流通に関して意見交換を行いました。15時以降は、翌日の新部署「マーケティング推進室」の立ち上げの準備でした。
10月1日(火) いよいよ、正式に産業経済部、商工観光課付でマーケティング推進室が設立されました。室長には街づくり課にいた甲斐さんが就任しました。もう一人は重永さんという方です。私の着任から一緒に頑張ってきた川崎さんは商工係の係長となり、強力なパートナーシップをもって進んでいけそうな予感です。この日は、農業委員会、産業経済部、日南商工会議所青年部の3箇所で講演があり、ヘトヘト。夜は久しぶりに何もなかったので、市内のお鮨屋さん「若菜」で自分へのご褒美!?です。
10月2日(水)
朝から役所で作業をこなし、午前に作業を片付け、11時から日南市の会社にお願い事があって訪問。本当に素晴らしい方で日南市を引っ張っていく社長です。着任から動いてきたこの事業もようやくまとまりそうで、近いうちに何らかの形で公表したいと思います。午後からは宮崎からベジオベジコの平林氏、田村氏が来日(日南を訪れること)。サポマネ☆キトー氏と商店街で有意義な打合せができました。その後は役所に戻って、マーケティング推進室の今後のアクションプランの共有会議。夜は飲食のボス、村岡さんを囲んで情報交換会と言う名の飲み会です。村岡さんには大学の時からお世話になりっぱなしです。将来、宮崎で街づくりをやりたい、と決めたのも、この方の影響です。これからもたくさん学ばせて頂きます。
10月3日(木)
朝から役所で作業。10時からは国に提出する資料作りの打合せ。この分野は役所職員の方が圧倒的に詳しいのでお願いしています。書類一つにしても、民間と役所は違うんだなぁ、と感じます。その後、銀行でもろもろの手続きを行ったあと、再来週からの東京出張の準備。3日間しかないので、1日たりとも無駄にできません。朝は6時から夜は23時までびっしりです。夜は散髪。結構、好評です♪
10月4日(金)
朝は役所で作業。12時から福岡から来客。リクルートの先輩が社長の地域つくりの分野で有名な会社です。日南の観光における強み弱みを外から目線で教えていただきました。いくつか日南が参考にできそうな事例も教えていただきとても勉強になりました。午後からは北郷の森林セラピーの視察。ストレス軽減が科学的に証明されている癒やしの森です。平日にもかかわらず、日本全国から観光客が来られてました。日南にはたくさんの地域資源があるなぁ、と改めて思います。夜は日南市内の歯科医の方々と情報交換。60歳を超える人生の大先輩なのですが、僕のような若造の話にも耳を傾けてくれます。若者、若者、となりがちな中、こういう方が街づくりの現場に入っていただけるのは本当に心強いです。
10月5日(土) 今日の日南は台風の影響ですごい雨。10時:予定していた油津農園での種まきは中止になったので、サポマネ☆キトーさんと商店街のyottenでお互いの仕事の情報共有。
11時30分:飫肥にプレオープンしたスムージー屋さんに行ってスムージー飲んできました。大学時代にお世話になってたJICA推進員の吉本さん(旧姓、佐藤さん)と4年振りに再開しました。またじっくりとお話したいです。13時には都城で行われていた女流王将戦を見に行ったのですが、すでに終局。。。タイトル戦の大盤解説を聞きたかったのですが叶わず。15時半からは宮崎市内で6次産業化(1次産業従事者が生産だけでなく、加工、販売まで行う一連の工程)の講座の開校式。農水省が旗を振って6次化を進めていますが、実際はそんなに簡単ではありません。今後、多くの6次化への参入があると思いますが、そのなかで埋もれずに、勝ち抜くことは至難の業だと思います。どういう戦略をとるのかは日南市としても非常に大きな問題になりそうです。その後は受講生のみんなで懇親会。様々なバックグラウンドを持つ方からお話が聞けとても勉強になります。「漁業の差別化」のヒントが見えてきたのでワクワクしています。
今週はマーケティング推進室の発足もあって日南市にいることが多かった一週間。来週も日南市にいることが多く、会議が目白押しです。来週もワクワクです!
Posted by たじぃ at
22:54
│Comments(3)
2013年07月27日
【ご報告】 アドウェイズ退職と宮崎県日南市赴任のご報告。
2年半勤めた株式会社アドウェイズを6月末をもって退職し、8月1日から宮崎県日南市でマーケティング専門官として、勤務することになりました。
宮崎大学を卒業するときに、10年間で東京、アジアでしっかりと経験を積み、地域づくりの第一線で活躍できる人材に成長し、将来、宮崎県に戻ろうと決意しておりました。そう決意させたのは、大学時代に宮崎市中心市街地活性化を目的とした「Doまんなかモール」での活動の中で出会った、かっこいい大人たちに憧れた、というのが、きっかけでした。
宮崎大学を卒業した後、リクルートに入社し、事業開発室に配属されました。そこでWEB広告の新規事業の立ち上げを担当したのですが、入社前の配属面談で「IT・ネット以外であればなんでもやります!」と言ってしまうほどのIT、ネット音痴だった僕に、リクルートの先輩辛抱強く(時には厳しく!?)教えていただいたことには本当に感謝しています。そして、このリクルートでの経験は、自分にとって本当に有意義なものでした。
その後、アジア事業に力を入れていたアドウェイズにご縁をいただきました。入社当日に上海に赴任する、と聞いたときには、さすがベンチャー、とワクワクしていました。朝、東京で日本語の自己紹介をやって、夕方に上海で中国語の自己紹介をする。グローバルのスピード感とはこういうことなんだ、と興奮したことを今でも覚えています。
その後、すぐに北京事務所の立ち上げのため日本人一人で北京に赴任しました。というこれまたワクワクするような仕事でした。異国の地で日本人一人で働くことは、つらいことも多かったのですが、非常に貴重な経験となりました。僕が担当していた日系航空会社さんの微博(中国版ツイッター)キャンペーンが日経新聞で取り上げられたり、大手警備会社さんの中国事業が黒字化したり、前職であるリクルートの先輩方と海外展開を一緒にできたことは、本当に嬉しく、海外でWEBマーケティング事業をやる醍醐味を感じました。
その後、訪日観光客向けの広告事業の新規立ち上げを任せていただきました。まったく無知だった観光インバウンドに関して、観光庁やJNTOの統計データを教科書代わりにして夜な夜な勉強していたことは今となってはいい思い出です。尖閣諸島の問題などは事業に大きな打撃を受けましたが、そのような逆境の中、一緒に戦ったアドウェイズのメンバーには本当に感謝しています。尖閣諸島の問題も乗り越え、売り上げも順調に上がってくると、経済産業省のクールジャパンプロジェクトにもお声掛けいただけました。そこで出会った日本のものづくりを支えている方々と、どうやって世界に打って出るか、と居酒屋で語っていた時間は貴重なものでした。日本のものづくりに対する想いだけでなく、日本全体が抱えている課題などを腹を割って離せたことは貴重な経験でした。
リクルートでもアドウェイズでも本当に尊敬する素晴らしい方々にお世話になりました。僕は特に頭がいいわけでもなく、何か専門的なスキルを持っているわけでもなく、ファッションセンスもまるでないのですが、人との出会いにはこれまで恵まれ続けています。そして、これからもたくさんの素敵な出会いがあると思いますし、その縁を大切にしていきたいと思います。もはや、最近は、人と出会うことは僕が持ってる唯一の才能なんじゃないかと、思っています。(もちろん妻もこの才能の賜物です。)
先述したとおり、もともとは大学卒業後10年後の35歳で宮崎に帰り、地域づくりの仕事をやろう、と決めておりました。それまでは、修行期間と思っていたのですが、定期的に宮崎に帰るなかで痛感したことが、僕が35歳までの残りの7年で私が成長する以上に、7年で地域は衰退する、という現実でした。(もちろん自分自身の成長の遅さも恥ずべきことなのですが。)その現実に直面したとき、宮崎に戻ろう、と決心ができました。
最後にお願いでございます。長々と駄文を読ませておいて、最後はお願いかよ。というお叱りを受けそうなのですが、お許しください。
日南が海あり山あり、温泉ありの素晴らしいところです。魚がおいしい、肉もおいしい。さらに、サーフィンのメッカですし、秋と春には広島東洋カープと西武ライオンズがキャンプを行います。キャンプ期間中は日南の飲み屋には選手がフラッと現れることもあります。コンビニで立ち読みしてる選手に出会えるかもしれません。本当に地域資源が豊かな街なんです。ぜひ、日南に遊びに来てください。
そして、日南のものをぜひ買ってください。新宿のサザンテラス口にある「KONNE館」にはたくさんの日南のものがあります。わざわざ、新宿に行くのもなぁ、、、という方は、飲み会を「塚田農場」で行ってください。それであなたも日南の食のとりこです。
これからも多くの方のご協力を賜りながら、試行錯誤を繰り返し、地域経済と向き合って参ります。うまくいかないことの方が多いかもしれません。しかし「やる」と決めた以上、不退転の覚悟で、課題から逃げずに現場を這いずり回る所存です。これからもご指導、ご指南いただければ幸いでございます。
田鹿 倫基
■ 連絡先
E-mail : tazzy.jp.gl@gmail.com
Skype : tazzy.1009
Twitter : tazzyjpgl
Facebook: tajika tomoki
ブログ : http://tariyan2005.miyachan.cc/
■ 日南市長 7月臨時記者会見
http://www.city.nichinan.lg.jp/modules/contents01/index.php?content_id=868
宮崎大学を卒業するときに、10年間で東京、アジアでしっかりと経験を積み、地域づくりの第一線で活躍できる人材に成長し、将来、宮崎県に戻ろうと決意しておりました。そう決意させたのは、大学時代に宮崎市中心市街地活性化を目的とした「Doまんなかモール」での活動の中で出会った、かっこいい大人たちに憧れた、というのが、きっかけでした。
宮崎大学を卒業した後、リクルートに入社し、事業開発室に配属されました。そこでWEB広告の新規事業の立ち上げを担当したのですが、入社前の配属面談で「IT・ネット以外であればなんでもやります!」と言ってしまうほどのIT、ネット音痴だった僕に、リクルートの先輩辛抱強く(時には厳しく!?)教えていただいたことには本当に感謝しています。そして、このリクルートでの経験は、自分にとって本当に有意義なものでした。
その後、アジア事業に力を入れていたアドウェイズにご縁をいただきました。入社当日に上海に赴任する、と聞いたときには、さすがベンチャー、とワクワクしていました。朝、東京で日本語の自己紹介をやって、夕方に上海で中国語の自己紹介をする。グローバルのスピード感とはこういうことなんだ、と興奮したことを今でも覚えています。
その後、すぐに北京事務所の立ち上げのため日本人一人で北京に赴任しました。というこれまたワクワクするような仕事でした。異国の地で日本人一人で働くことは、つらいことも多かったのですが、非常に貴重な経験となりました。僕が担当していた日系航空会社さんの微博(中国版ツイッター)キャンペーンが日経新聞で取り上げられたり、大手警備会社さんの中国事業が黒字化したり、前職であるリクルートの先輩方と海外展開を一緒にできたことは、本当に嬉しく、海外でWEBマーケティング事業をやる醍醐味を感じました。
その後、訪日観光客向けの広告事業の新規立ち上げを任せていただきました。まったく無知だった観光インバウンドに関して、観光庁やJNTOの統計データを教科書代わりにして夜な夜な勉強していたことは今となってはいい思い出です。尖閣諸島の問題などは事業に大きな打撃を受けましたが、そのような逆境の中、一緒に戦ったアドウェイズのメンバーには本当に感謝しています。尖閣諸島の問題も乗り越え、売り上げも順調に上がってくると、経済産業省のクールジャパンプロジェクトにもお声掛けいただけました。そこで出会った日本のものづくりを支えている方々と、どうやって世界に打って出るか、と居酒屋で語っていた時間は貴重なものでした。日本のものづくりに対する想いだけでなく、日本全体が抱えている課題などを腹を割って離せたことは貴重な経験でした。
リクルートでもアドウェイズでも本当に尊敬する素晴らしい方々にお世話になりました。僕は特に頭がいいわけでもなく、何か専門的なスキルを持っているわけでもなく、ファッションセンスもまるでないのですが、人との出会いにはこれまで恵まれ続けています。そして、これからもたくさんの素敵な出会いがあると思いますし、その縁を大切にしていきたいと思います。もはや、最近は、人と出会うことは僕が持ってる唯一の才能なんじゃないかと、思っています。(もちろん妻もこの才能の賜物です。)
先述したとおり、もともとは大学卒業後10年後の35歳で宮崎に帰り、地域づくりの仕事をやろう、と決めておりました。それまでは、修行期間と思っていたのですが、定期的に宮崎に帰るなかで痛感したことが、僕が35歳までの残りの7年で私が成長する以上に、7年で地域は衰退する、という現実でした。(もちろん自分自身の成長の遅さも恥ずべきことなのですが。)その現実に直面したとき、宮崎に戻ろう、と決心ができました。
最後にお願いでございます。長々と駄文を読ませておいて、最後はお願いかよ。というお叱りを受けそうなのですが、お許しください。
日南が海あり山あり、温泉ありの素晴らしいところです。魚がおいしい、肉もおいしい。さらに、サーフィンのメッカですし、秋と春には広島東洋カープと西武ライオンズがキャンプを行います。キャンプ期間中は日南の飲み屋には選手がフラッと現れることもあります。コンビニで立ち読みしてる選手に出会えるかもしれません。本当に地域資源が豊かな街なんです。ぜひ、日南に遊びに来てください。
そして、日南のものをぜひ買ってください。新宿のサザンテラス口にある「KONNE館」にはたくさんの日南のものがあります。わざわざ、新宿に行くのもなぁ、、、という方は、飲み会を「塚田農場」で行ってください。それであなたも日南の食のとりこです。
これからも多くの方のご協力を賜りながら、試行錯誤を繰り返し、地域経済と向き合って参ります。うまくいかないことの方が多いかもしれません。しかし「やる」と決めた以上、不退転の覚悟で、課題から逃げずに現場を這いずり回る所存です。これからもご指導、ご指南いただければ幸いでございます。
田鹿 倫基
■ 連絡先
E-mail : tazzy.jp.gl@gmail.com
Skype : tazzy.1009
Twitter : tazzyjpgl
Facebook: tajika tomoki
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■ 日南市長 7月臨時記者会見
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Posted by たじぃ at
23:05
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2013年05月06日
日本にとって観光業が大切な3つの理由 ~その3~
月1回くらいのペースでブログを更新してまして、これまで、日本に観光業が必要な理由をつらつらと書いてきたわけですが、今回がその最終回です。
1回目は日本に観光が必要な理由を「平和」という観点から書いてみました。2回目は「経済」という観点から書いてみました。そして最終回の今回は「誇り」という観点から書いてみようと思います。
人気の観光地ランキングというのがありまして、毎年、観光庁から発表されてるんですが
、この順位と「自分の地域が好き」ランキングの順位は、上位のメンツ、下位のメンツが結構かぶってます。人気観光地の地域は、住んでる人も好きな人が多いという傾向になってます。まぁ、具体名を出してしまうと少々恐縮なのですが、観光地として人気な京都、北海道、沖縄なんかは、住んでる人も自分の地元が好き、という人が多いですし、茨城、埼玉のような観光地として、少々物足りない地域は、住んでる人の地元愛も低いわけです。
観光地として人気があるから、住んでる人たちも自分の地域が好き、となるのか、住んでる人が好きというから、観光地として人気があるのかを考えちゃうと、にわとりが先か、卵が先か、という問題になっちゃうのですが、この2つのランキングにはとても強い関連があるわけです。
これって、日本国内だけではなく、世界レベルでも同じことが起きているような気がしていて、世界から観光客があつまるフランス、スペイン、イタリア、中国なんかは自国に誇りを持ってるような気がしますし、日本、ドイツのような世界に観光客を送り出していて、訪れる観光客が少ない国々はそこまでの誇りを持ってないような気がしています。少なくとも、観光客がたくさん来ているのに、自国があんまり好きではない、という国は無いように思います。まぁ、これは自分で裏を取ってないので、あくまで感覚的なのですが、そんなに大きくははずしてないような気もしています。
外国に行ったときに、「昔、日本に観光で行ったけど日本は食事がおいしいね!」とか「自然が豊かでとても良かったよ」とか言われると、とてもうれしかったですし、逆に「日本って東京以外よく知らない」なんて言われるとそれはそれで結構残念だったりするので、自国に観光客がたくさん来てくれている、という状況は自国に対する誇りにつながるんだろうなぁ、と体験的に思っています。
なので、日本に世界から観光客が来るようになると、それは日本人のみなさんの自信につながるんじゃないかなぁ、と思ったりしてます。なんか周辺国とヤイヤイと喧嘩している状況でも、観光客がたくさん来てくれてること、それが日本国民の誇りとかアイデンティティの確立なんかにつながるんだと思って、毎日仕事をしてたりしています。
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1回目は日本に観光が必要な理由を「平和」という観点から書いてみました。2回目は「経済」という観点から書いてみました。そして最終回の今回は「誇り」という観点から書いてみようと思います。
人気の観光地ランキングというのがありまして、毎年、観光庁から発表されてるんですが
、この順位と「自分の地域が好き」ランキングの順位は、上位のメンツ、下位のメンツが結構かぶってます。人気観光地の地域は、住んでる人も好きな人が多いという傾向になってます。まぁ、具体名を出してしまうと少々恐縮なのですが、観光地として人気な京都、北海道、沖縄なんかは、住んでる人も自分の地元が好き、という人が多いですし、茨城、埼玉のような観光地として、少々物足りない地域は、住んでる人の地元愛も低いわけです。
観光地として人気があるから、住んでる人たちも自分の地域が好き、となるのか、住んでる人が好きというから、観光地として人気があるのかを考えちゃうと、にわとりが先か、卵が先か、という問題になっちゃうのですが、この2つのランキングにはとても強い関連があるわけです。
これって、日本国内だけではなく、世界レベルでも同じことが起きているような気がしていて、世界から観光客があつまるフランス、スペイン、イタリア、中国なんかは自国に誇りを持ってるような気がしますし、日本、ドイツのような世界に観光客を送り出していて、訪れる観光客が少ない国々はそこまでの誇りを持ってないような気がしています。少なくとも、観光客がたくさん来ているのに、自国があんまり好きではない、という国は無いように思います。まぁ、これは自分で裏を取ってないので、あくまで感覚的なのですが、そんなに大きくははずしてないような気もしています。
外国に行ったときに、「昔、日本に観光で行ったけど日本は食事がおいしいね!」とか「自然が豊かでとても良かったよ」とか言われると、とてもうれしかったですし、逆に「日本って東京以外よく知らない」なんて言われるとそれはそれで結構残念だったりするので、自国に観光客がたくさん来てくれている、という状況は自国に対する誇りにつながるんだろうなぁ、と体験的に思っています。
なので、日本に世界から観光客が来るようになると、それは日本人のみなさんの自信につながるんじゃないかなぁ、と思ったりしてます。なんか周辺国とヤイヤイと喧嘩している状況でも、観光客がたくさん来てくれてること、それが日本国民の誇りとかアイデンティティの確立なんかにつながるんだと思って、毎日仕事をしてたりしています。
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2013年03月25日
日本にとって観光業が大切な3つ理由 ~その2~
前回に続いて、日本にとって観光業が大切な3つの理由のうち、2つ目について書きたいと思います。前回のはこちら 。いま、僕が携わっているプロジェクトの一つにインバウンド観光促進事業というものがあって、簡単に言うと「世界の皆さん、日本にどんどん旅行に来てください」というプロジェクトです。
憲法25条の生存権を改憲する、もしくは社会保障の仕組みを抜本的に変えない限り、日本は経済成長しなきゃいけない状況になっていてで、それは加速度的に大変な状況になってきてます。
日本は戦後から00年代まではものづくり&貿易立国として順調に成長してきたのですが、ここに来て他のアジアの台頭などから、「あれ?日本の製品って売れなくなってきてるよね。いいもの作ればいいわけじゃないのかも。」と気がついてきているわけです。日本の得意分野は韓国、台湾に持っていかれ、単月ベースではしょっちゅう貿易赤字を出すようになって来ました。
なんかこの前、民主党のえらい人が「日本は貿易立国であるべきなんだ」などと発言しているのをみて、「太平洋戦争時代、は戦闘機、戦略爆撃機、航空母艦が重要になってきてるのに、日露戦争での成功体験が忘れられずに、でっかい戦艦に遠くまで飛ばせる大砲を積んで賞賛していた時代から何も変わってないのね。」などとがっかりしたことがありましたが、成功体験に縛られずにゼロべースで考えるっていうのは、事実かなり難しいんだと思います。 歴史に学ぶと貿易立国の次は金融立国かIT立国を目指すのが王道なのですが、それは日本の風土とはなじまないらしく、多分ムリ。ホリエモンとか村上ファンドさんの事件とか見てたら、絶対この国民とは合わないんだろうな、と思うわけです。
じゃぁ、この先、うちの国はどうやってメシを食っていくのか、と聞かれると確かに難しいんだけども、個人的に有望なのは観光業だと思っています。日本は観光収支(外国人が日本で使うお金-日本人が外国で使うお金)は大赤字なんだけれども、これは大昔、貿易黒字がどんどん増えていって、アメリカに「いいかげんにしろ」と怒られて、じゃぁ、と渋々海外旅行客を送り出して来たわけです。だけれども、もう時代は変わっていて、そもそも貿易収支が赤字になってる。
なので、もう日本人観光客が海外でお金を落としてそれで、許しを請う、みたいな時代は終わっていて、日本も積極的に観光収支で黒字化を目指さなきゃいけない時代がきていて、それを産業として作って育てていかなきゃいけない。海外から観光客を呼び込む、なんていうのは日本国自体の新規事業みたいなところがあって、もうマイルストーンを決めて、やるしか無いわけです。
幸い日本は島国で大陸とは適度に違った自然が残り、気候も恵まれている。日本が誇る全国のプロの農家さんが育てた素晴らしい食材を、めちゃくちゃ美味しく調理をするシェフもいる。伝統文化もサブカルも発展していて、国民は英語ベタで恥ずかしがり屋だけれども、基本、ホスピタリティ水準としては高い。 こう考えると、日本の観光が持ってるポテンシャルって結構高くて、対競合観点(特に韓国と)からも差別化しやすいし、アジアの経済発展とLCCの普及によって、気軽に日本に来てもらえる時代がすぐそこまで来てると思います。
そう考えると、日本の次世代主力産業の一つに観光業を据える、というのは全然、ありだと思っていて、割りと筋がいいと思うんです。競争戦略を考えると、結局行き着くのは「差別化」なのであって、スマホで操作できるエアコンとか別に日本じゃなくても作れるし、5ミリ薄いテレビを作るためにすごい額の研究開発費用をかけてる日本のメーカーとか、マジで理解に苦しむわけです。
と、なんか長々と駄文を綴っているわけですが、日本にとって観光業が必要な2つ目の理由は、「儲けやすそうだから」という一言に尽きます。SWOT分析とか5F分析とかやればやるほど、有望産業だと思うし、国を上げてやるだけの意義はあるはず。アベノミクスフィーバーでそれはそれで良いことなんだけど、産業構造は全く変わってないので、フィーバーしてる間にちゃんと、産業構造の変革に手を付けていただいて、最終的には民間の我々がそれにコミットして、やり切る覚悟を持ってインバウンド市場を育てて行きたいなぁ、と思っています。
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憲法25条の生存権を改憲する、もしくは社会保障の仕組みを抜本的に変えない限り、日本は経済成長しなきゃいけない状況になっていてで、それは加速度的に大変な状況になってきてます。
日本は戦後から00年代まではものづくり&貿易立国として順調に成長してきたのですが、ここに来て他のアジアの台頭などから、「あれ?日本の製品って売れなくなってきてるよね。いいもの作ればいいわけじゃないのかも。」と気がついてきているわけです。日本の得意分野は韓国、台湾に持っていかれ、単月ベースではしょっちゅう貿易赤字を出すようになって来ました。
なんかこの前、民主党のえらい人が「日本は貿易立国であるべきなんだ」などと発言しているのをみて、「太平洋戦争時代、は戦闘機、戦略爆撃機、航空母艦が重要になってきてるのに、日露戦争での成功体験が忘れられずに、でっかい戦艦に遠くまで飛ばせる大砲を積んで賞賛していた時代から何も変わってないのね。」などとがっかりしたことがありましたが、成功体験に縛られずにゼロべースで考えるっていうのは、事実かなり難しいんだと思います。 歴史に学ぶと貿易立国の次は金融立国かIT立国を目指すのが王道なのですが、それは日本の風土とはなじまないらしく、多分ムリ。ホリエモンとか村上ファンドさんの事件とか見てたら、絶対この国民とは合わないんだろうな、と思うわけです。
じゃぁ、この先、うちの国はどうやってメシを食っていくのか、と聞かれると確かに難しいんだけども、個人的に有望なのは観光業だと思っています。日本は観光収支(外国人が日本で使うお金-日本人が外国で使うお金)は大赤字なんだけれども、これは大昔、貿易黒字がどんどん増えていって、アメリカに「いいかげんにしろ」と怒られて、じゃぁ、と渋々海外旅行客を送り出して来たわけです。だけれども、もう時代は変わっていて、そもそも貿易収支が赤字になってる。
なので、もう日本人観光客が海外でお金を落としてそれで、許しを請う、みたいな時代は終わっていて、日本も積極的に観光収支で黒字化を目指さなきゃいけない時代がきていて、それを産業として作って育てていかなきゃいけない。海外から観光客を呼び込む、なんていうのは日本国自体の新規事業みたいなところがあって、もうマイルストーンを決めて、やるしか無いわけです。
幸い日本は島国で大陸とは適度に違った自然が残り、気候も恵まれている。日本が誇る全国のプロの農家さんが育てた素晴らしい食材を、めちゃくちゃ美味しく調理をするシェフもいる。伝統文化もサブカルも発展していて、国民は英語ベタで恥ずかしがり屋だけれども、基本、ホスピタリティ水準としては高い。 こう考えると、日本の観光が持ってるポテンシャルって結構高くて、対競合観点(特に韓国と)からも差別化しやすいし、アジアの経済発展とLCCの普及によって、気軽に日本に来てもらえる時代がすぐそこまで来てると思います。
そう考えると、日本の次世代主力産業の一つに観光業を据える、というのは全然、ありだと思っていて、割りと筋がいいと思うんです。競争戦略を考えると、結局行き着くのは「差別化」なのであって、スマホで操作できるエアコンとか別に日本じゃなくても作れるし、5ミリ薄いテレビを作るためにすごい額の研究開発費用をかけてる日本のメーカーとか、マジで理解に苦しむわけです。
と、なんか長々と駄文を綴っているわけですが、日本にとって観光業が必要な2つ目の理由は、「儲けやすそうだから」という一言に尽きます。SWOT分析とか5F分析とかやればやるほど、有望産業だと思うし、国を上げてやるだけの意義はあるはず。アベノミクスフィーバーでそれはそれで良いことなんだけど、産業構造は全く変わってないので、フィーバーしてる間にちゃんと、産業構造の変革に手を付けていただいて、最終的には民間の我々がそれにコミットして、やり切る覚悟を持ってインバウンド市場を育てて行きたいなぁ、と思っています。
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2013年03月03日
日本にとって観光業が大切な3つ理由 ~その1~
今、プロジェクトで携わっている日本のインバウンド観光促進事業はまさに、これからの日本に必要なプロジェクトだなぁ、と思ってます。
第二次世界大戦が終ってから約70年になろうとしてますが、それ以来大きな戦争が起こってない要因の一つに、「国際観光が発達」が上げられると思っています。戦争の傷跡が癒えてきた60年ごろからヨーロッパで海外旅行が急激に発達してきました。当時はヨーロッパ内での旅行でしたが、その後北米も巻き込んで国際観光圏が発達して行きました。
戦後、戦争はそれでも起こっていたのですが、そのほとんどは海外旅行が一般化してない地域(出国も入国も少ない地域)で起こったものでした。中東、アフリカ、南米、中国、ベトナム。。。 実際、旅行客がたくさん行き交うようになった地域で戦争になったことは人類史上まだありません。その意味で、国際観光の発達は世界平和に直結すると言い切れます。なんか最近の中国の動きを見て、戦争になるんじゃないか、と心配してる人がいますが、間違いなくなりません。少なくとも現時点では日本はもちろん、中国にも戦争するメリットがありません。(まぁ、人民開放軍が暴走するリスクはありますが。。。)戦争なんてしようもんなら、中国は日本人観光客が落としてくれる多額の収入を失うことになりますし、日系企業で働いている従業員の雇用先もなくなるわけです。世界各国からの観光客もパタリと止まります。中国はフランス、スペインに次いで、世界第三位の観光客が来ています。彼らが落とすお金と、南シナ海に浮かぶ島を天秤にかけた場合、どちらが大切か、一目瞭然なのです。
そんな訳で、国際観光が広がれば広がるほど世界は平和になる、というのは歴史から見ても、国家戦略的にも「真」なのです。ネットで中国、韓国にヤーヤー言ってる所謂ネトウヨ的な人たちが、街に出たくなくなるくらい世界から日本に観光に来てもらえるような社会にすることが、僕達の仕事です。そしてそれが、平和な社会につながると信じて、来週もワクワクして出社しましょ。 その2、その3はまた今度。
第二次世界大戦が終ってから約70年になろうとしてますが、それ以来大きな戦争が起こってない要因の一つに、「国際観光が発達」が上げられると思っています。戦争の傷跡が癒えてきた60年ごろからヨーロッパで海外旅行が急激に発達してきました。当時はヨーロッパ内での旅行でしたが、その後北米も巻き込んで国際観光圏が発達して行きました。
戦後、戦争はそれでも起こっていたのですが、そのほとんどは海外旅行が一般化してない地域(出国も入国も少ない地域)で起こったものでした。中東、アフリカ、南米、中国、ベトナム。。。 実際、旅行客がたくさん行き交うようになった地域で戦争になったことは人類史上まだありません。その意味で、国際観光の発達は世界平和に直結すると言い切れます。なんか最近の中国の動きを見て、戦争になるんじゃないか、と心配してる人がいますが、間違いなくなりません。少なくとも現時点では日本はもちろん、中国にも戦争するメリットがありません。(まぁ、人民開放軍が暴走するリスクはありますが。。。)戦争なんてしようもんなら、中国は日本人観光客が落としてくれる多額の収入を失うことになりますし、日系企業で働いている従業員の雇用先もなくなるわけです。世界各国からの観光客もパタリと止まります。中国はフランス、スペインに次いで、世界第三位の観光客が来ています。彼らが落とすお金と、南シナ海に浮かぶ島を天秤にかけた場合、どちらが大切か、一目瞭然なのです。
そんな訳で、国際観光が広がれば広がるほど世界は平和になる、というのは歴史から見ても、国家戦略的にも「真」なのです。ネットで中国、韓国にヤーヤー言ってる所謂ネトウヨ的な人たちが、街に出たくなくなるくらい世界から日本に観光に来てもらえるような社会にすることが、僕達の仕事です。そしてそれが、平和な社会につながると信じて、来週もワクワクして出社しましょ。 その2、その3はまた今度。
Posted by たじぃ at
18:54
│Comments(1)
2013年01月07日
たじぃの読書感想文(2012年12月分)
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
2013年も、はや1週間経ってしまいましたが、2012年12月に読んだ本をまとめました。
もし、「読んでみよーかなー」と思われた方は、リンクからAmazonで購入していただけると、
僕にアフィリエイト収入が入りますので、なにとぞ。m(_ _)m
書籍 ドン・キホーテ流 観光立国への挑戦
著者 中村 好明
オススメ度 ★★★★☆
テーマ 観光学
概要 訪日観光客向けマーケティング第一人者のドンキの中村さんが、これまでのドンキホーテで実施してきたことを紹介する本
読書期間 2012年11月20~12月3日
感想
インバウンド(訪日観光客)に関する業務についている人は必読の一冊。ドン・キホーテのインバウンドの歴史やノウハウ、インバウンドに臨む心構えまでがまとまった素晴らしい一冊。ここまでちゃんと体系化されたものは無かったので業務のバイブルにしたい。
書籍 採用基準
著者 伊賀 泰代
オススメ度 ★★★★★
テーマ 経営学 人的資源論
概要 マッキンゼーの人事部の採用責任者である著者が書いた人事論。
読書期間 2012年12月23~12月29日
感想 最近、新卒の採用に関してもっとしっかり知る必要があったので、ちょっとした興味本位で読んでみたら、かなり面白かった。「採用」に関してはほとんど書かれてなかったのが残念だったけれど、もっともっと大事な人事の仕組みが書かれていて勉強になります。さすがコンサル出身と思わせる論理展開は圧巻でした。自身のキャリア設計についても参考になると思うので、これはみんな読んだ方がいいと思います。
書籍 リクルート流 1人1000万の利益を生む人の創り方
著者 小原 瑞穂
オススメ度 ★★★☆☆
テーマ 経営学 人的資源論
概要 リクルートトップクラスの営業が書いた「良い」チームの創り方。
読書期間 2012年11月20~12月3日
感想
リクルートの中にいた人であれば、「あー、そうそう、あるよね、そういうこと。」と思うことがあって親近感を感じます。4~5名のチームで仕事をすることが多い人は仕事にそのまま生かせることが多いのでオススメです。「ヨミ表」とか「キャンペーン」とかの説明もあって参考になります。さすが人材の会社だなぁ、という部分が多い一冊です。
書籍 不愉快な現実
著者 孫崎 享
オススメ度 ★★★★☆
テーマ 政治学 国際関係論
概要 元外交官の著者がアメリカと中国の2大国家に挟まれた日本がどうすべきかを論じた本。
読書期間 2012年10月20~12月12日
感想
オフショア・バランシングという概念を軸にこれからの米中関係とその間に挟まれる日本の立ち位置を解説しています。外交の戦略の立て方なんかも事細かに書かれていて非常に面白く、企業の戦略立案にも十分に活用できると思います。個人的に好きな分野なので、面白かったですが、興味がない人にとっては、全く面白くないかもしれません。興味がある人はぜひ読んでみてください。
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2013年も、はや1週間経ってしまいましたが、2012年12月に読んだ本をまとめました。
もし、「読んでみよーかなー」と思われた方は、リンクからAmazonで購入していただけると、
僕にアフィリエイト収入が入りますので、なにとぞ。m(_ _)m
書籍 ドン・キホーテ流 観光立国への挑戦
著者 中村 好明
オススメ度 ★★★★☆
テーマ 観光学
概要 訪日観光客向けマーケティング第一人者のドンキの中村さんが、これまでのドンキホーテで実施してきたことを紹介する本
読書期間 2012年11月20~12月3日
感想
インバウンド(訪日観光客)に関する業務についている人は必読の一冊。ドン・キホーテのインバウンドの歴史やノウハウ、インバウンドに臨む心構えまでがまとまった素晴らしい一冊。ここまでちゃんと体系化されたものは無かったので業務のバイブルにしたい。
書籍 採用基準
著者 伊賀 泰代
オススメ度 ★★★★★
テーマ 経営学 人的資源論
概要 マッキンゼーの人事部の採用責任者である著者が書いた人事論。
読書期間 2012年12月23~12月29日
感想 最近、新卒の採用に関してもっとしっかり知る必要があったので、ちょっとした興味本位で読んでみたら、かなり面白かった。「採用」に関してはほとんど書かれてなかったのが残念だったけれど、もっともっと大事な人事の仕組みが書かれていて勉強になります。さすがコンサル出身と思わせる論理展開は圧巻でした。自身のキャリア設計についても参考になると思うので、これはみんな読んだ方がいいと思います。
書籍 リクルート流 1人1000万の利益を生む人の創り方
著者 小原 瑞穂
オススメ度 ★★★☆☆
テーマ 経営学 人的資源論
概要 リクルートトップクラスの営業が書いた「良い」チームの創り方。
読書期間 2012年11月20~12月3日
感想
リクルートの中にいた人であれば、「あー、そうそう、あるよね、そういうこと。」と思うことがあって親近感を感じます。4~5名のチームで仕事をすることが多い人は仕事にそのまま生かせることが多いのでオススメです。「ヨミ表」とか「キャンペーン」とかの説明もあって参考になります。さすが人材の会社だなぁ、という部分が多い一冊です。
書籍 不愉快な現実
著者 孫崎 享
オススメ度 ★★★★☆
テーマ 政治学 国際関係論
概要 元外交官の著者がアメリカと中国の2大国家に挟まれた日本がどうすべきかを論じた本。
読書期間 2012年10月20~12月12日
感想
オフショア・バランシングという概念を軸にこれからの米中関係とその間に挟まれる日本の立ち位置を解説しています。外交の戦略の立て方なんかも事細かに書かれていて非常に面白く、企業の戦略立案にも十分に活用できると思います。個人的に好きな分野なので、面白かったですが、興味がない人にとっては、全く面白くないかもしれません。興味がある人はぜひ読んでみてください。
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2012年11月30日
たじぃの書読書感想文(2012年11月)
毎月最終週の週末にその月に読んだ本をまとめて、投稿していこうと思います。
その記念すべき、第一弾。2012年11月分。占めて7冊。
書籍 戦後史の正体
著者 孫崎 享
オススメ度 ★★★★★
テーマ 政治学 国際関係論
概要 戦後史を日米関係を軸に振り返る
読書期間 2012年11月3~6日
感想
著者は外交官でこれまで外交の最前線にいた人物。これまで、戦後史に触れた本は多くあったが、ここまで赤裸々に、かつ高校生でも分かるように解説した本は無かったと思う。
原爆を2つも落とされ、全国に絨毯爆撃をされ、300万人以上も殺されているのに、なぜアメリカ好きが多いのか、非常に腑に落ちた。戦後、なぜ日本が劇的な経済発展を遂げられたのか、今ホットな領土問題とか、中国が反日なのに、台湾が親日な理由まで、すべて明快に解き明かしている。ここまで書いて作者の今後は大丈夫なのか、と少し心配になるくらい。また、太平洋戦争以降の歴史を学校でほとんど勉強しない理由も分かった。まぁこれでは周辺諸国から日本人は歴史を知らない、と揶揄されても仕方ないな、と。縄文土器と弥生土器の見分け方とかどうでもいいので、歴史の半分の時間は明治維新以降に当てるべきだと思う。まぁ、それができない理由も同時に分かるんだけども。
書籍 直感力
著者 羽生善治
オススメ度 ★★☆☆☆
テーマ 哲学 人生観
概要 将棋を通して培われた勝負感を語る
読書期間 2012年11月1~4日
感想
直感とは論理的思考の積み重ねによって磨かれるもの、という一文がとても印象的でした。史上最強棋士として、常に将棋界にトップとして君臨していた羽生さんの勝負感などはとても参考になる。個人的には羽生さんのライバル、森内さんの方が好きだったりするんだけども(笑)
書籍 地域をプロデュースする仕事
著者 玉沖 仁美
オススメ度 ★★★★★
テーマ 地域社会学 地域観光論
概要 作者が携わった地域創りの事例をもとに地域プロデューサーの役割を提案
読書期間 2012年10月29~11月2日
感想
地域資源を発掘してから商品化していくまではこんなに大変なのか、と重かった。地域独特のウェットな人間関係や、財政事情など赤裸々に書かれている。地域プロデューサーはあくまで地域のプレーヤーが活躍できる土壌をつくること。将来はこの分野で仕事をしたいと思っているので、とても身近なストーリーに感じられた。著者がリクルートの先輩ということも親近感を持てた一因かも。
書籍 マイケル・ポーターの競争の戦略 エッセンシャル版
著者 マイケル・ポーター
オススメ度 ★★★★★
テーマ 経営学 経営戦略論
概要
読書期間 2012年10月15~22日
感想
戦略論の第一人者マイケル・ポーターの「競争戦略」の要点をまとめた一冊。3Cから5Fまでファーストフード業界、航空業界などの事例を交えて解説しているので、とても分かりやすかった。自分が携わっている事業の戦略を立てたり、他社サービスが取ってくるであろう戦略を想定するのに役に立つ非常に実用的です。もちろん戦略に関するフレームワークを知っていれば上手くいくというわけではないのですが、知っていれば過去に過ちを犯した事業の同じ轍を踏むことを避けれるので、最短ルートで勝負所まで持って行くことができる。特に事業戦略とかを考えたりする人は必読の一冊です。
書籍 頼れない国でどう生きようか
著者 加藤嘉一 古市憲寿
オススメ度 ★★★★☆
テーマ 社会学 国家論
概要 中国のコラムニスト加藤嘉一氏と若き社会学者の古市憲寿氏の対談本
読書期間 2012年11月23~24日
感想
いま自分が考えているテーマがたくさん書かれていて面白かった。英語の必要性とか、外国も含めた複数のメディアからの情報収集、統計データの使い方、コンディショニング、ポジショニングなどなど。特に書き留めておきたいのが、現場と会議室の往復運動について。現場で行ってその場で対応する現場力は大切なんだけれどそれだけではダメで、それを一旦会議室のようなところに持ち込んで抽象的な理論に落としこんで普遍性を持たせることで次の現場で活かせる、という話。つまり、現場と会議室の往復運動。今まではずっと、現場、現場でやってきたけど、これからは抽象化する作業も入れていかなきゃいけないなぁ、と参考になった。
書籍 絶望の国の幸福な若者たち
著者 古市憲寿
オススメ度 ★★★★☆
テーマ 社会学 若者論
概要 現代の若者の実情をデータを交えて解説
読書期間 2012年10月15~22日
感想
同い年の学者としてとても大好きな古市さんの本。今の若者は夢も希望もなく、とても不幸だ!と言われているけど、実はそんなでもないんじゃない?という視点で成り立っている。これくらいの脱力感がある文体は読んでてとても心地がいい。本文の中にあった「人間は今後の人生の方が良くなると潜在的に思っている時に『今は不幸だ』といえるのであって、今後も良くならない、と思っていたら『今は不幸だ』と言えない。もし言ってしまったら、自分を全否定してしまうから」という一文に深く納得した。
書籍 MEDIA MAKERS 社会が動く「影響力」の正体
著者 田端 信太郎
オススメ度 ★★★★★
テーマ 社会学 メディア論
概要 社会におけるメディアの役割をマス、ソーシャル、個人それぞれで解説。
読書期間 2012年11月23~24日
感想
メディアに関わる人にとっては必読書。あぁ、メディアってこうやって作られてるのね、って腑に落ちた。メディアの社会ではたす役割みたいなマクロ的視点から、現代のメディア活用方法などミクロな視点まで。あぁ、メディアを運営するってこんなに大変で責任が伴うことなんだと思った。特にインターネット広告業をやっていると、メディアを広告媒体としての換金価値で見ちゃうんだけどそれはものすごく危険。なぜかというと、その視点こそがCPM単価とかCPC単価に置き換わり、そしてCPA/CPSが絶対的指標になり、結局、メディアも広告会社も疲弊するし、最終的に広告主に機械損失を与えてしまうから。このあたりの問題はもっと深堀りしなきゃいけないな。メディアの運営に携わってる者として自分の無知さ加減に幻滅した。
その記念すべき、第一弾。2012年11月分。占めて7冊。
書籍 戦後史の正体
著者 孫崎 享
オススメ度 ★★★★★
テーマ 政治学 国際関係論
概要 戦後史を日米関係を軸に振り返る
読書期間 2012年11月3~6日
感想
著者は外交官でこれまで外交の最前線にいた人物。これまで、戦後史に触れた本は多くあったが、ここまで赤裸々に、かつ高校生でも分かるように解説した本は無かったと思う。
原爆を2つも落とされ、全国に絨毯爆撃をされ、300万人以上も殺されているのに、なぜアメリカ好きが多いのか、非常に腑に落ちた。戦後、なぜ日本が劇的な経済発展を遂げられたのか、今ホットな領土問題とか、中国が反日なのに、台湾が親日な理由まで、すべて明快に解き明かしている。ここまで書いて作者の今後は大丈夫なのか、と少し心配になるくらい。また、太平洋戦争以降の歴史を学校でほとんど勉強しない理由も分かった。まぁこれでは周辺諸国から日本人は歴史を知らない、と揶揄されても仕方ないな、と。縄文土器と弥生土器の見分け方とかどうでもいいので、歴史の半分の時間は明治維新以降に当てるべきだと思う。まぁ、それができない理由も同時に分かるんだけども。
書籍 直感力
著者 羽生善治
オススメ度 ★★☆☆☆
テーマ 哲学 人生観
概要 将棋を通して培われた勝負感を語る
読書期間 2012年11月1~4日
感想
直感とは論理的思考の積み重ねによって磨かれるもの、という一文がとても印象的でした。史上最強棋士として、常に将棋界にトップとして君臨していた羽生さんの勝負感などはとても参考になる。個人的には羽生さんのライバル、森内さんの方が好きだったりするんだけども(笑)
書籍 地域をプロデュースする仕事
著者 玉沖 仁美
オススメ度 ★★★★★
テーマ 地域社会学 地域観光論
概要 作者が携わった地域創りの事例をもとに地域プロデューサーの役割を提案
読書期間 2012年10月29~11月2日
感想
地域資源を発掘してから商品化していくまではこんなに大変なのか、と重かった。地域独特のウェットな人間関係や、財政事情など赤裸々に書かれている。地域プロデューサーはあくまで地域のプレーヤーが活躍できる土壌をつくること。将来はこの分野で仕事をしたいと思っているので、とても身近なストーリーに感じられた。著者がリクルートの先輩ということも親近感を持てた一因かも。
書籍 マイケル・ポーターの競争の戦略 エッセンシャル版
著者 マイケル・ポーター
オススメ度 ★★★★★
テーマ 経営学 経営戦略論
概要
読書期間 2012年10月15~22日
感想
戦略論の第一人者マイケル・ポーターの「競争戦略」の要点をまとめた一冊。3Cから5Fまでファーストフード業界、航空業界などの事例を交えて解説しているので、とても分かりやすかった。自分が携わっている事業の戦略を立てたり、他社サービスが取ってくるであろう戦略を想定するのに役に立つ非常に実用的です。もちろん戦略に関するフレームワークを知っていれば上手くいくというわけではないのですが、知っていれば過去に過ちを犯した事業の同じ轍を踏むことを避けれるので、最短ルートで勝負所まで持って行くことができる。特に事業戦略とかを考えたりする人は必読の一冊です。
書籍 頼れない国でどう生きようか
著者 加藤嘉一 古市憲寿
オススメ度 ★★★★☆
テーマ 社会学 国家論
概要 中国のコラムニスト加藤嘉一氏と若き社会学者の古市憲寿氏の対談本
読書期間 2012年11月23~24日
感想
いま自分が考えているテーマがたくさん書かれていて面白かった。英語の必要性とか、外国も含めた複数のメディアからの情報収集、統計データの使い方、コンディショニング、ポジショニングなどなど。特に書き留めておきたいのが、現場と会議室の往復運動について。現場で行ってその場で対応する現場力は大切なんだけれどそれだけではダメで、それを一旦会議室のようなところに持ち込んで抽象的な理論に落としこんで普遍性を持たせることで次の現場で活かせる、という話。つまり、現場と会議室の往復運動。今まではずっと、現場、現場でやってきたけど、これからは抽象化する作業も入れていかなきゃいけないなぁ、と参考になった。
書籍 絶望の国の幸福な若者たち
著者 古市憲寿
オススメ度 ★★★★☆
テーマ 社会学 若者論
概要 現代の若者の実情をデータを交えて解説
読書期間 2012年10月15~22日
感想
同い年の学者としてとても大好きな古市さんの本。今の若者は夢も希望もなく、とても不幸だ!と言われているけど、実はそんなでもないんじゃない?という視点で成り立っている。これくらいの脱力感がある文体は読んでてとても心地がいい。本文の中にあった「人間は今後の人生の方が良くなると潜在的に思っている時に『今は不幸だ』といえるのであって、今後も良くならない、と思っていたら『今は不幸だ』と言えない。もし言ってしまったら、自分を全否定してしまうから」という一文に深く納得した。
書籍 MEDIA MAKERS 社会が動く「影響力」の正体
著者 田端 信太郎
オススメ度 ★★★★★
テーマ 社会学 メディア論
概要 社会におけるメディアの役割をマス、ソーシャル、個人それぞれで解説。
読書期間 2012年11月23~24日
感想
メディアに関わる人にとっては必読書。あぁ、メディアってこうやって作られてるのね、って腑に落ちた。メディアの社会ではたす役割みたいなマクロ的視点から、現代のメディア活用方法などミクロな視点まで。あぁ、メディアを運営するってこんなに大変で責任が伴うことなんだと思った。特にインターネット広告業をやっていると、メディアを広告媒体としての換金価値で見ちゃうんだけどそれはものすごく危険。なぜかというと、その視点こそがCPM単価とかCPC単価に置き換わり、そしてCPA/CPSが絶対的指標になり、結局、メディアも広告会社も疲弊するし、最終的に広告主に機械損失を与えてしまうから。このあたりの問題はもっと深堀りしなきゃいけないな。メディアの運営に携わってる者として自分の無知さ加減に幻滅した。
Posted by たじぃ at
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2012年11月11日
最近の東アジアのいざこざを分かりやすく解説した(つもり)続編
この前のブログで、尖閣諸島の問題を出来るだけ分かりやすく解説する、ということで頑張って記事を書いてみました。記事の中で「貴重な休日をデモに参加して潰すくらいなら、何でもめているのかの背景とかを勉強したほうが面白い」と書きましたが、そんな勉強で休日を潰すくらいならデモにでも参加して運動不足を解消したほうがいい、というご指摘を受けました。確かに、昼間っからPCに向かってブログ更新するより、秋晴れの銀座を行進する方が有意義かもしれません(苦笑)
さて、前回更新してから1ヶ月がたちまして、その後どういう変化があったかを、できるだけ分かりやすく書いてみたいと思います。まぁ、前回からの続きです。
前回の更新の中では、尖閣諸島に何かあったら、「アメリカ米軍は日本を応援する」という旨のコメントをアメリカから出してもらって、事態は収集に向かうと思われたのですが、韓国がとばっちりを受けました。韓国が実効支配している離於島(韓国名。中国名は蘇岩礁)は中国のものだ、といちゃもんをつけられたのです。中国が初めてもった空母を何とか有効活用しなければいけないという焦りからの暴論ですね。
その後、何が起こったか。
まず日本関連ですが、アメリカに「日本を味方する」と言ってもらったからには、日本からも何かを差し出さなければいけません。Twitterでもつぶやきましたが、アメリカ軍のこの発表を見て、「これでオスプレイ問題はすべて解決だな」と思いました。オスプレイの沖縄配備を認める代わりに、アメリカから例の発表を引き出したのでしょう。その後、どうなっったか。過去の反対運動などまるで無かったかのようにオスプレイは配備され、そして先週には日本列島を縦断するような飛行練習訓練案が発表されてました。
次にとばっちりを受けた韓国ですが、僕は在韓米軍を少なくとも維持するという方針を出すことで対応するのかと思ってました。しかし、さすがのアメリカ。そんな経費と手間がかかる方法はとらず、「韓国の弾道ミサイルの射程距離制限を300キロから800キロに延長することを米韓両軍で合意する」だけで、対応しました。日本の報道は「北朝鮮を射程圏にして新体制に対する警戒するため」という論調でしたが、明らかに離於島(韓国名。中国名は蘇岩礁)を射程圏に含め、中国の空母が侵入してきた時の対策です。実際、中国の中枢である北京までは届かない距離で設定しています。このあたりのバランス感覚は本当に凄い。ちなみに西日本も射程圏に入りますが、別に日本を狙っているわけではないことは、ネトウヨ以外は分かっているので、日本では特に大きな問題にはならなかったようです。これが、10月8日のことですので、離於島(韓国名。中国名は蘇岩礁)にいちゃもんをつけられて5日での対応です。素早過ぎて感動しました。
では、日本と韓国の関係はどうなったか。
竹島問題でちょっと冷え込みましたが、だいぶ雪解けムードと思います。
日韓スワップ取引を延長しない、という発表がありましたが、韓国側では「ふん、もはや日本の金融システムなんて頼らなくても自力でやっていけるよ。延長なんてこっちから願い下げだわ。」という報道が主流でした。日本の某メディア経済部の記者の方と話してても、外交の駆け引きと言うより、お互いでメリットが無くなったので解消した、という感じらしいです。そして日本が韓国の非常任理事国に推薦し、当選したことが韓国では大々的に報道され、韓国側では和解ムードが漂ってます。いまは日本国内向けに見せられる「いいやつじゃん、韓国って」的なネタを探してるんでしょう。
外交で揉めると当然経済面にも影響が出ます。日本と韓国は経済的に密接に結びついています。(日韓の貿易収支は日本の黒字なので特に日本にとって)喧嘩してもいいことは無いんですね。日本と中国が喧嘩するとアメリカが得をしますが、韓国と喧嘩したところで、アメリカからは「アメリアのアジア戦略上、あんたたちは仲良くしていなさい!」と怒られるのがオチなので、最近はすぐに仲直りするようです。
そんな状況下で、北京では中国共産党の5年に1度の党大会が始まって習近平さんが国家主席に就任します。アメリカでは中国重視のオバマさんが再選しました。これからはアメリカ、中国の超大国が世界をリードすることになります。アメリカとソ連が喧嘩をしていた懐かしい時代、両国は経済的にも、軍事的にも、イデオロギー的にも対立していました。しかし、中国とアメリカはお互い相容れない部分はあるものの、少なくとも経済的にはWin-Winの関係です。中国は国の構造上経済成長を続けなければいけない宿命にあります。中国のGDPの25%は輸出で稼いでおり、その70%以上がアメリカ・EUです。今後は内需拡大を頑張るにしても、すくなくとも輸出額が(アメリカ・EUくらいの水準である)12%~15%になるまでは、アメリカ、EUとは仲良くせざるを得ません。もし喧嘩して彼らに関税の引き上げなど経済的な制裁をとられると、一気に国(中国共産党)の崩壊の序章に突入する可能性すらあります。中国共産党が一番危惧する事態です。
アメリカとしても従来は日本がアメリカ国債を無条件で購入してくれてましたが、日本も失われた20年(記録絶賛更新中!)から脱却できず余裕がありません。日本の国債の売り先を確保することでいっぱいいっぱいなのです。そこで中国がアメリカの国債を大量購入するようになりました。それは経済では米中が世界を牽引する時代に入ったこと示します。
イデオロギー的にはお互いあんまり利害関係は強くありません。ソ連はアメリカの掲げる民主主義、資本主義を否定して、共産主義、社会主義を世界に広げようとしてましたが、中国は民主主義ではないにしろ、民主主義を否定しているわけではありません。まして共産主義を世界に広げようともしてません。なので、イデオロギーに関して現時点で米中が一致することはありませんが、対立することもありません。
軍事面では米中は連携することは難しそうです。軍事面ではこれからも対立が続くことになるでしょう。中国は毎年10%以上の規模で軍事費が拡大しています。元々は中華思想の国、世界は中国のものだ、という素晴らしい思想が根源です。そんな中、米中の間にあって、不沈空母とまで崇められてる日本の地政学的環境は日本の安全保障に非常に大きな影響を与えます。アメリカは何のために日本にオスプレイを配備し、P3C哨戒機を配備させているのか。特にP3Cなんて敵の潜水艦を察知するための道具ですからね。アメリカの軍事的仮想敵国である中国が潜水艦から日本を攻撃することなんてあり得ません。だって近いんだもん。大陸の発射基地からで十分です。なのでP3Cを配備している理由はただひとつ。アメリカを守るためです。そのアメリカを守るための道具を日本が購入し、日本に配備し、危険に晒されているのです。こういう体制は戦後(というか朝鮮戦争以降)、大きく変わらないのですが、一応日本人もこういう事は知識として持っておいたほうがいいのかもしれませんね。
最近、日本では中国離れが進んでいると報道されています。一時的には冷え込んだとしても、少なくとも経済的にはつながりは強化されていきます。それは中国が嫌いとか、そういう問題でなく、強化されていくのです。それは経済成長し続けざるを得ない中国のGDPの2%を占める対日輸出の問題です。中国的にも日本が嫌いだからという理由で、大規模な経済制裁はできない規模になって来ました。個別で関税が引き上げられたりしたとしても、大規模で貿易収支が半減する、とかそんなレベルで冷え込むことはありません。この前、10月の日中の貿易統計が出てましたが、前年同月比10%のダウンだけでした。これだけ揉めた翌月単月のデータですら10%しか影響が無いのですから、これからも両国の経済連携は強まっていくと確信しました。
そんな事を考えながら今日も貴重な休日を無駄にしてしまってます。あー、運動不足解消のためにデモにでもいってこようかしら(笑)
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さて、前回更新してから1ヶ月がたちまして、その後どういう変化があったかを、できるだけ分かりやすく書いてみたいと思います。まぁ、前回からの続きです。
前回の更新の中では、尖閣諸島に何かあったら、「アメリカ米軍は日本を応援する」という旨のコメントをアメリカから出してもらって、事態は収集に向かうと思われたのですが、韓国がとばっちりを受けました。韓国が実効支配している離於島(韓国名。中国名は蘇岩礁)は中国のものだ、といちゃもんをつけられたのです。中国が初めてもった空母を何とか有効活用しなければいけないという焦りからの暴論ですね。
その後、何が起こったか。
まず日本関連ですが、アメリカに「日本を味方する」と言ってもらったからには、日本からも何かを差し出さなければいけません。Twitterでもつぶやきましたが、アメリカ軍のこの発表を見て、「これでオスプレイ問題はすべて解決だな」と思いました。オスプレイの沖縄配備を認める代わりに、アメリカから例の発表を引き出したのでしょう。その後、どうなっったか。過去の反対運動などまるで無かったかのようにオスプレイは配備され、そして先週には日本列島を縦断するような飛行練習訓練案が発表されてました。
次にとばっちりを受けた韓国ですが、僕は在韓米軍を少なくとも維持するという方針を出すことで対応するのかと思ってました。しかし、さすがのアメリカ。そんな経費と手間がかかる方法はとらず、「韓国の弾道ミサイルの射程距離制限を300キロから800キロに延長することを米韓両軍で合意する」だけで、対応しました。日本の報道は「北朝鮮を射程圏にして新体制に対する警戒するため」という論調でしたが、明らかに離於島(韓国名。中国名は蘇岩礁)を射程圏に含め、中国の空母が侵入してきた時の対策です。実際、中国の中枢である北京までは届かない距離で設定しています。このあたりのバランス感覚は本当に凄い。ちなみに西日本も射程圏に入りますが、別に日本を狙っているわけではないことは、ネトウヨ以外は分かっているので、日本では特に大きな問題にはならなかったようです。これが、10月8日のことですので、離於島(韓国名。中国名は蘇岩礁)にいちゃもんをつけられて5日での対応です。素早過ぎて感動しました。
では、日本と韓国の関係はどうなったか。
竹島問題でちょっと冷え込みましたが、だいぶ雪解けムードと思います。
日韓スワップ取引を延長しない、という発表がありましたが、韓国側では「ふん、もはや日本の金融システムなんて頼らなくても自力でやっていけるよ。延長なんてこっちから願い下げだわ。」という報道が主流でした。日本の某メディア経済部の記者の方と話してても、外交の駆け引きと言うより、お互いでメリットが無くなったので解消した、という感じらしいです。そして日本が韓国の非常任理事国に推薦し、当選したことが韓国では大々的に報道され、韓国側では和解ムードが漂ってます。いまは日本国内向けに見せられる「いいやつじゃん、韓国って」的なネタを探してるんでしょう。
外交で揉めると当然経済面にも影響が出ます。日本と韓国は経済的に密接に結びついています。(日韓の貿易収支は日本の黒字なので特に日本にとって)喧嘩してもいいことは無いんですね。日本と中国が喧嘩するとアメリカが得をしますが、韓国と喧嘩したところで、アメリカからは「アメリアのアジア戦略上、あんたたちは仲良くしていなさい!」と怒られるのがオチなので、最近はすぐに仲直りするようです。
そんな状況下で、北京では中国共産党の5年に1度の党大会が始まって習近平さんが国家主席に就任します。アメリカでは中国重視のオバマさんが再選しました。これからはアメリカ、中国の超大国が世界をリードすることになります。アメリカとソ連が喧嘩をしていた懐かしい時代、両国は経済的にも、軍事的にも、イデオロギー的にも対立していました。しかし、中国とアメリカはお互い相容れない部分はあるものの、少なくとも経済的にはWin-Winの関係です。中国は国の構造上経済成長を続けなければいけない宿命にあります。中国のGDPの25%は輸出で稼いでおり、その70%以上がアメリカ・EUです。今後は内需拡大を頑張るにしても、すくなくとも輸出額が(アメリカ・EUくらいの水準である)12%~15%になるまでは、アメリカ、EUとは仲良くせざるを得ません。もし喧嘩して彼らに関税の引き上げなど経済的な制裁をとられると、一気に国(中国共産党)の崩壊の序章に突入する可能性すらあります。中国共産党が一番危惧する事態です。
アメリカとしても従来は日本がアメリカ国債を無条件で購入してくれてましたが、日本も失われた20年(記録絶賛更新中!)から脱却できず余裕がありません。日本の国債の売り先を確保することでいっぱいいっぱいなのです。そこで中国がアメリカの国債を大量購入するようになりました。それは経済では米中が世界を牽引する時代に入ったこと示します。
イデオロギー的にはお互いあんまり利害関係は強くありません。ソ連はアメリカの掲げる民主主義、資本主義を否定して、共産主義、社会主義を世界に広げようとしてましたが、中国は民主主義ではないにしろ、民主主義を否定しているわけではありません。まして共産主義を世界に広げようともしてません。なので、イデオロギーに関して現時点で米中が一致することはありませんが、対立することもありません。
軍事面では米中は連携することは難しそうです。軍事面ではこれからも対立が続くことになるでしょう。中国は毎年10%以上の規模で軍事費が拡大しています。元々は中華思想の国、世界は中国のものだ、という素晴らしい思想が根源です。そんな中、米中の間にあって、不沈空母とまで崇められてる日本の地政学的環境は日本の安全保障に非常に大きな影響を与えます。アメリカは何のために日本にオスプレイを配備し、P3C哨戒機を配備させているのか。特にP3Cなんて敵の潜水艦を察知するための道具ですからね。アメリカの軍事的仮想敵国である中国が潜水艦から日本を攻撃することなんてあり得ません。だって近いんだもん。大陸の発射基地からで十分です。なのでP3Cを配備している理由はただひとつ。アメリカを守るためです。そのアメリカを守るための道具を日本が購入し、日本に配備し、危険に晒されているのです。こういう体制は戦後(というか朝鮮戦争以降)、大きく変わらないのですが、一応日本人もこういう事は知識として持っておいたほうがいいのかもしれませんね。
最近、日本では中国離れが進んでいると報道されています。一時的には冷え込んだとしても、少なくとも経済的にはつながりは強化されていきます。それは中国が嫌いとか、そういう問題でなく、強化されていくのです。それは経済成長し続けざるを得ない中国のGDPの2%を占める対日輸出の問題です。中国的にも日本が嫌いだからという理由で、大規模な経済制裁はできない規模になって来ました。個別で関税が引き上げられたりしたとしても、大規模で貿易収支が半減する、とかそんなレベルで冷え込むことはありません。この前、10月の日中の貿易統計が出てましたが、前年同月比10%のダウンだけでした。これだけ揉めた翌月単月のデータですら10%しか影響が無いのですから、これからも両国の経済連携は強まっていくと確信しました。
そんな事を考えながら今日も貴重な休日を無駄にしてしまってます。あー、運動不足解消のためにデモにでもいってこようかしら(笑)
↓ここを押してくれるとたじぃのモチベーションが少しあがります
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Posted by たじぃ at
16:02
2012年10月06日
最近の東アジアのいざこざを分かりやすく解説した(つもり)。
最近、僕のFBの投稿が面白くない、と評判でございます。わざわざご指摘いただけることに感謝しながらも、何が面白く無いのか聞いてみると「話が堅い」とのこと。とくに外交がうんちゃらとか、よく分かんないという事らしい。そんな事ばっかり呟いてるからモテないんだとか、「それ関係なくね?」と思われるようなことも言われちゃいます。まぁ、でも外交が分からない、という人が多いのであれば、せっかくのソーシャルメディアの時代なので、僕の視点で最近の東アジアの外交を出来るだけわかりやすく解説してみたい。あくまで素人が見聞きした情報を元にストーリーを組み立ててるだけなので、この意見が絶対、とかいうことはもちろんございません。色んな意見があってこその社会であり、その多様性こそが社会の発展に寄与すると本気で信じているので、あくまで一つの意見として捉えていただければ幸いです。
そして、ゴールは尖閣・竹島はどっちの国のものだ、とかそういう結論を出すことではありません。日本の主張を真に受ければ、「おー竹島は日本のものだ。」と思うし、韓国の主張を聞き入れれば、「なるほど、韓国のものっぽい」となります。中国の主張を聞けばもちろん「尖閣は中国のものかもねー」と思ってしまう。つまり、こんなところで争っても所詮、水掛け論にしかならなくて、まったくもって無駄な作業だし、ヘタしたら変な観念にかられて、貴重な休日を潰して街頭で演説しちゃいだすかも知れない。そんな事は歴史学者とか、法律学者にお任せしておいて、僕がこれから話したいのは、各国にどのような思惑があって今みたいな行動を起こしているか、ということ。それが分かれば、これからも起こるであろう色んな問題が理解できると思うので、できるだけわかりやすく解説したいと思います。
みなさんがご存知の通り、最近尖閣とか竹島とか色々もめてます。これって偶然時期が重なった感があるんだけど全部が紐ついてるんです。もっと言うと、中国が空母をもったことも最近のオスプレイの問題もすべてが紐付いている。すべてが必然の上に成り立っているんです。
事の発端は都知事の石原さんが尖閣を東京都が購入すると言い出したこと。この発言に焦ったのが韓国の大統領のイ・ミョンバクさんと日本政府。イ・ミョンバクさんは今年の12月に退任を控えていて(韓国には大統領の再選はないので、絶対に退任します)、経済面ではサムスン、LGの大躍進とかがあって、とても評価されていたりします。さすがヒュンダイの会長!って感じですね。ただ、外交、こと日本においては何も存在感を示せずに彼は政界を引退することになりそうでした。そこで石原さんの尖閣購入発言に焦ったイ・ミョンバクさんは竹島に上陸しました。なぜ日中での問題である尖閣問題にイ・ミョンバクさんが焦ったかというと、東京都が尖閣を購入したら、今度は竹島にも矛先が向けられる、と思ったからでしょう。竹島問題に日本が強気の対応で来られたら、当時のイ・ミョンバクが竹島問題で何もしなかったから日本をつけあがらせたのだ!っていう世論が韓国内で湧き上がる可能性があります。韓国の歴代大統領は何かと無残な最期を遂げているので、イ・ミョンバクさんはそうはなりたくなかったのでしょう。そういう思惑からイ・ミョンバクさんは竹島に上陸する、という行動に出ました。
そして、もう一人焦ったのが、日本政府。日本政府としてはいち自治体である東京都(ってか石原さん)に尖閣を購入されてしまえば、完全に国としてのメンツを潰されるわけです。特に国とは仲が悪い石原さんに尖閣を買われることはなんとしても阻止しなければいけませんでした。そこで日本政府は頑張って(購入価格を釣り上げられてでも)尖閣を国有化したわけです。ここまでで分かるのは、尖閣購入の国有化は外交観点ではなく、完全に国内での観点でしか動いていませんでした。
そこで、中国が動きます。いち自治体が購入するのはまだしも、国が購入するのであれば、もう完全に外交問題だ!っということで日本のニュースで報道されたように、反日デモの嵐が吹き荒れます。そこで初めて日本政府は「あ、そういえば尖閣って中国と揉めてたよね、やべっ忘れててた。。。」となったわけです。ただ、中国側も外交問題と言うより、国内問題としての対応がメインでした。中国の国家主席は今年、胡錦濤さんから習近平さんに代わります。それに合わせて、中国の政界のなかでも派閥がどうしたら習近平さんに気に入られるだろう、と試行錯誤していました。そこで、良い材料だったのが今回の日本の尖閣諸島の国有化。これに我々の派閥は全力をもって反対しました!と言うために中国各地で起こる反日デモを黙認としながらも、裏では参加者には給料渡して参加者を募るなど支援を続けてきたわけです。あと漁船1,000籍が尖閣に向かったやつも同じ理屈です。結局、お金だけもらって尖閣まで行かなかった漁船がほとんどでしたが(笑)一連の目的は「日本に反対」する、と言うよりも、自分たちの派閥もちゃんと日本に反対しましたよ!って習近平さんに見せるためだったのです。
どうでしょう、ここまでの流れは理解していただけましたでしょうか?つまり、石原さんの一言からすべてがつながるわけです。
さすがの中国もこのままではまずい、反日デモで日中の関係が悪くなると、経済的に損失が大きくなるし、世界に対して暴動とか報道されたらマジ恥ずかしい、民度が低いと思われる、ということで、9月19日に「反日デモは禁止します!」という通達を出しました。9月18日は満州事変につながる柳条湖事件の日でこの前に「反日デモ禁止」とは言えなかったんでしょう。なので19日の発表は専門家も想定していた通りでした。
ここで、すべては収束に向かう、と思われたのですが、日本政府の動きが素晴らしい。アメリカ海軍にお願いして「尖閣で何かあったら日本の見方をします」という発言をしてもらう代わりに、裏でオスプレイの普天間配備を約束しました。ちなみにこのアメリカ海軍の発言は中国では大きく報道されてましたが、日本ではほとんど報道されてませんでした。まぁ、日本のメディアの透明度は世界50位前後なので、想定の範囲内でしたが。
で、大活躍だったのが、次に動いた台湾。最近、台湾の漁船と海上保安庁の間に一悶着がありましたが、実は尖閣諸島は日中台で争っている島なんですが、台湾としては「尖閣を日本から奪う」、というより「尖閣を中国に取られたくない」というのが本音なんでしょう。ただ台湾の人から「うちの馬英九総統はなにしてるんだ!日中が争ってるのに台湾は何もしないのか!」という批判が浴びせられるようになってきたのです。元々、馬英九さんは尖閣を含めた領土問題には強気で臨む人でしたし、中国に対しても強硬姿勢でもないので、尖閣問題に台湾もいるんだよー、と存在感をアピールして、その後は日本と中国で条件のいい方と仲間になろう、という思惑だったのでしょう。
そんな台湾の思惑を汲み取った日本は昨日、台湾と凍結していた漁業協定(尖閣周辺の操業協定)を再開しましょう、という旨の文書を発表しました。この文書はとても秀逸で日本国民が納得してしまうような素晴らしい表現でした。(全文はこちら http://www.koryu.or.jp/taipei/ez3_contents.nsf/Top/8595D637B3D1966C49257A8E000E39D9?OpenDocument )本来、日本の漁場としていた尖閣周辺に台湾もどうぞ、という内容なので国内の反発が起こってもおかしくない内容なのですが、この表現では問題にならないでしょう。結局、台湾は日本側につくことになりそうです。
ここまでされたら中国のメンツは丸潰れ。中国VS日米台の構図が鮮明になったので、対日米台にはしばらく大きな動きはないと思います。
そもそも、なぜ中国がそこまで尖閣にこだわるのか、と簡単に説明しておきます。ちなみに中国は日本の他にも20くらいの領土問題を抱えています(笑)中国が「尖閣は自国領土だ。」と主張し始めたのは、1960年代に尖閣諸島周辺で資源が見つかったタイミングでした。まぁこういうことは中国に限らずよくあることで、財産をたくさん持つ人が死にそうになると遺産目的で親戚が増える、というのと同じ論理です。当時は本当に資源を狙って尖閣諸島の帰属問題に参戦したんだと思いますが、近年では少し事情が違っています。今年、中国はロシアの空母を改修して、中国初の空母が就航しました。中国国内では割と盛り上がってたりします。今、空母が停泊しているのは大連という場所で黄海の港湾都市です。(結構日本人も多い!)空母は基本的には他国の沿岸に停泊させ、そこを基地としてミサイルを打ったり、戦闘機で攻めたりするためのもので、いわゆる戦略兵器に当たります。問題は空母を作ったのはいいものの、それを太平洋に出すルートが無いことなのです。つまり、敵対国周辺に空母をもっていけないと、空母の存在意義自体が無くなってしまうのです。さらにこの空母というのは非常に維持費がかかる。空母自体もそうですし、空母を中心とした編成を組む必要があるのですが、それら諸々の経費がバカにならない。アメリカはもちろんそのことを知っているので、何としてでも沖縄から出ていくことはありません。東アジアの地図を南北逆にすると分かりやすいのですが、大連から太平洋に出ようとするとどうしても沖縄の横を通らなければいけません。しかしその沖縄には世界最強のアメリカ海軍が待ち構えているのです。これが中国にとっては死ぬほど邪魔。なんとかしないと、今後、中国国民が、「空母作ったのはいいけど、黄海に停泊してるだけだったら意味なくね?っていうか空母の維持費って俺達の税金だよね?」って気がついてしまうわけです。その前に、中国政府としては何としてでも空母の存在意義を明確にする必要があったわけです。ちなみに2年前の漁船衝突の時も同じです。まぁ、あの時もアメリカ海軍を味方に着けて収束させましたが。
ちょっと、本題とずれるのですが、中国が南沙諸島という香港の南の海域のサンゴ礁の領有権の主張もしているのですが、これも同じ問題。空母が沖縄の横を通れないのであれば、香港の方から出そう、というわけで南沙諸島の領有権争いに参画しました。ここはフィリピン、ブルネイ、マレーシア、台湾などが主張しているのですが、アメリカはフィリピンを支援するという形と取っています。まぁ旧宗主国ですしね。
というわけで、中国は頑張って作った空母の存在意義を見つけるために頑張っている、というのが本音なのです。そして、先日、中国がとった驚きの行動が中韓で争っている黄海にある離於島(韓国名。中国名は蘇岩礁)を取り戻す!という発表だったわけです。黄海にある島(実際は島じゃないんだけど)であれば、アメリカ軍がいる沖縄を通らなくてもいいし、空母の存在意義を見つけられる、という事情なのでしょう。韓国にしたらまさにとばっちりです。アメリカとしてはできるだけ早く在韓米軍を撤退させて沖縄に集中させたかったのですが、今回の件がどう影響するかは見ておきたいポイントです。
そんな各国の力学が働いて、色んな問題が繋がっているわけです。結局、日本が中国に対して持つ最強のカードは沖縄に駐留している最強の海軍なのでしょう。だからそこ、昔、「最低でも県外」と言ってた鳩山さんを中国は色々応援してたんでしょう。
要するに尖閣はどっちの国の物だ、とか韓国は竹島から出て行け、とか叫んでても何も解決しないし、貴重な休日を潰して行列を作って行進するくらいだったら、その背景とかを考えている方が面白いと思うんですよね。そっちの方が社会が今後どう動くかも想定できるし。ちょっと長文になってしまったのですが、最近の領土問題をまとめて解説してみた。
ちょっと分かりにくいところがあるかも知れないけれど、その時はまたお話しましょう。
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そして、ゴールは尖閣・竹島はどっちの国のものだ、とかそういう結論を出すことではありません。日本の主張を真に受ければ、「おー竹島は日本のものだ。」と思うし、韓国の主張を聞き入れれば、「なるほど、韓国のものっぽい」となります。中国の主張を聞けばもちろん「尖閣は中国のものかもねー」と思ってしまう。つまり、こんなところで争っても所詮、水掛け論にしかならなくて、まったくもって無駄な作業だし、ヘタしたら変な観念にかられて、貴重な休日を潰して街頭で演説しちゃいだすかも知れない。そんな事は歴史学者とか、法律学者にお任せしておいて、僕がこれから話したいのは、各国にどのような思惑があって今みたいな行動を起こしているか、ということ。それが分かれば、これからも起こるであろう色んな問題が理解できると思うので、できるだけわかりやすく解説したいと思います。
みなさんがご存知の通り、最近尖閣とか竹島とか色々もめてます。これって偶然時期が重なった感があるんだけど全部が紐ついてるんです。もっと言うと、中国が空母をもったことも最近のオスプレイの問題もすべてが紐付いている。すべてが必然の上に成り立っているんです。
事の発端は都知事の石原さんが尖閣を東京都が購入すると言い出したこと。この発言に焦ったのが韓国の大統領のイ・ミョンバクさんと日本政府。イ・ミョンバクさんは今年の12月に退任を控えていて(韓国には大統領の再選はないので、絶対に退任します)、経済面ではサムスン、LGの大躍進とかがあって、とても評価されていたりします。さすがヒュンダイの会長!って感じですね。ただ、外交、こと日本においては何も存在感を示せずに彼は政界を引退することになりそうでした。そこで石原さんの尖閣購入発言に焦ったイ・ミョンバクさんは竹島に上陸しました。なぜ日中での問題である尖閣問題にイ・ミョンバクさんが焦ったかというと、東京都が尖閣を購入したら、今度は竹島にも矛先が向けられる、と思ったからでしょう。竹島問題に日本が強気の対応で来られたら、当時のイ・ミョンバクが竹島問題で何もしなかったから日本をつけあがらせたのだ!っていう世論が韓国内で湧き上がる可能性があります。韓国の歴代大統領は何かと無残な最期を遂げているので、イ・ミョンバクさんはそうはなりたくなかったのでしょう。そういう思惑からイ・ミョンバクさんは竹島に上陸する、という行動に出ました。
そして、もう一人焦ったのが、日本政府。日本政府としてはいち自治体である東京都(ってか石原さん)に尖閣を購入されてしまえば、完全に国としてのメンツを潰されるわけです。特に国とは仲が悪い石原さんに尖閣を買われることはなんとしても阻止しなければいけませんでした。そこで日本政府は頑張って(購入価格を釣り上げられてでも)尖閣を国有化したわけです。ここまでで分かるのは、尖閣購入の国有化は外交観点ではなく、完全に国内での観点でしか動いていませんでした。
そこで、中国が動きます。いち自治体が購入するのはまだしも、国が購入するのであれば、もう完全に外交問題だ!っということで日本のニュースで報道されたように、反日デモの嵐が吹き荒れます。そこで初めて日本政府は「あ、そういえば尖閣って中国と揉めてたよね、やべっ忘れててた。。。」となったわけです。ただ、中国側も外交問題と言うより、国内問題としての対応がメインでした。中国の国家主席は今年、胡錦濤さんから習近平さんに代わります。それに合わせて、中国の政界のなかでも派閥がどうしたら習近平さんに気に入られるだろう、と試行錯誤していました。そこで、良い材料だったのが今回の日本の尖閣諸島の国有化。これに我々の派閥は全力をもって反対しました!と言うために中国各地で起こる反日デモを黙認としながらも、裏では参加者には給料渡して参加者を募るなど支援を続けてきたわけです。あと漁船1,000籍が尖閣に向かったやつも同じ理屈です。結局、お金だけもらって尖閣まで行かなかった漁船がほとんどでしたが(笑)一連の目的は「日本に反対」する、と言うよりも、自分たちの派閥もちゃんと日本に反対しましたよ!って習近平さんに見せるためだったのです。
どうでしょう、ここまでの流れは理解していただけましたでしょうか?つまり、石原さんの一言からすべてがつながるわけです。
さすがの中国もこのままではまずい、反日デモで日中の関係が悪くなると、経済的に損失が大きくなるし、世界に対して暴動とか報道されたらマジ恥ずかしい、民度が低いと思われる、ということで、9月19日に「反日デモは禁止します!」という通達を出しました。9月18日は満州事変につながる柳条湖事件の日でこの前に「反日デモ禁止」とは言えなかったんでしょう。なので19日の発表は専門家も想定していた通りでした。
ここで、すべては収束に向かう、と思われたのですが、日本政府の動きが素晴らしい。アメリカ海軍にお願いして「尖閣で何かあったら日本の見方をします」という発言をしてもらう代わりに、裏でオスプレイの普天間配備を約束しました。ちなみにこのアメリカ海軍の発言は中国では大きく報道されてましたが、日本ではほとんど報道されてませんでした。まぁ、日本のメディアの透明度は世界50位前後なので、想定の範囲内でしたが。
で、大活躍だったのが、次に動いた台湾。最近、台湾の漁船と海上保安庁の間に一悶着がありましたが、実は尖閣諸島は日中台で争っている島なんですが、台湾としては「尖閣を日本から奪う」、というより「尖閣を中国に取られたくない」というのが本音なんでしょう。ただ台湾の人から「うちの馬英九総統はなにしてるんだ!日中が争ってるのに台湾は何もしないのか!」という批判が浴びせられるようになってきたのです。元々、馬英九さんは尖閣を含めた領土問題には強気で臨む人でしたし、中国に対しても強硬姿勢でもないので、尖閣問題に台湾もいるんだよー、と存在感をアピールして、その後は日本と中国で条件のいい方と仲間になろう、という思惑だったのでしょう。
そんな台湾の思惑を汲み取った日本は昨日、台湾と凍結していた漁業協定(尖閣周辺の操業協定)を再開しましょう、という旨の文書を発表しました。この文書はとても秀逸で日本国民が納得してしまうような素晴らしい表現でした。(全文はこちら http://www.koryu.or.jp/taipei/ez3_contents.nsf/Top/8595D637B3D1966C49257A8E000E39D9?OpenDocument )本来、日本の漁場としていた尖閣周辺に台湾もどうぞ、という内容なので国内の反発が起こってもおかしくない内容なのですが、この表現では問題にならないでしょう。結局、台湾は日本側につくことになりそうです。
ここまでされたら中国のメンツは丸潰れ。中国VS日米台の構図が鮮明になったので、対日米台にはしばらく大きな動きはないと思います。
そもそも、なぜ中国がそこまで尖閣にこだわるのか、と簡単に説明しておきます。ちなみに中国は日本の他にも20くらいの領土問題を抱えています(笑)中国が「尖閣は自国領土だ。」と主張し始めたのは、1960年代に尖閣諸島周辺で資源が見つかったタイミングでした。まぁこういうことは中国に限らずよくあることで、財産をたくさん持つ人が死にそうになると遺産目的で親戚が増える、というのと同じ論理です。当時は本当に資源を狙って尖閣諸島の帰属問題に参戦したんだと思いますが、近年では少し事情が違っています。今年、中国はロシアの空母を改修して、中国初の空母が就航しました。中国国内では割と盛り上がってたりします。今、空母が停泊しているのは大連という場所で黄海の港湾都市です。(結構日本人も多い!)空母は基本的には他国の沿岸に停泊させ、そこを基地としてミサイルを打ったり、戦闘機で攻めたりするためのもので、いわゆる戦略兵器に当たります。問題は空母を作ったのはいいものの、それを太平洋に出すルートが無いことなのです。つまり、敵対国周辺に空母をもっていけないと、空母の存在意義自体が無くなってしまうのです。さらにこの空母というのは非常に維持費がかかる。空母自体もそうですし、空母を中心とした編成を組む必要があるのですが、それら諸々の経費がバカにならない。アメリカはもちろんそのことを知っているので、何としてでも沖縄から出ていくことはありません。東アジアの地図を南北逆にすると分かりやすいのですが、大連から太平洋に出ようとするとどうしても沖縄の横を通らなければいけません。しかしその沖縄には世界最強のアメリカ海軍が待ち構えているのです。これが中国にとっては死ぬほど邪魔。なんとかしないと、今後、中国国民が、「空母作ったのはいいけど、黄海に停泊してるだけだったら意味なくね?っていうか空母の維持費って俺達の税金だよね?」って気がついてしまうわけです。その前に、中国政府としては何としてでも空母の存在意義を明確にする必要があったわけです。ちなみに2年前の漁船衝突の時も同じです。まぁ、あの時もアメリカ海軍を味方に着けて収束させましたが。
ちょっと、本題とずれるのですが、中国が南沙諸島という香港の南の海域のサンゴ礁の領有権の主張もしているのですが、これも同じ問題。空母が沖縄の横を通れないのであれば、香港の方から出そう、というわけで南沙諸島の領有権争いに参画しました。ここはフィリピン、ブルネイ、マレーシア、台湾などが主張しているのですが、アメリカはフィリピンを支援するという形と取っています。まぁ旧宗主国ですしね。
というわけで、中国は頑張って作った空母の存在意義を見つけるために頑張っている、というのが本音なのです。そして、先日、中国がとった驚きの行動が中韓で争っている黄海にある離於島(韓国名。中国名は蘇岩礁)を取り戻す!という発表だったわけです。黄海にある島(実際は島じゃないんだけど)であれば、アメリカ軍がいる沖縄を通らなくてもいいし、空母の存在意義を見つけられる、という事情なのでしょう。韓国にしたらまさにとばっちりです。アメリカとしてはできるだけ早く在韓米軍を撤退させて沖縄に集中させたかったのですが、今回の件がどう影響するかは見ておきたいポイントです。
そんな各国の力学が働いて、色んな問題が繋がっているわけです。結局、日本が中国に対して持つ最強のカードは沖縄に駐留している最強の海軍なのでしょう。だからそこ、昔、「最低でも県外」と言ってた鳩山さんを中国は色々応援してたんでしょう。
要するに尖閣はどっちの国の物だ、とか韓国は竹島から出て行け、とか叫んでても何も解決しないし、貴重な休日を潰して行列を作って行進するくらいだったら、その背景とかを考えている方が面白いと思うんですよね。そっちの方が社会が今後どう動くかも想定できるし。ちょっと長文になってしまったのですが、最近の領土問題をまとめて解説してみた。
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2012年08月09日
北京は中国の首都にふさわしい街だと思う。
1泊2日、現地滞在時間18時間という、某番組みたいなスケジュールで北京に行ってきました。最近は上海にいることが多くなって来ましたが、北京は2011年4月から8ヶ月の短い間でしたが、一人で戦っていた思い出の街。今から思い返せば正直辛いことの方が多かったし、日本人も少なく中国共産党の色が強い街だけけれど、今回はなぜかホッとできる不思議な街に変わっていました。
中国はとても広く、日本の25倍の面積があります。しかも56の民族がいる多民族国家。なので、それぞれの都市の雰囲気はそれぞれ全然違う。中国の西の端、「カシュガル」は完全にウイグルの街だし、北のハルピンはロシア風。天津・上海などの港湾都市は国際都市だし、南の広州は広東料理にみられるようにグルメ都市。北京と上海だって中国を代表する2大都市だけれど、街の空気は全く違う。上海は世界に開かれた開放的な雰囲気だけれど、北京は政治色の強いなんか厳格な雰囲気。
昔はこの政治色の強い北京の雰囲気が好きじゃなかった。なんかドヨンとした重たい空気で「自由が制限されている」感を感じる。特に天安門とか各省庁が集まる東単エリアなんかに漂う重厚感は半端無く、いつも「あぁ、ここは共産党の一党独裁国家」なんだなぁ、と体で感じ取れるくらいだった。
だけど、最近はこの重たい北京の雰囲気になぜか安心感を感じるようになった。上海の様に世界の文化が融合されてしまい、どこかふわふわした雰囲気ではなく、ここが中国の中心だと、4,000年の歴史の中心だと、言わんばかりの厳格な雰囲気。それは普段は何も語らない厳格な昭和の父親のように、普段は厳しいことを言うのだけれど最終的にはすべてを受け入れてくれるような、そんな雰囲気。はじめは嫌いだったそんな北京の雰囲気が今となってはとても落ち着く場所になっていた。これから世界の色んな場所に住むんだと思うんだけれど、この北京という街で人生の一時期を過ごせたことは僕の人生にとってとても大きな意味を持つんだと思う。またいつか住むかも知れないしね。
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中国はとても広く、日本の25倍の面積があります。しかも56の民族がいる多民族国家。なので、それぞれの都市の雰囲気はそれぞれ全然違う。中国の西の端、「カシュガル」は完全にウイグルの街だし、北のハルピンはロシア風。天津・上海などの港湾都市は国際都市だし、南の広州は広東料理にみられるようにグルメ都市。北京と上海だって中国を代表する2大都市だけれど、街の空気は全く違う。上海は世界に開かれた開放的な雰囲気だけれど、北京は政治色の強いなんか厳格な雰囲気。
昔はこの政治色の強い北京の雰囲気が好きじゃなかった。なんかドヨンとした重たい空気で「自由が制限されている」感を感じる。特に天安門とか各省庁が集まる東単エリアなんかに漂う重厚感は半端無く、いつも「あぁ、ここは共産党の一党独裁国家」なんだなぁ、と体で感じ取れるくらいだった。
だけど、最近はこの重たい北京の雰囲気になぜか安心感を感じるようになった。上海の様に世界の文化が融合されてしまい、どこかふわふわした雰囲気ではなく、ここが中国の中心だと、4,000年の歴史の中心だと、言わんばかりの厳格な雰囲気。それは普段は何も語らない厳格な昭和の父親のように、普段は厳しいことを言うのだけれど最終的にはすべてを受け入れてくれるような、そんな雰囲気。はじめは嫌いだったそんな北京の雰囲気が今となってはとても落ち着く場所になっていた。これから世界の色んな場所に住むんだと思うんだけれど、この北京という街で人生の一時期を過ごせたことは僕の人生にとってとても大きな意味を持つんだと思う。またいつか住むかも知れないしね。
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2012年07月21日
スカイマークに乗ったら感動した。
この前、ネットを中心に話題になっていた、スカイマークのサービスポリシー。これが原本なんだけど、
僕はこれを読んで感動した。何でここまで素晴らしく直球な表現ができたのかと。素晴らしい企業戦略だと本当に尊敬の念を抱いているほどだったりします。
要はスカイマークはJAL,ANAと違って質の高いサービスを提供せず、あくまで「安全に安く」をコンセプトにしていきます、という内容。スカイマークはサービス業ではなく、運輸業だと。そのために安全に安く乗客を「輸送」することが企業のコンセプトと言ってるわけですよね。
文章表現もわりと挑戦的な感じ。つまり、このくらい強く言われて「イラッ」とするような人は、どうぞ他の航空会社に乗ってくださいと。そういうメッセージが内在されてるわけです。
今回のサービスコンセプトの中で一番素晴らしいところは、客室乗務員を接客業ではなく安全運行のためのスタッフであると定義をしなおしたところ。もし可愛いキャビンアテンダントに「よしよし、なでなで」って接客して欲しければ、他に行ってください。ということを正々堂々と宣言したことが素晴らしい。(あ、ちなみにスカイマークの客室乗務員も美人な人が多かったですよ!)
今後は、男性の客室乗務員が増えるでしょう。客室乗務員は安全な運行のサポートなので、万が一の時は男性の方が力もあるし背も高いし、頼り甲斐がある。荷物の補助とか緊急時の対応だったら男性のほうが向いてますよね。さらに付け足すと、おばちゃんの旅行客も多いので、イケメンの客室乗務員がいたら人気出るかもしれません(笑)
僕は本当に素晴らしいと思います。自分たちの立場をしっかりと踏まえた上で、自分たちがどういう価値をお客に提供するのかを明確に持っている。そしてそれをしっかりとお客に伝えている。僕は今、ひとつ事業の立ちあげをやっているのだけれども、様々な立場の人が、様々な意見を持っている。それを一人ひとり聞いていたら、一つにまとまらない。自分達の事業をどの方向に持っていくのかを定めるのって本当に難しいと感じてたりします。スカイマークは今後の航空業界の激動の時代を見据えて「客室乗務員は安全運行のスタッフ」であると定義を変えるキラーパスが見事に通り、生き残って行くのでしょう。ストーリーとしての競争戦略という面白い本がありますが、もし続編が出るのであれば、このスカイマークの事例を取り上げて欲しいです。そんなスカイマークの戦略を見て、JAL、ANAはどのような戦い方をするのか。今後の2社の同行にも注目してます。
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僕はこれを読んで感動した。何でここまで素晴らしく直球な表現ができたのかと。素晴らしい企業戦略だと本当に尊敬の念を抱いているほどだったりします。
要はスカイマークはJAL,ANAと違って質の高いサービスを提供せず、あくまで「安全に安く」をコンセプトにしていきます、という内容。スカイマークはサービス業ではなく、運輸業だと。そのために安全に安く乗客を「輸送」することが企業のコンセプトと言ってるわけですよね。
文章表現もわりと挑戦的な感じ。つまり、このくらい強く言われて「イラッ」とするような人は、どうぞ他の航空会社に乗ってくださいと。そういうメッセージが内在されてるわけです。
今回のサービスコンセプトの中で一番素晴らしいところは、客室乗務員を接客業ではなく安全運行のためのスタッフであると定義をしなおしたところ。もし可愛いキャビンアテンダントに「よしよし、なでなで」って接客して欲しければ、他に行ってください。ということを正々堂々と宣言したことが素晴らしい。(あ、ちなみにスカイマークの客室乗務員も美人な人が多かったですよ!)
今後は、男性の客室乗務員が増えるでしょう。客室乗務員は安全な運行のサポートなので、万が一の時は男性の方が力もあるし背も高いし、頼り甲斐がある。荷物の補助とか緊急時の対応だったら男性のほうが向いてますよね。さらに付け足すと、おばちゃんの旅行客も多いので、イケメンの客室乗務員がいたら人気出るかもしれません(笑)
僕は本当に素晴らしいと思います。自分たちの立場をしっかりと踏まえた上で、自分たちがどういう価値をお客に提供するのかを明確に持っている。そしてそれをしっかりとお客に伝えている。僕は今、ひとつ事業の立ちあげをやっているのだけれども、様々な立場の人が、様々な意見を持っている。それを一人ひとり聞いていたら、一つにまとまらない。自分達の事業をどの方向に持っていくのかを定めるのって本当に難しいと感じてたりします。スカイマークは今後の航空業界の激動の時代を見据えて「客室乗務員は安全運行のスタッフ」であると定義を変えるキラーパスが見事に通り、生き残って行くのでしょう。ストーリーとしての競争戦略という面白い本がありますが、もし続編が出るのであれば、このスカイマークの事例を取り上げて欲しいです。そんなスカイマークの戦略を見て、JAL、ANAはどのような戦い方をするのか。今後の2社の同行にも注目してます。
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2012年07月16日
友人が自治体のトップになりました。
同い年の友人が某自治体の首長になりました。これまで同い年の棋士が出てきては驚き、同い年のプロ野球選手が出てきては驚き、AV女優が出てきては驚きしてましたが、今回は同い年の自治体のトップが出てきました。しかも友人の中から。もう驚愕です。
そんな彼と一昨日お酒を飲んでましたが、物事の捉え方が非常に客観的で分析的で素晴らしいと尊敬しました。
彼は大学卒業して某報道機関の記者として3年ほど働いた後、今の首長という立場に付いたのですが、民間&現場を知っていることもあってか、いわゆる「政治家」的な総論では語らず、文字通りに足つけて現場を見て、市民と会話し、職員と会話し、解決すべき問題を明確にし、それでいて具体的な解決策をゼロベースで考えていく。それは選挙に勝つための政策ではないし、自分が興味のある分野に注力する、という政策でも無い。
思考の方向性、組み立て方が極めて民間的で、総論を意識した上で各論を語る。本当にバランスが取れている。彼はいわゆる「よそ者、若者、ばか者」なんだけど、それでいて超勉強している。公共政策に関して言えば、同年代でここまで勉強しているのは多分いないと思う。
まだ始まったばかりだし、つまずくこともあると思うんだけど、こういう人が将来の日本の政治を引っ張っていって欲しい。若干27才で首長を務めるという素晴らしい英才教育。こういう人が将来の日本を引っ張っていって欲しい。自分も将来はそちらに身を振りたいと思っているのにも関わらず(必ずしも政治家になるという意味ではなく)、ほとんど勉強が進んでいないことに反省し、日本にいる間に多くの本を読んで、色んな人に話を聞きたいと思う。彼に期待してるだけでなく、彼と同じ目線で物事を見れるようになんなきゃね。。。
道はまだまだ長いけど、いい刺激になりました。
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そんな彼と一昨日お酒を飲んでましたが、物事の捉え方が非常に客観的で分析的で素晴らしいと尊敬しました。
彼は大学卒業して某報道機関の記者として3年ほど働いた後、今の首長という立場に付いたのですが、民間&現場を知っていることもあってか、いわゆる「政治家」的な総論では語らず、文字通りに足つけて現場を見て、市民と会話し、職員と会話し、解決すべき問題を明確にし、それでいて具体的な解決策をゼロベースで考えていく。それは選挙に勝つための政策ではないし、自分が興味のある分野に注力する、という政策でも無い。
思考の方向性、組み立て方が極めて民間的で、総論を意識した上で各論を語る。本当にバランスが取れている。彼はいわゆる「よそ者、若者、ばか者」なんだけど、それでいて超勉強している。公共政策に関して言えば、同年代でここまで勉強しているのは多分いないと思う。
まだ始まったばかりだし、つまずくこともあると思うんだけど、こういう人が将来の日本の政治を引っ張っていって欲しい。若干27才で首長を務めるという素晴らしい英才教育。こういう人が将来の日本を引っ張っていって欲しい。自分も将来はそちらに身を振りたいと思っているのにも関わらず(必ずしも政治家になるという意味ではなく)、ほとんど勉強が進んでいないことに反省し、日本にいる間に多くの本を読んで、色んな人に話を聞きたいと思う。彼に期待してるだけでなく、彼と同じ目線で物事を見れるようになんなきゃね。。。
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